晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

10月14日の木星

2009年10月14日 | 木星
予報では晴れなのに空は一日中曇ったまま…、ところが
日没後に夜空チェックをすると、おやおや晴れてます。

眼視でベガを見ると気流の状態は2~3/10といった感じ…。
ふむふむ、ひょっとしたら気流の状態はいいかもしれません。

で、撮影してみました。

結果は、あまり良くありませんでした。

2009.10.14 19:17 SE200N ToUcam 20fps 80sec 1113frame

まー、ここ2~3日ではいい方だと思いますが、もうちょっと
良質の気流かと期待していただけに、残念です。
気流が良くなることを祈りつつ撮影を続けるも…、

こちらの意に反して気流は悪くなる一方です。

2009.10.14 19:31 SE200N ToUcam 15fps 90sec 1498frame


2009.10.14 20:34 SE200N ToUcam 15fps 90sec 1343frame

透明度も悪くなってきました、薄雲が広がっているようです。
さて、望遠鏡はそのままにして深夜の火星をねらってみましょう。


深夜です…。空は透明度も良くなり、冬の1等星がまぶしいくらいに
輝いています。しか~も、星の瞬きが悲しくなるほどきれいです。

ざ~んねん!火星撮影は次の機会にいたしましょう。

水星・金星・土星の接近

2009年10月13日 | 水星
10月13日の早朝、水星・金星・土星の接近が見られました。


2009.10.13 05:04 NikonD50 f86mm F6.0 ISO800 1sec(トリミング)

下から水星(-0.9等)、土星(1.2等)、金星(-3.9等)です。

土星と金星の離角は約51分。明日は土星が金星の左上に
移動します。水星は見かけ上の位置が下がっていきます。

2009.10.13 05:06 NikonD50 f200mm F6.3 ISO400 1/4sec

金星の右側にある星は、ステラナビゲーターによるとおとめ座の
「5β ザヴィヤヴァ Zavijava(3.59等)」という星のようです。

さて、今回の内惑星2つと外惑星の接近はどのような位置関係で
起きたのか、ステラナビゲーターの太陽系表示で調べてみました。

ふむふむ、これを見ると3つの惑星はほぼ同じ方向に見えますが、
実は土星はものすごく遠い位置にあることが分かりますね。

今回の3惑星の接近は明日以降も2~3日は見られます。
特に10月16日の朝は3惑星に月齢27.0の月が近づきます。

16日の早朝は早起きして東の空に注目ですね。

10月12日の木星

2009年10月12日 | 木星
空の高い所で広がっていた巻雲も日没時にはきれいになくなり
夜はみごとな快星となりました。気流は昨日より良さそうです。

しか~し、望遠鏡で見る木星はゆ~らゆら時々プルプル…と
揺れています。シーイングは1~2/10くらいでしょう。

今日は木星のすぐそばにエウロパとガニメデがあります。
もう1時間早く撮影すると相互食が見られたようですね。

「エウロパとガニメデと木星」その1

2009.10.12 19:17 SE200N ToUcam 15fps 90sec 1394frames

「エウロパとガニメデと木星」その2

2009.10.12 19:27 SE200N ToUcam 15fps 90sec 1353frames

わずか10分後の写真ですが、ガニメデの位置が大きく変わっている
ことが分かります。よく見ると大赤斑の位置も変わっていますね。
ガニメデの動きの速さと木星の自転の速さがよく分かりますね。

このあと、昨日失敗した天王星を再度撮影する予定だったのですが、
電動フォーカサーが動かなくなり、観測終了となってしまいました。
う~ん、残念!またの機会を待ちましょう。明日も晴れるかな?

10月11日の木星

2009年10月11日 | 木星
台風が去って気候が変わったようです。
一気に晩秋を思わせる天気となりました。

空はきれいに晴れて、ほぼ快星なのですが…
気流がとってもよろしくありません。星が激しく瞬いています。
しか~し、しばらく木星を撮っていなかったので撮影決行です。

今日の木星の南中時刻は19時36分です。木星の観望期もそろそろ
終わりですね。さて、今日の気流ですが今シーズンでは最悪です。
シーイングは1/10といったところです。

2009.10.11 20:41 20fps 70sec 1392frame

時間的に大赤班が見えているはずですが確認できません。
このあと望遠鏡を天王星に向けてToUcamで撮影したのですが、
暗すぎて&気流が悪すぎてRegistaxでアライメントがとれましぇ~ん。

ということで天王星の画像は無しです。うまくRegiStaxできたら
アップすることにしましょう。

ムーンボウ出現予想

2009年10月04日 | ムーンボウ(月光虹)
仙台は夕方にかけて快晴となり
日没後きれいな満月が見えました。
満月の夜に現れると言われているムーンボウ…
さて、今日は現れるのでしょうか?

