SOUND AVENUE 905 Motoharu Radio Show #22

2016年03月03日 | Motoharu Radio Show

2016/03/01 OnAir - 1st. Week - 「フルーツ」特集
01.Jamiroquai:Virtual Insanity
02.Simply Red:Never Never Love
03.Sheryl Crow:If It Makes You Happy
04.Kula Shaker:Grateful When You're Dead / Jerry Was There
05.Ben Folds Five:Jackson Cannery
06.佐野元春:楽しい時
07.佐野元春:ヤァ! ソウルボーイ
08.佐野元春:すべてうまくはいかなくても
09.佐野元春:天国に続く芝生の丘
10.佐野元春:経験の唄
11.佐野元春:霧の中のダライラマ
12.佐野元春:そこにいてくれてありがとう-R・D・レインに捧ぐ
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。今週もやってきましたMotoharu Radio Show。待っていてくれたみなさん、どうもありがとう。今夜は僕が1996年に出したアルバム『FRUITS』からの曲を特集します。ちょうど最新リマスタリングの音が上がってきました。ごきげんな音に仕上がってるので是非みなさんにも聴いていただきたいと思います。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。

・Virtual Insanity
ジャミロクワイの1996年のレコード「Virtual Insanity」。ヴォーカリスト、ジェイソン・ケイのバンド。'70年代のニュー・ソウルをベースに現代的なリリックを乗っけていた。「日本のメディアにもよく出ていたので知ってる人も多いと思います」と元春。

・Never Never Love
1996年のシンプリー・レッドのレコード「Never Never Love」。

佐野元春 : ジャミロクワイ、そしてシンプリー・レッド。それぞれに1996年に出たヒット・レコードを聴いてみました。1996年というと今からちょうど20年前、みなさんはどんなふうに過ごしていましたか? ちょっと調べてみたんですが、ちょうどこの年辺りからインターネットがはじまってます。そうですね、僕も自分のホームページをはじめたのがこの1996年でした。みなさんもよく知っているヤフー・ジャパンですね。日本で初めてのポータルサイト、このサービスがはじまったのも同じ年1996年ということです。とはいっても調べてみたら当時日本でのインターネットの普及率は人口の大体3%ということなので、まだまだみんなが使うというには程遠い時代でした。そんな1996年、当時ラジオではこの曲がよくかかっていましたね。シェリル・クロウ、曲は「If It Makes You Happy」。

・If It Makes You Happy

・Grateful When You're Dead / Jerry Was There
英国のバンド、クーラ・シェイカーが伝説のバンド、グレイトフル・デッドをリスペクトした「Grateful When You're Dead / Jerry Was There」。

・Jackson Cannery
ベン・フォールズ・ファイブの「Jackson Cannery」。

佐野元春 : さて聴いていただいてるこのMotoharu Radio Show。期間限定の放送ということで、残すところあと4回となりました。そこで番組の内容なんですが、ちょっと僕からの希望もありまして、残る週何回かに分けて僕のアルバムを特集させてもらってます。題して「佐野元春'90年代レコード特集」。振り返って僕が'90年代に出したスタジオ・アルバムは全部で6枚。『TIME OUT!』、『sweet16』、『THE CIRCLE』、『FRUITS』、『THE BARN』、そして『Stones and Eggs』。毎週、それぞれ一枚のアルバムを取り上げて、当時のことを振り返りながら、アルバムの曲を聴いていただいています。この機会なんで是非、そうですね15歳から25歳くらいの若いリスナーのみなさんにも僕の音楽を楽しんでもらえたらいいなと思っています。佐野元春'90年代レコード特集。今夜は僕が1996年に出したアルバム『FRUITS』、このアルバムを特集します。アルバム『FRUITS』、まずはこの曲から「楽しい時」。

・楽しい時

佐野元春 : 「楽しい時」。このレコードにはブラス・セクションで東京スカパラダイスオーケストラが参加してくれました。とても楽しいセッションでしたね。この後に行った全国ツアーでも彼らと一緒だったんですけれども、とにかく明るくて笑いの絶えないツアーでした。聴いていただいてるアルバム『FRUITS』。それまで一緒にやっていたバンド、ザ・ハートランド。そのバンドが解散したあとで作った最初のレコードでした。レコーディングにはいろいろなミュージシャンが参加してくれました。中でもキーボードのDr.kyOn、ギター : 佐橋佳幸、ベース : 井上富雄、そしてドラムス : 小田原豊。彼らは後にザ・ホーボーキングバンドという僕にとって最強のバッキングバンドになります。正にこのアルバムのレコーディングがきっかけで彼らとの出会いがありました。ではそのアルバム『FRUITS』から曲は「ヤァ! ソウルボーイ」、そして「すべてうまくはいかなくても」。2曲聴いてください。

