レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

10月末の雑感とウルトラライトダウン

2017-10-30 11:26:12 | 雑記
「ハロウィン」というケルトに由来する行事、私の記憶する70年代にはまだ一部にしか知られていないものだった。「りぼん」の『キノコ・キノコ』が有名な「みを・まこと」の他雑誌での連載で、異人の子供が日本で「ごちそうくれなきゃいたずらするぞ」とやって、貧乏なのかしらかわいそうに、と誤解されていた。70年代設定の『まる子』でも、ハイカラ(死語)な花輪君に教えられてはいたけど異世界のように扱われている
 楽しければ取り入れるのは日本人の強みだと思うが、本来の意味を少しは考えろよ!ゴミを散乱させたり迷惑行為は慎むという日本人のゆかしさを忘れるなよ! 子供のものを大人がすることには反対する気はないけど。
 仮装を楽しむのはかまわん、だか散らかすな!


 10月31日、ドイツの北東部(プロテスタント優勢地域)では「宗教改革記念日」で休日。
 11月1日が「万聖節(諸聖人の日)」、西南部、カトリック優勢地域では休日。
 11月2日が「万霊節(死者の日)」。ハロウィンがお盆みたいなものならば、これが10月31日であってもおかしくない気がする。彼らの感覚では、ホラーは夏より冬なのだろうか。



 話は変わるが、
「20代女子の不満爆発!「今からウルトラライトダウンおっさん」が気持ち悪い」という記事をmixiで見た。冬に着る「ウルトラライトダウン」をいまから着ているのが嫌だと言うのだ。
 「もう冬の恰好?早い!」で済まずに嫌悪感まで抱くという感覚が私には理解できない。
(「キラキラネーム」を吐き気がするほど嫌いだということに、なにもそこまで・・・と思う人だってそりゃいるだろうけどね)
 私は、ひとのファッションに対して文句つけることにはダメだとは思わない。好きでしていることだからこそ、ハタがとやかく言ってもいい。(足をひきずるとか顔にあざがある等本人の責任でないこととはわけが違う) むりやりやめさせようとするだの、指さして笑うだのはダメだけど。
 しかしここに出てくる非難には大いに反感を覚える。
「明らかに去年の」・・・そのなにが悪い!?毎年新しいのを買わなきゃいかんと言うのかい?
「ファッションのバランスや色合い、素材など、何もかも考慮しないその態度は、限りなく自分の合理性だけを追求した怠惰な男性の姿の象徴だと思う」
「女性は季節感や清潔感に男性の10倍くらい敏感なので、仕事やプライベートで女性とうまくやっていきたいならば、今の季節からウルトラライトダウンを着るべきじゃないです」
・・・よくまあここまで偉そうに。30年前の「20代女子」の一人としては、こういうのを「女性代表」と思ってもらいたくない。

 暑苦しいというならば、女子高生がよくやっている、トレーナーの袖をウエストのあたりで縛っているあのファッションは夏場には見たくない。

 くりかえす。ファッションは自由に選べるのが原則なので、それについて否定的発言をしても人権侵害ではない。ましてや、そういうアンケートで、「嫌い」「ダサい」と答えてもいい。きかれて答えただけなのだから、よけいなお世話だと本気で怒るのも筋違いだろう。自分でしたくてするならば無視し、ウケを目指すならば考慮に入れたらいいだけだ。
 しかし、上記の記事(特にあとの二つのコメント)には私は本当に怒りを覚えた。自分がそのおじさんでもなければ身近にいるわけでもないのに、自分でも不思議なくらいである。

 早過ぎるクリスマス商戦のほうがはるかにみっともなくて嫌だと私は思う。
コメント
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