ムーンボウが出る条件のひとつとして、「満月の高度が低い時間」
があります。2回見たムーンボウはいずれも高度が約30°でした。

今日の満月は薄明終了時の月高度が20°もあるので、ムーンボウ
出現の可能性が高いのは明日と言えますが、19時30分頃までに
時雨模様になる場所があればムーンボウが出現するはずです。

しか~し、残念ながら今日の天気は良すぎます。

宮城県内で時雨れ模様になる場所はありません。気圧配置が
西高東低の典型的な冬型になると山沿いはどこも時雨れるのですが…、
今日は無理のようです。明日の天気に期待しましょう。

こちらは気象庁の「レーダー降水ナウキャスト」です。

19時35分の画像を見ると泉ケ岳付近が時雨れています。
ひょっとするとムーンボウが出現していたかもしれません。

明日も冬型の気圧配置にはならないようなので、
ムーンボウの出現は難しいかもしれません。

ムーンボウが見たかったなあ…、という方は
Astronomy Picture of the Dayにムーンボウの動画が
ありましたのでこちらをご覧下さい。Moonbow

ムーンボウのこと ~再会編~

2009年10月03日 | ムーンボウ(月光虹)
驚きです。夜空に虹が出ています。まさに虹です。
白色ではありません。肉眼でしっかり色が見えます。

2006.10.08 20:24 NikonD50 25mm F4 15sec(トリミング)

なんということだ。ここに堀口大學がいたらなんと表現するのだろう。
あのアリストテレスが見たらどのように分析するのだろう。

それにしても不思議です。このムーンボウは過去に見た2つの月光虹
にくらべて距離が近い感じがします。幅も太く感じます。謎です。

しかも、街灯がすぐ近くにあるにもかかわらず、とても明るく見えます。
「ムーンボウは街明かりのないところでなければ見えない」という仮説は
もろくも崩れ去りました。おそるべしムーンボウ…、神出鬼没です。

おっと、これだけ明るければ記念撮影ができるはずです。

2006.10.08 20:26 NikonD50 25mm F4 15sec

見事に撮れました。ムーンボウとの2ショットです。

20時30分過ぎにムーンボウは右側から徐々に消えていきました。

2006.10.08 20:31 NikonD50 42mm F4.8 15sec

わずかに10分足らずの出来事でした。この時の月齢は15.6、
満月の翌日の月、高度は31°です。(ステラナビゲータにて確認)

ムーンボウのこと ~まちぶせ編~

2009年10月02日 | ムーンボウ(月光虹)
仙台で中秋の名月の翌々日に現れるムーンボウの正体は
ずばり「時雨虹(しぐれにじ)」です。

「時雨」は晩秋から初冬にかけて降るお天気雨のことですが
ここ仙台では紅葉の季節によく見られるポピュラーな気象現象です。

虹と言えば夏の風物詩ですが、仙台では稲刈りの頃に虹を
見ることがよくあります。それが「時雨虹」です。

これは2006年10月8日の昼間に撮影した時雨虹です。この日は
朝から夕方まで「時雨虹」が出ては消えるを繰り返していました。

まさか、この日の夜に2度目のムーンボウとの出会いがあるとは
全く予想できませんでした。この日は日曜日だったのでゆっくり
すごしていたのですが、妻が出張だったため夕食を作らなければ
なりません。夕方、買い物に行こうと外に出ると、パラパラと雨が
降っています。「おっ、まだ時雨ているぞ~、傘はいるかな…」

その時です。見上げた空の先に丸い月が見えます。「わわ!」
頭の中でいろんな映像が瞬時にフラッシュバックしました。
「昨日の満月」「昼の時雨虹」「5年前のムーンボウ」「中秋の名月の翌々日」

「出る!出る!ムーンボウが出る!」
「おーい、出かけるぞ~!ムーンボウが出るぞ!急いで支度しろ~」

観測地は住宅地のはずれの田んぼの中です。早速、車を降りて西の空を見ます。
…出ていません。「ねぇ~、どこ?」「う~ん、あの辺に出るはずだが…」
後ろを振り返ると月が雲に隠れています。ふむふむ、そーか。
「今、月が雲に隠れている。あの月が雲から出るとムーンボウが見えるはずだ。」

待つこと十数分、やっと月が雲から出てきました。
「おお~、見えてきた!」白いアーチがうっすら見えてきました。
「わぁ~、みえた、みえた」「色ないねぇ~」「白いね~」

色の確認は今日の重要な観測ポイントです。実は5年前にムーンボウを
見たとき新聞にも載ったことから、たくさんの方からお話を聞くことが
できました。その中で加美町在住のご年配の方から「私も女学生の頃、
写真と全く同じものを見た」という話を頂いた。