・ヤァ! ソウルボーイ
・すべてうまくはいかなくても

佐野元春 : 佐野元春'90年代レコード特集。今夜は1996年に出したアルバム『FRUITS』を特集しています。とにかく前のバンドが解散してから二年くらい経っていてようやく実現したアルバムでしたね。今、手元に当時のレコード会社の宣伝文句があるのでちょっと読んでみたいんですが「人生のフルーツ。時には甘く、時にはほろ苦く。全17曲。このアルバムはポップの傑作だ」ということ。まぁ、そうですね、自分で言うとちょっと恥ずかしい気がしますが。僕が自分でこのアルバムについて説明するとしたら「ひとりビートルズ『WHITE ALBUM』」。そんなふうに言いたいですね。ビートルズの『WHITE ALBUM』をご存じの方は言うまでもないですが、いろいろなジャンルの音楽が一枚のアルバムの中に収まっています。このアルバム『FRUITS』もポップ、ロック、ジャズ、フォーク、そしてスポークンワーズ。いろいろな音楽が詰まっています。いってみればくだもの屋さんの軒先のような感じですね。とにかく自分の音楽の引き出しを目一杯開けてみたというそんなアルバムです。そして思い出すのはこのアルバムは僕の母親に捧げたアルバムでもあります。ちょうどこのアルバムを作る一年前、母親が亡くなりました。僕にとって常に大きなインスピレーションを与えてくれたそんな存在でしたから、亡くなったときには本当に悲しい気持ちでいっぱいになりました。 (パチンと指を鳴らす) そんな個人的なこともありつつはじまったアルバム『FRUITS』のレコーディング・セッション。音楽に戻って、先ほど母親の話をしましたが、実をいうと父親と一緒になるとき、ちゃんと結婚式を挙げていなかったという話を聞いて、じゃあ歌の中で式を挙げようということで書いた曲「天国に続く芝生の丘」。続いてウィリアム・ブレイクのポエトリーに刺激されて書いた曲「経験の唄」。アルバム『FRUITS』から2曲聴いてください。

・天国に続く芝生の丘
・経験の唄

佐野元春 : どうでしたか? 佐野元春'90年代レコード特集。その第四回目、今夜はアルバム『FRUITS』を特集しました。気に入っていただけるとうれしいです。今夜番組でかけたのは最新リマスタリングの音で聴いていただきました。マスタリング・エンジニアはテッド・ジャンセン。ここ十年以来一緒にやっている信頼できるマスタリング・エンジニアです。この佐野元春'90年代リマスタリング・シリーズですが、3月にソニー・ミュージックから販売されるということ。本当にいい音になってるので、僕もとてもうれしいです。みなさんも僕の'90年代レコードのリマスタリング・アルバム、是非気にかけていてください。ここで番組からのお知らせです。

火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。番組からのインフォメーションでした。

佐野元春 : 今夜は僕が1996年に出したアルバム『FRUITS』を特集しました。みなさんはミュージック・マガジンという雑誌を知ってるでしょうか? このアルバムはそのミュージック・マガジン誌で確か年間ベスト・アルバムに選ばれたんじゃないかと思います。一生懸命作ったのでとてもうれしかったのを覚えています。ではアルバム『FRUITS』。特集最後の曲。2曲メドレーですね。「霧の中のダライラマ」そして「そこにいてくれてありがとう」。今夜はこの曲を聴いてお別れです。

・霧の中のダライラマ
・そこにいてくれてありがとう-R・D・レインに捧ぐ

佐野元春 : 今夜のMotoharu Radio Show、楽しんでいただけましたか? 番組では専用のアプリケーションを用意しています。アプリケーションはすべて大文字でMRSですね。MRS で検索してダウンロードしてみてください。来週ですけれども'90年代レコード特集、来週はバンドと一緒にアメリカに渡って作ったアルバム『THE BARN』を特集します。DJ、佐野元春、ではまた来週。
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