たとえば就職先を探す学生に対してマスコミあるいは教師などが「自分が好きな職業をめざすべきだ」とアドバイスする。直接話法で言えば「君が好きな職業をめざすべきだ」となる。話し手がいう「君」とは聞き手のことですから、「自分が好きな・・・」というものは話し手から見てその人が好きだろうと思われているものになります。それは話し手という他人、あるいは話し手が代表している無数の仲間たちから見て、聞き手が好きだろうと思われているもの、それが「自分が好きな・・・」という言葉が指すものです。
若者は自分が変わり者だとは思いたくない。ふつうの人だと思いたいはずです。自分がふつうの人だと思う場合、自分が好きなものという言葉は、ふつうの人が好きだろうと思われているものを指すことになる。ふつうの人が好きであるはずだと思われるもの・・・それは、職業であれば花形職業になるのは当然です。アドバイスを信じた全員が花形職業に就けるはずがなく、職を求めての過当競争は敗者を増やすだけとなるでしょう。
拝読ブログ:ねこねこブログ : 岡田斗司夫さん曰く「自分の好きなこと、やりたいことを職業として目指すのは一番やってはいけないこと」。オタキング流石だなあ…。社会の根幹的成り立ちとしての利他行動。 - livedoor Blog(ブログ)
拝読ブログ:誰もが知るべき「成功するには好きなことをしろ」の罠: Cal Newport 基調講演 #WDS | Lifehacking.jp