ぬばたま

茜ｱｶﾈさす
昼は物思ﾓﾉﾓひ
ぬばたまの　
夜はすがらに
哭ﾈにみし泣かゆ
　　　万葉集　　


ヒオウギに種が出来た
真っ黒な色の種である
それを
　「射干玉（ぬばたま）」
　「烏羽玉（うばたま）」という。

”ぬばたま”は　
「夜・夕・髪」など
　黒に関連のある枕詞

いにしえのひとは
ヒオウギの小さな種の
漆黒をみて
かくも文学的想像力を広げた

もう少ししたら種は
取っておこう




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夜半の秋

写真を撮るのを忘れたので
土曜日に行った京都の茶会
その薄茶席の干菓子の写真を載せる

今日は水曜稽古
久しぶり
さわわさんが稽古に見えた

家庭の事情で三カ月位お休みしていた
おうちを建て直すので
これからも何かと忙しいとか
でもお茶のお稽古は
続けようと思いますとのこと


お稽古と言う類いのもの
少し遠いと行くのに面倒になる
何年か行くと飽きてきて行きたくなくなる
風邪をひいたり
雨が降ったり
食べ過ぎたり
昼寝をしたり
ちょっとしたことで
休みたくなる
ちょっと休むと行きたくなくなる

お稽古は何でも
そんなものだ
若いとき私もいくつものお稽古を止めてしまった
残ったのはお茶のお稽古
辞めなければ
楽しいことが
たくさん詰まっている


甲賀衆のしのびの賭や夜半の秋　蕪村



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