神戸のあの事件の犯人の「手記」が悪い意味で話題になっている。幸い、私の行きつけ書店では扱っていないので、現物を目にする機会はない。ただし、図書館の「新着」の中には入っていた。寄贈があり、熟慮した末に1冊置くことにしたのだろうか。
著者名として「元少年A」というのは卑怯でもあるし、滑稽極まりないとも思う。そもそも、未成年者を報道する際に「少年A」はいつも出る呼び方であり固有名詞でもないだろう、あちこちに「元少年A」はいるはず。せめて酒鬼薔薇のほうがマシだった。
未成年犯罪者の名前を出せない時に「少年は」「少女は」と連呼されると私ははなはだ不愉快になる。
瀬戸内寂聴さんが、軽薄・軟弱というニュアンスをこめて「若男」という言葉を使うらしいが、きっと「若者」には、爽やかさや健康などの好ましいイメージが伴うものという前提なのだろう。
私はそれと似た感じで、「少年」や「少女」には、初々しさ、清潔さなどの、やはりある種のうつくしさをこめて使いたい言葉だという感覚がある。現実には合致していないことが多いとしても。だから、犯罪者にこれらの言葉を乱用されると冒涜のような気がしてしまうのだ。
ところで、「少年A」とは言うが、「少女」だと「A子」にたいていなる。「少女」と言っているのだから女であることは自明のはず、わざわざ「子」をつけるのはおかしい。ならばつりあいがとれるように「少年A男」くらいにしたらどうだと言いたい。
ドイツ語の教科書に「彼女は女子学生です」「彼女は女性教師です」という文が載っていると、「彼女と言っているのだから、学生です、教師です、で充分!」とコメントせずにはいられない。
この、少年、少女、若者についての意見、まえにも書いていなかったろうか。念のため「ことばや名前」カテを全部読み直してみたけど意外にも載ってない。
著者名として「元少年A」というのは卑怯でもあるし、滑稽極まりないとも思う。そもそも、未成年者を報道する際に「少年A」はいつも出る呼び方であり固有名詞でもないだろう、あちこちに「元少年A」はいるはず。せめて酒鬼薔薇のほうがマシだった。
未成年犯罪者の名前を出せない時に「少年は」「少女は」と連呼されると私ははなはだ不愉快になる。
瀬戸内寂聴さんが、軽薄・軟弱というニュアンスをこめて「若男」という言葉を使うらしいが、きっと「若者」には、爽やかさや健康などの好ましいイメージが伴うものという前提なのだろう。
私はそれと似た感じで、「少年」や「少女」には、初々しさ、清潔さなどの、やはりある種のうつくしさをこめて使いたい言葉だという感覚がある。現実には合致していないことが多いとしても。だから、犯罪者にこれらの言葉を乱用されると冒涜のような気がしてしまうのだ。
ところで、「少年A」とは言うが、「少女」だと「A子」にたいていなる。「少女」と言っているのだから女であることは自明のはず、わざわざ「子」をつけるのはおかしい。ならばつりあいがとれるように「少年A男」くらいにしたらどうだと言いたい。
ドイツ語の教科書に「彼女は女子学生です」「彼女は女性教師です」という文が載っていると、「彼女と言っているのだから、学生です、教師です、で充分!」とコメントせずにはいられない。
この、少年、少女、若者についての意見、まえにも書いていなかったろうか。念のため「ことばや名前」カテを全部読み直してみたけど意外にも載ってない。