goo blog サービス終了のお知らせ 
毎日、1000件以上のアクセス、4000件以上の閲覧がある情報発信ブログ。花や有機農業・野菜作り、市民運動、行政訴訟など
てらまち・ねっと



 三重県松阪市の山中市長と市議会との関係が崩れているのは以前から。昨年、任期を残して辞職を表明した市長、その後の曲折もありながら、この6月議会後に辞職する、としていた。
 市長を応援する市民らは、議会解散の準備の運動を進め、署名の「受任者」を多数集めて、このほど、正式に「議会解散の署名運動」を開始した。

 インターネットで見る限り、意外に報道が少ないと感じた。
 そこで、状況認識を整理。 

 ジャーナリストの相川俊英さんは、「ジャパン・インデプス」で次のように述べている。
 《各党各会派相乗りの候補を破った松阪市の山中光茂市長は、現在2期目(任期は2017年2月まで)。情報公開を徹底し、市民との直接対話を重ねて政策決定している。こうした新しい自治の手法にオール野党(是々非々の議員もいる)の議会(任期は2017年7月まで)は激しく反発し、市長提案の否決を繰り返している。このため山中市長は今年3月、「古い体質が残る今の議会では執行部責任を果たせない。6月議会終了後に辞職する」と表明した。》

 ともかく、リコールの開始を進めていた市民団体は、6月19日から議会リコール署名の収集を開始。

 それを受けて、市長は辞職を遅らせた。伊勢新聞は、
 《山中光茂市長は「市民が議会に対する不信感を感じ、市民意思で議会改革をしようとするもの」と賛同。自身の進退については、辞表が議長から市選管へ報告された翌日から投票日までの期間は署名活動ができなくなるため、「活動を阻害することはできない」として辞表提出時期を七月十九日以降に遅らせるとした。 》

 なお、毎日新聞の記者の次の意見もある。賛否はともかく。
 《松阪市の山中光茂市長と議会の対立は、とうとう議会のリコール(解散請求)運動に発展しつつある。市長の辞職発言を生んだ図書館改革問題は結局、従来通りの指定管理者制度に落ち着くものの、市長支持の市民らが「議会改革こそが必要」と決起した。市長の辞職撤回につなげる狙いもある。 市長は6年間に、条例、予算案を12回にわたって否決した議会について「政策論議ではなく、政争。これでは行政執行者の責任が果たせない」と繰り返す。》

 知名度の高い首長と議会の一部が対立することは少なくない。
 いずれにしても、しばらくは注目しよう。

人気ブログランキング = 今、1位
人気ブログランキング参加中。気に入っていただけたら ↓1日1回クリックを↓
 ★携帯でも クリック可にしました →→ 携帯でまずここをクリックし、次に出てくる「リンク先に移動」をクリックして頂くだけで「10点」 ←←
 ★パソコンは こちらをクリックしてください →→←←このワン・クリックだけで10点

  
★  市議会改革リコール市民の会

●あす署名活動を開始 松阪市議会リコールで 市民の会
       06月18日 11:06伊勢新聞
【松阪】松阪市議会の解散請求(リコール)を訴える「市議会改革リコール市民の会」(岡田善隆、中川妙子共同代表)は十七日、市選挙管理委員会に市議会解散請求代表者証明書交付申請書を提出した。リコールに向けた手続きの第一段階で、選管から十九日に同請求代表者の証明書が発行されれば、同日から来月十九日までの一カ月間、署名活動を実施する。
 この日は同会の周藤雅勝事務局長(61)ら二人が市選管を訪れ、交付申請書を提出。

 周藤事務局長は「議会は市民の方を向いておらず、議員定数の削減など身を切る改革もできない」として、議会改革を訴えた。
 リコールの署名活動については、署名を集める「受任者」が目標の二千人を超えたとし、「(有権者の三分の一は)クリアできると思う。最低でも五万人以上は集めたい」と意気込んだ。

 二日現在、市内の有権者数は十三万五千百二十五人。リコールには有権者の三分の一となる四万五千四十二人の署名が必要となる。
 署名簿の審査、縦覧を経て、署名が有効と判断されれば、市選管へ本審査を請求する。その後住民による解散投票が実施され、投票で過半数の同意があれば、市議会の解散が認められる。

●松阪市議会:リコール市民の会、署名活動を開始 /三重
       毎日新聞 2015年06月20日
 松阪市議会の解散を求める「市議会改革リコール市民の会」(岡田善隆、中川妙子両代表)は19日、同市選管から「市議会解散請求代表者証明書」の発行を受け街頭署名活動を開始し、松阪駅西口や大型店舗周辺など数カ所で署名集めを行った。

