千代田グルメ遺産

首都東京の中心部「千代田区」内にある名店の蕎麦や寿司など、未来の世代に引き継ぐべき貴重な食物遺産を紹介しています。

いせ源(神田須田町)の「おまかせ」

2019年03月04日 | 和食
【平成31年3月某日 調査・登録】
 こちらの店「いせ源」は、天保元(1830)年創業のあんこう鍋専門の老舗料理店です。店舗は、昭和5年に建て直されたもので、東京都選定歴史的建造物、千代田区景観まちづくり重要物件に指定されています。
 《前回のこちらの店の調査・登録:鱧、馬刺し、鰻、煮物、あんこう柳川鍋等




 店頭にディスプレーされた本物の鮟鱇(あんこう)です。鮟鱇は、まるで上から押し潰されたかのような扁平な形をしていて、体全体の1/3程度が頭部を占める頭でっかちです。大きな魚でも丸飲みにしてしまう横に広がった大きな口、捕らえた魚は絶対に逃さない鋸のようなギザギザの歯が特徴です。このような奇怪な風貌に似合わず、とても淡白で美味だから不思議です。


 玄関で靴を預かってもらう際に受け取る下足札です。


 さて、さっそく料理をいただきましょう。まずは「前菜」です。


 美味しい前菜とくればビール! いせ源といえば、昔からキリンラガービールですね。


 こちらは「あん刺し」です。鮟鱇の白身の薄造りで、入荷次第の限定料理です。ふぐ刺しとは、また一味違う味わいがあります


 こちらは「煮こごり」です。鮟鱇の卵巣が特製の出汁で煮固められています。とても美味です


 こちらは「きも刺し」です。「あん肝」は「海のフォアグラ」とも呼ばれ、濃厚で口溶け滑らかな独特の味わいが人気です


 美味しい肴でお酒も進みます。日本酒をいただきましょう。いせ源といえば「菊正宗」です。


 こちらは「唐揚げ」です。中心部の良質な白身に片栗粉を塗して揚げられています。


 こちらは「とも和え」です。煮込んだ鮟鱇の身が肝と調理味噌で和えられています。お酒のアテに最高です


 さあ、いよいよ「あんこう鍋」です。丁寧に下拵えされた鮟鱇を秘伝の割り下で煮立てます。鮟鱇本来の奥深い味わいを堪能できます。いせ源では、青森県風間浦沖で水揚げされた鮟鱇が使われています。中でも生〆された鮟鱇は限定出荷で、東京では「いせ源」でのみ味わえる逸品です。鮟鱇は、体の部位ほとんどを食すことができます。一般的には、柳肉(大身)・皮・肝・あご肉(ブリブリ)・ひれ(トモ)・卵巣(ぬの)・胃の7部位が「鮟鱇の7つ道具」と呼ばれています。部位ごとに異なる食感や味わいを楽しむことができるのも鮟鱇の魅力の一つです




 お鍋の締めにいただくのは「おじや」です。滋味あふれる味わいが最高です。お新香と一緒にいただきます。






 ラストは「フルーツ」です。


 ごちそうさまでした。鮟鱇料理の数々を堪能できました。

★いせ源
 所在:千代田区神田須田町1-11-1
 電話:03(3251)1229
 品代:おまかせ???円


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