yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

放送の規制機関

2016-02-18 05:27:08 | 文化
電波を利用した放送は、情報伝送の極めて有効な手段であることは言うまでもありません。この放送業務を規制する機関は世界ではどうなっているかを調べてみました。
世界では現在、政府から独立した放送規制機関が標準になっています。
ヨーロッパのEU指令は、加盟国のメディア規制機関の政府からの独立性を前提としています。ドイツはナチスによる政治利用の反省から、放送法制を分権化。民放は州レベルで独立した規制機関があります。アメリカでは1934年(何と昭和9年)にFCC(連邦通信委員会)という政府から独立した放送通信規制委員会を設置し、1987年に、表現の自由を萎縮させ、かつ憲法違反という理由でフェアネス・ドクトリン(公的に重要な論点を扱う場合に重要な対立する見解が提示されるように配慮すること)を廃止して放送の規制を撤廃しています。慶應大学の鈴木秀美教授(憲法学)は「権力を監視する言論機関を政府の大臣が監督するのは矛盾している」と話しています。また、識者は、権力が放送に介入することは許されないと発言しています。
 日本は、憲法により、表現の自由、言論の自由が保障されている民主主義国家にもかかわらず、権力から独立した「放送の規制機関」の設置については、立ち後れているのではないでしょうか。また、放送メデイアが、これを声高に放送しない点も不思議だと言われています。
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