「写真と同じ?」写真のムーンボウは7色に写っていますが、肉眼では
白色です。その点を確認したところ、「はっきり覚えているが昼の虹と
同じに見えた」とのこと、この時は正直「思い出の美化現象」だと思って
いました。しかしそれは正しかったのです。そのことをわずか30分後に
確認することになるとは思ってもいませんでした。

ムーンボウは19:50~20:10までのわずかな時間だけ見えていました。

こちらはムーンボウ目撃記念写真です。

そしてこちらがこの日のベストフォト

「ムーンボウとかんむり座とヘルクレス座」

2006.10.08 20:07 NikonD50 F3.5 18mm 15sec

空は晴れ上がり、ムーンボウも見えなくなりました。
おっと、まだ夕飯を食べていませんでした。スーパーに
いってお総菜&お弁当を買ってすますことにしましょう。

車を走らせ、自宅近所のスーパー駐車場に入ろうとした時、
後部座席から「あ~、ここでも見えてるよムーンボウ」
「あれ?色あるよ」という冷静な姉の声が聞こえます。

「え?いろ…、おっおお!」
なんということでしょう。夜空に昼のような虹が出ています。
「これは、いったい…」

この続きは「ムーンボウのこと ~再会編~」で

ムーンボウのこと ~出会い編~

2009年10月01日 | ムーンボウ(月光虹)
ムーンボウを初めて見たのは2001年の10月3日…
その日、泉岳を会場として行われた天文台主催の天文研修会に
参加したのだが、始まる前から時雨模様で雨が降ったりやんだり…、

上を見ると北西の季節風にのって、雲が次々と流れてきます。
見えているのは東の空低いところで照っている十六夜の月だけ、
雨が強くなってきたので、早々と研修会はお開きとなり即解散!

やれやれ、もってきたカメラを出すこともなく終了。
もっとも、天気が悪かったのでカメラは一応もってきただけ。
中身はASA100のリバーサルフィルム。しかも残コマ数は
5コマほど、でもレンズは標準50mmの他に広角28mmをもってました。

山道を降りること数十分、自宅まではひたすら東へ向かって走ります。
正面には十六夜の月がずっと見えています。交差点にさしかかったとき、
ふと右方向を見ると新しい道路ができています。

「ほひょ、こちらの方が走りやすいぞ」と右折したのだが、
予想に反して道路はひたすら南へ直進、見たことない所に
出てしまいました。「あちゃ~、遠回りだ…」車を降りて
たんぼの向こうを見ると、車の往来が見えます。
「よしよし、あれを東へ進めばOKだな」目の前には農道が1本…
車1台分の幅ですが何とか通れます。「レッツ・ゴー!」です。

結局、さらに南へ向かって走ることになってしまい…、やれやれと思って
何気なく窓から右方向を見ると、山をバックに何かが見えます。
「はて、細い雲?」白いものが伸びています。やや丸みがあって…
え!?ひょっとして…、左の窓からは月が見えています。もう一度
右の窓から外をよく見ると…、おお!白色のアーチが見えます。

「ムムム、ムーンボウだ!」「わわわ、撮影しなくては!」

急ブレーキで車を止め、後部座席から三脚とカメラを出して
まずは三脚の足のばしです。「消えるなよ!消えるなよ…」
カメラを持つ手がわなわなと震えます。「よし!まだ見えてる!」
「あちゃ~、画角が足りないぞ」50mmでは虹の半分しか写りません。

とりあえず撮影です。絞り開放F1.4、露出30秒で1枚撮影!

ふう~、即レンズ交換です。

28mmでも完璧にとらえることはできませんでした。

露出を変えて5コマ取り終えた頃、ムーンボウはかなり薄くなっていました。
写真では色が見えますが、肉眼では白色のアーチ状にしか見えませんでした。
そろそろ消えるかなと思っていたのですが、いっこうに消える気配がないので、
自宅に戻って家族を連れてこよう、と思い急いで車をとばすこと10数分…
自宅がある住宅地のはずれに車を止めてムーンボウを見ると…
よし、まだかすかに見えます。ここなら自宅から5分で来られます。

「お~い、みんな~、ムーンボウだ!車に乗れ~」
「ムーんぼうって何?」「どこいくの?」
「説明はあとだ~、いそげ~」

しかし、車を降りるとしーんと静まりかえった星空が広がっているだけ…。
なんと雲ひとつない快星となっていました。「見たかったな、ムーんぼう」
「ところで、ムーんぼうって何?」「それはね、かくかくしかじか…」
「へ~、そうなんだ~、ムーンボウみたかったな~」

「きっと、そのうち見ることができるよ!」とは言えませんでした。
確率的には0%に限りなく近いので…、

ところが、5年後、なんと子供たちと一緒にムーンボウを
見ることができたのです。事実は小説よりも奇なり~!

続きは「ムーンボウのこと ~まちぶせ編~」で