Sunday Songbook Playlist

2007年07月15日 | Sunday Song Book

<07月15日プレイリスト>
[JERRY RAGOVOY特集 Part2]
チャンスの前髪/竹内まりや 8月8日発売ニュー・シングル
PATA PATA/MIRIAM MAKEBA '67
I CAN'T WAIT UNTIL I SEE MY BABY'S FACE/JUSTINE WASHINGTON '64
GET IT WHILE YOU CAN/HOWARD TATE '67
I'LL TAKE GOOD CARE OF YOU/GARNETT MIMMS '66
TRY(JUST A LITTLE BIT HARDER)/LORRAINE ELLISON '68
TRY(JUST A LITTLE BIT HARDER)/JANIS JOPLIN
"I GOT DEM OL' KOZMIC BLUES AGAIN, MAMA" '69
TIME IS ON MY SIDE/THE TIGERS "ON STAGE" '67
悲しき叫びのブルース/尾藤イサオ '66
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■内容の一部を抜粋
・JERRY RAGOVOY特集
先週に続いて今週もソングライター「ジェリー・ラゴヴォイ」の特集。そのPart.2。前半はタツローさんの好きなジェリー・ラゴヴォイ作品。1960年代を中心に。後半はジェリー・ラゴヴォイをこよなく愛して何曲も何曲もカヴァーをしてジェリー・ラゴヴォイの代弁者となって歌ってゆくジャニス・ジョップリンとジェリー・ラゴヴォイの奇妙な因縁、関係の話。

・チャンスの前髪
竹内まりや8月8日発売ニュー・シングル「チャンスの前髪」は毎週木曜日午後10時からTBS系でオンエアされてるドラマ『肩ごしの恋人』の主題歌。サザンオールスターズの原由子がゲスト・ヴォーカルで参加している。今週、フルサイズが初オンエアされた。
「サビでポッとハラ坊が入ってくる、そこんとこの雰囲気が私大好きでございます。そのへんをお楽しみいただければなと思います」とタツローさん。

・PATA PATA
南アフリカのシンガー、ミリアム・マケバがアメリカでレコーディングした作品。1967年、全米12位。日本ではたいへんヒットした。ミリアム・マケバとジェリー・ラゴヴォイの共作作品。プロデュース、アレンジはジェリー・ラゴヴォイ。

・I CAN'T WAIT UNTIL I SEE MY BABY'S FACE
女性ドゥーワップ・グループ、ハーツのメンバーだった黒人シンガーのジャスティーン・ワシントン。日本ではベイビー・ワシントンという芸名のほうがよく知れ渡っている。「I CAN'T WAIT UNTIL I SEE MY BABY'S FACE」はチップ・テイラーとジェリー・ラゴヴォイの共作。プロデュースはジェリー・ラゴヴォイ。1964年、R&Bチャート93位に1週だけ登場した。

・GET IT WHILE YOU CAN
ジェリー・ラゴヴォイの作品を語る上で欠かせない男性シンガーが、ガーネット・ミムズとハワード・テート。ハワード・テートは元々ガーネット・ミムズのグループにいたが、ソロでジェリー・ラゴヴォイに誘われてソロ・シンガーになった。「GET IT WHILE YOU CAN」はハワード・テートを代表する1曲。モート・シューマンとジェリー・ラゴヴォイの共作。アレンジはジェリー・ラゴヴォイ。

・I'LL TAKE GOOD CARE OF YOU
ジェリー・ラゴヴォイの作品を語る上で欠かせない男性シンガー、ガーネット・ミムズの「I'LL TAKE GOOD CARE OF YOU」。バート・バーンズとジェリー・ラゴヴォイの共作。1966年、R&Bチャート15位、全米30位。