 岡田・中川両代表はこの日、活動開始に先立ち記者会見し、「市議会を市民の手に取り戻すために立ち上がった。目標は最低5万人で、未来の松阪市を築くためにも成功させたい」などと述べた。

 署名期間は来月19日までの1カ月間。有効署名が有権者の3分の1以上集まると、解散の本請求が行われ、60日以内に住民投票を実施。同意が過半数に達すると、議会が解散される。【橋本明】

 ◇「適正な判断を」 水谷議長
 署名運動の開始を受け、市議会の水谷晴夫議長はコメントを発表した。
 コメントでは、議案の否決などをとらえ「議会が機能していない」と非難されるのは遺憾▽(山中光茂市長が議会の反対などで導入を断念し、辞職表明理由の一つとなった)図書館改革のPFI事業は、従来方式との比較検討が不十分で優位性が納得できなかった。市長に退任を求めたことも一切ない−−などと議会側の考えを説明し、「冷静、適正な判断をお願いしたい」としている。

●市議会リコール署名始まる 松阪、街頭で呼び掛け
     06月20日 10:48伊勢新聞
【松阪】松阪市議会の解散請求(リコール)を目指す「市議会改革リコール市民の会」(岡田善隆、中川妙子共同代表)は十九日、市内の駅前やスーパーマーケットなどで署名活動を開始した。署名期間は来月十九日まで。

 市選管から市議会解散請求代表者証明書の交付を受け、同市宮町の同会事務局で会見に臨んだ岡田代表(25)は「市議会は市民の方を向いておらず、今のままではあかんと立ち上がった。松阪を市民からつくり直したい。議会には市民の意思を受け取ってもらいたい」と話した。中川代表(68)は「一人でも多くの署名を集めたい」と協力を呼び掛けた。署名を集める受任者は十九日現在で二千百人を超えたという。リコール請求には四万五千四十二人(二日現在)の署名が必要となるため、無効票も勘案して「最低でも五万人」を目標としている。
 JR松阪駅前では両代表らが通行人らに署名を呼び掛けた。署名をした市民は「議員の報酬が高すぎる。リコールに賛成」「議会についてはよく分からないが、市長の政策は素晴らしい」などと話していた。

 動きを受けて水谷晴夫市議会議長は「リコールそのものは地方自治法で認められた権利」としたうえで「議会としてはきちんと議論してきたと自負しており、健全に機能している。市民には冷静に適正な判断をお願いしたい」と述べた。

 一方、山中光茂市長は「市民が議会に対する不信感を感じ、市民意思で議会改革をしようとするもの」と賛同。自身の進退については、辞表が議長から市選管へ報告された翌日から投票日までの期間は署名活動ができなくなるため、「活動を阻害することはできない」として辞表提出時期を七月十九日以降に遅らせるとした。

 同会は二十日午後一時半から、同市宮町の松阪卸センターで、政治学者の福岡政行氏を招いて講演会を開催。山中市長もあいさつする予定。

●【三重県松阪市、市議会解散リコール騒動】〜二元代表制で生まれた矛盾、解消なるか?〜
    NEXT MEDIA ジャパン・インデプス 相川俊英(ジャーナリスト) 2015/5/16「相川俊英の地方取材行脚録」
 国政と違って地方自治は二元代表制が採用されている。国会議員が自分たちの中から内閣総理大臣を選出する国政とは異なり、地方自治体の首長と議会(議員)はそれぞれ選挙で有権者によって選ばれる。そのため地方議会には本来、与党野党はなく、地方議員も皆、首長(執行部)に対して是々非々の姿勢で臨むものだと教えられてきた。

しかし、実態はそうではない。首長選挙となると、議会内の各党各会派がしっかり手を結び、同じ候補を相乗りで擁立するのが一般的だ。議会内の圧倒的多数派が首長を送り込み、支えることが当たり前となっている。首長と議会が一体化している自治体が多く、なかにはオール与党体制が構築されているところもある。

だが、議会内多数派が擁立した候補を打ち破って首長になるケースもなくはない。いわゆる番狂わせだ。有権者の選ぶ基準や候補の見方などが、首長選と議員選では同じではないからだ。また、選挙が同日でない場合はそれも要因のひとつとなる。もちろん、掲げる政策や候補者に魅力あってこその番狂わせだ。

本命候補を破ってポストに就任した首長は、多数野党、ないしはオール野党体制と対峙することになる。待ち構えているのは、議会との対立だ。ともに有権者から選ばれたうえでの「ねじれ現象」である。

もっとも、選挙の番狂わせによって生まれた首長と議会の対立は、抜き差しならぬ事態にまで発展することはそれほどない。首長側が選挙で掲げた公約の旗などをあっさりおろし、議会の軍門に下ってしまうからだ。

