晴れ時々スターウォッチング

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30cmドブソニアンで木星を撮影

2022年11月03日 | 木星
30cmドブソニアン(追尾なしの固定撮影)で木星を撮ってみました~。

 11月にもなると良い気流を探しても夏場のような気流が現われることはまずありません。気流が悪くても拡大率を下げればそれなりに荒れが目立たない画像が撮れるけど大口径はキープしたいところです。

 …となると、30cmドブ(f1500mm)に惑星カメラを入れて撮るのがいいけど追尾できないから無理だよな~、と思ったのですがF5という明るさを生かしてシャッタースピードを速くすればスタックできるギリギリの枚数を撮れるのではと考えチャレンジしてみました。

 30cmドブにASI290MCを装着すると画角は 0.21° × 0.12° 対角0.25° になります。木星をいい具合に配置すれば固定でも45秒は撮影できます。で、実際撮影して見ると望遠鏡の明るさがF5なのでシャッタースピードが1.2ms、ゲイン220で適正露出になりました。

 撮影した動画をスタックしてウエーブレット処理してできたの下の画像です。ROIを使えない(写野角をフルに横切らせる)ため取得フレーム数475でしたが75%スタックで十分キレイな木星が浮かび上がりました。

 11月2日の木星(19時24分撮影)トリミング

2022/11/2 10h24m28s(UT)  CMI=331.3° CMII=26.4° CMIII=326.7°
WHYTEY DOB 300 + ASI290MC Diameter=47.38" Magnitude=-2.80
Duration=45s Shutter=1.236ms Gain=220 (36%) Autostakkert3 75% of 475



こちらはトリミングなしのオリジナル写野角です。


 うむ、こ~れはガリレオ衛星と木星模様を簡易的に撮影する方法としては実にお手軽な方法ですね。な~んで今まで気づかなかったのだろう…と今更ながら思いました。(^^ゞ

 こちらはいつもの拡大撮影法で撮った木星です。気流は今の時期にしては悪くなかったのですが、やはりこんなもんですね~。



2022/11/2 11h16m42s(UT)  CMI=3.2° CMII=57.9° CMIII=358.3°
Diameter=47.38" Magnitude=-2.80 μ210 + Powermate2 +ADC + ASI290MC
Duration=60s Shutter=10.94ms Gain=322 (53%) Autostakkert3 50% of 5168

 今回撮影して思ったのは初冬の気流だから撮れないではなく、工夫すれば十分見られる画像の撮り方があるんだなぁ~ということです。火星接近まで1か月を切りましたが、12月の火星をキレイに撮れるベストは何かじっくり考えることにしましょう。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
さすが30cm (ich)
2022-11-04 21:48:41
晴れスターさん
 色々やってみるもんですね。さすが30cmという写りです。もっとトリミング可能では?という画像に見えます。といっても,追尾していない筒の狭視野に惑星を入れるのは相当の難物。入った→パソコン調整→逃げた→再導入→入った→パソコンクリック…考えただけでも何という手間なのでしょう!感服です。
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D300mm (晴れスター)
2022-11-04 23:15:44
ichさん
 口径10cnの差は予想以上のものがありますね。口径30cmは日本の気流では使えるギリギリの口径だと思いますが、その解像力はさすがだと感じました。同じ方法で撮影した火星を(ブログでは画質が悪化するため載せてませんがツイッターにはアップしています)見てもシャープさが秀逸なので、なんとかこの望遠鏡を惑星撮影用に使えないかと考えています。ポンセットマウントを自作しようかとも考えていますが、何かいいアイデアがあったらぜひご教示ください。
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