・TRY(JUST A LITTLE BIT HARDER)
ロレイン・エリソンの「TRY(JUST A LITTLE BIT HARDER)」はチップ・テイラーとジェリー・ラゴヴォイの共作。1969年、ジャニス・ジョップリンがソロ・アルバム『コズミック・ブルース』のA面1曲目で取り上げて有名になった。以後、ジャニス・ジョップリンは積極的にジェリー・ラゴヴォイの作品を取り上げて白人シンガーでもっともジェリー・ラゴヴォイをカヴァーしたシンガーになった。

・ジェリー・ラゴヴォイのジャニス・ジョップリン評
ジェリー・ラゴヴォイはビッグ・ブラザー & ホールディング・カンパニーの「PIECE OF MY HEART」を全く評価していなかった。ジャニス・ジョップリンの例を通じて、白人の若者の当時のR&Bに対する誤解に辛口のコメントを残している。
「それは実に簡単な話だ。アーマ・フランクリンのレコードというのは腕利きのスタジオ・ミュージシャンが演奏している。その上に素晴らしいコーラス隊が加えられている。すべてがグレートだ。余分な音などこれっぽっちもない。すべての音に意味がある。それに反してビッグ・ブラザー & ホールディング・カンパニーや、どのパートも不完全な力量しか有さない同様の多くのバンド、そういうレコードがなぜ作られるかといえば、それは彼らにとってパーティーだからだ。ビッグ・ブラザー & ホールディング・カンパニーの『PIECE OF MY HEART』を聴いてみればいい。未熟でどうしようもない。ヒットしたかもしれないが、実に恥ずかしい。ジャニスがそこから突き抜けた歌を披露していたとしてもだ。さらにジャニスはR&Bに多大な影響を受けているけれども、音楽史の上での特殊な時代(当時の1960年代)についての私の個人的な見解を言わせてもらえれば、R&Bを愛し、それを真似しようと試みる多くの白人シンガーたちの致命的な勘違いというのは、大声で歌い、絶叫することがソウルだと思っていることだ。マーヴィン・ゲイを聴いてみたまえ。あるいはジョン・リー・フッカー。ジャニス・ジョップリンだけではなくて男女問わず無数のシンガーが首筋の血管を浮き上がらせることがR&Bだと思ってきた」とジェリー・ラゴヴォイ。
タツローさんの友人は、このジェリー・ラゴヴォイのインタビュー記事を見て「でも、ジャニスは絶叫したかったんだから、しょうがないじゃないか」と名言を言ったんだとか。

・ジョン・サイモンのコメント
ビッグ・ブラザー & ホールディング・カンパニーのプロデューサーだったジョン・サイモンは「私は彼らは優れたライヴ・バンドだといつも思っていたけれども、レコーディング・グループとして成立するかは疑問だった。観客の熱狂の中で彼らを見るのは好きだったけれども、個人的には彼らの考える音楽と大衆の考える音楽との間に大きな隔たりができる時があったように見えた。ジャニスが最初のステップを踏み出せたのはドラッグのおかげだった。聴衆がみんなぶっ飛んでいたが、彼らは多くの人々をハッピーにできた。それはすごく重要なことで、彼らが音楽を作れないからドラッグに走ったと考えるべきではないと思う。彼らはサンフランシスコの社会現象としてカルトであり、時流に乗っていて、そういうおそらく社会的要因が常にあったんだ」と発言している。

・TIME IS ON MY SIDE
日本でも同じようなR&Bに対する誤解がたくさんある。一つの例として1960年代のグループ・サウンズを代表するタイガースのライヴ・アルバムから「TIME IS ON MY SIDE」。

・悲しき叫びのブルース
珍しいジェリー・ラゴヴォイ作品のカヴァー。ガーネット・メムズの「AS LONG AS I HAVE YOU」を日本語詞でカヴァーしている。

・JERRY RAGOVOY特集 Part.3
来週は1970年代の作品を中心に。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
07月22日は、さらにもう一週「JERRY RAGOVOY(ジェリー・ラゴヴォイ)特集」。
07月29日は「納涼リクエスト大会」の予定。

画像はJERRY RAGOVOY(左)とHOWARD TATE(右)。

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