意外に思うかもしれないが、議決機関の議会の力はそれほどまで強い。首長側は議案を議会に否決されてしまったら、グウの音も出ない。議会側は新たなものを創り出す力はないが(本来はある)、いろんな取組をストップさせる強大な力を持っている。

議論を積み重ねたうえでの否決なら別に問題なしだが、選挙の遺恨などから何でもノーとはねつけてしまいがちだ。新人首長はそうした議会の強硬さに恐れをなして早々に白旗をこっそり上げてしまいがちだ。議会の反対や抵抗に屈せず公約実現に奮闘し続ける首長の場合にのみ、二元の抜き差しならぬ対立となる。

そんな事態に陥った場合、本来ならば、有権者にその是非の判断を仰いで打開を図るべきだ。二元ともに有権者が選んだものであるからだ。しかし、首長に議会を解散する権限はなく、首長を不信任できる議会は解散を嫌って伝家の宝刀を抜かない。結局、二元の対立を解きほぐす術がなく、行政運営が停滞することになる。

三重県松阪市が今まさにこの状態にある。各党各会派相乗りの候補を破った松阪市の山中光茂市長は、現在2期目(任期は2017年2月まで)。情報公開を徹底し、市民との直接対話を重ねて政策決定している。こうした新しい自治の手法にオール野党(是々非々の議員もいる)の議会(任期は2017年7月まで)は激しく反発し、市長提案の否決を繰り返している。このため山中市長は今年3月、「古い体質が残る今の議会では執行部責任を果たせない。6月議会終了後に辞職する」と表明した。

しかし、山中市長の苦渋の決断に納得いかない市民が多く、「市議会改革リコール市民の会」を結成。市議会解散(リコール)の直接請求に乗り出すことを決めている。5月18日に「キックオフ集会」を開き、その後、議会リコールの署名集めを開始するという。議会リコール是非を問う住民投票の実施に必要な署名数は、約4万6000人分。2元の抜き差しならぬ対立を生み出した責任は、はたしてどこにあるのだろうか。


●プレスルーム:むなしい政争 /三重
       毎日新聞 2015年06月01日
 松阪市の山中光茂市長と議会の対立は、とうとう議会のリコール(解散請求)運動に発展しつつある。市長の辞職発言を生んだ図書館改革問題は結局、従来通りの指定管理者制度に落ち着くものの、市長支持の市民らが「議会改革こそが必要」と決起した。市長の辞職撤回につなげる狙いもある。

 市長は6年間に、条例、予算案を12回にわたって否決した議会について「政策論議ではなく、政争。これでは行政執行者の責任が果たせない」と繰り返す。もちろん議会側にもその時々の理由があり、審議の末の否決という結果は尊重されるべきだ。

 しかし一連の対立では伝聞が先走りし、両者間の意思の疎通が不十分だった印象がある。無用な対立を避けるため、たとえば議員間で腹蔵のない意見が交わせる全員協議会の有効活用はできなかったのか。議事録の残らない非公式会議のため、良識ある運用が求められるが、問題を軟着陸させる方策を探れたかもしれない。未来の街を築くため、喧々囂々(けんけんごうごう)の論争は大いに結構だ。ただ、足を引っ張り合う負の政争は無駄でむなしい。【橋本明】

●三重県松阪市の山中光茂市長が辞職へ 図書館改革否決で
       朝日 2014年12月16日
 三重県松阪市の山中光茂市長(38)は16日、自らが進めている市立図書館改革が市議会に再否決された責任をとり、市長を辞職すると表明した。来年度予算編成と来年2月議会が終わった後、出直し選が4月26日投票の統一地方選後半戦に重なる時期に辞めるとしている。出直し選への自らの立候補は「選択肢として検討中」という。

 松阪市議会は16日、市立松阪図書館の改修をPFI(民間資金活用)事業として進めるための今年度一般会計補正予算案を賛成少数で否決。PFIによる図書館改修は9月議会でも補正予算から削除されていた。山中市長は否決後に記者会見を開き、「図書館改革が5年以上遅れることが決定的になった。議会解散ができないなら、自分が辞めて市民への責任を示すしかない」と述べた。知事選などへの転身は考えていないという。

 山中市長は2009年1月、当時の全国最年少首長として33歳で初当選。13年1月に再選された。安倍内閣による集団的自衛権行使容認の閣議決定を「憲法違反」と批判し、違憲確認を求める訴訟を起こす狙いで市民団体「ピースウイング」を設立するなどの活動を進めている。

コメント ( 4 ) | Trackback ( )