Sunday Song Book #1476

2021年01月24日 | Sunday Song Book

2021年01月24日プレイリスト「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. モーニング・シャイン / 山下達郎 "レアリティーズ" '91('02)
2. BABY I LOVE YOU / THE RONETTES '64
3. WAIT 'TIL MY BOBBY GETS HOME / DARLENE LOVE '63
4. I WONDER / THE RONETTES "PRESENTING THE FABULOUS RONETTES" '64
5. CAN YOU SEE WHAT YOU'RE DOING TO ME / THE THREE DEGREES "THE THREE DEGREES" '73
6. PUT ME IN YOUR MIX / BARRY WHITE '91
7. SU NEL CIELO (太陽の誘惑) / NICO FIDENCO '60
8. GINA / JOHNNY MATHIS '62
9. LOVE CAN GO THE DISTANCE / 山下達郎 '99
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前日に収録しているとのこと。ウイルス騒ぎで殺伐とした気持ちになると達郎さん。TOKYO FMの入り口では顔認証とサーモグラフィーがあり、まずマスクをつけてるかどうか、その後に体温が表示される。今日の達郎さんの体温は34.6度。「オレはコールド・スリープかという。したら技術の丸山くんは33.9度だったそうで(笑)。しょうがないな(笑)。冷凍睡眠者。なんてばかなこと言ってないで(笑)。こういうこと言いますと、またなんかいろいろとありますが。シャレですからシャレ。もうシャレが通じない世の中よくないです。楽しく笑って、せめてラジオだけでも楽しく笑っていきたいと思います」と達郎さん。

・棚からひとつかみ+リクエスト
今週はレギュラー・プログラムの「棚からひとつかみ」の予定だったが、リクエスト・カードがたくさん来ていて、ハーフ&ハーフの「棚からひとつかみ+リクエスト」にしたという。

・モーニング・シャイン
青森県弘前市の超常連のリスナーから「モーニング・シャイン」にリクエスト。現存していたらオリジナル・カラオケが聴きたいです、『ARTISAN』のリマスター盤のボーナス・トラックに収録されたらうれしいな、とのこと。「マスター調べてみますです。すいません。もう来年『ARTISAN』のリマスターを出さないとダメなんですね」と達郎さん。

・BABY I LOVE YOU
「先週の番組を構成しているときにですね、フィル・スペクターの訃報が飛び込んでまいりました。フィル・スペクターは殺人罪で刑務所に入っておりまして、1月16日にウイルス感染して、それが原因で死亡したという発表でございます。享年81歳。フィル・スペクターに関しましては、本当に、あの、80年代のあたまぐらいから、ずっーと、番組でもかけたり、申し上げたりして。それから大瀧詠一さんとの新春放談でも散々語っておりまして、今やもうとにかく全世界的に、オタクがもう、重箱の隅の隅までほじくって、いろんなところで、それはそうだの、これは違うだの、言っておりますが、あまり関わりたくないのでですね(笑)、音楽だけ聴きたいと思います」と達郎さん。
達郎さんの好きなウォール・オブ・サウンド何曲か。ロネッツだったらこれ「BABY I LOVE YOU」。1964年春のヒット・ソングで全米24位。ロネッツの作品は「BE MY BABY」だけがベスト10ヒットで、あとはスマッシュ・ヒットだとか。フィル・スペクターの業界でのいろいろな毀誉褒貶が影響しているのでないかと思われる。いずれにしろ作品としてはジェフ・バリーとエリー・グリニッチの傑作。

「何しろフィル・スペクターのこの時代のウォール・オブ・サウンド、音の壁と、文字通り、呼称の通りですね、ひたすら音圧で押しまくるというですね、ティーン・ネイジ・ポップのワーグナー的展開とかいろんなこと言われていますが。ロックンロールのそうした根性と言いましょうか、そういうロックンロールに必要なファクターってことをよく熟知した音作りでありますが。今のデジタルの時代ですと、こうしたリヴァーヴに包まれた音楽というのはですね、音像が遠くなるんですよね。遠くなるんでスケールがあるんですけれど、今のデジタルはそうしたものをどんどん前に出して、目の前に音を置くので、今、オリジナルのロネッツだとか、こうしたクリスタルズとか、そうしたシングルを聴きましても、ちょっと音が遠い分だけ、音圧的にちょっと負けるという、聴感的にちょっと負けるってことがありますので、私のサンデー・ソングブックではそういうことを補完すべくですね、今の流行の音楽に負けない音圧でリマスターをしてお送りしてます。ですので日本でも、世界中でも、フィル・スペクターの音がかかってると思いますけれど、音的には私のサンデー・サングブックは最高峰だと自信を持ってお届けできます」と達郎さん。

・WAIT 'TIL MY BOBBY GETS HOME
ジェフ・バリーとエリー・グリニッチの最高のグルーヴが出てる、ダーレン・ラヴの「WAIT 'TIL MY BOBBY GETS HOME」は1963年、全米25位。今の歴史に残る名曲。
曲をかけ終えて。「大瀧さん生きていたらねぇ、本当にねぇ(笑)。そういう話するんですけれどね」と達郎さん。フィル・スペクターの特集はあんまりやりたいとは思わないが、ウォール・オブ・サウンドの特集、フィル・スペクターのエコーの世界に魅せられた人たちはたくさんいるので、そういうので「ウォール・オブ・サウンドで棚からひとつかみ」をやってみたいと思ってるそうだ。

・I WONDER
ザ・ロネッツの1964年のアルバム『PRESENTING THE FABULOUS RONETTES』に収められている「I WONDER」。日本では長いこと聴くことができなかったが、イギリスで70年代にアルバムが復刻されて、そのときはなぜかイントロがついていたが、今日はオリジナル・アルバムのイントロなしで。今日の3曲ともバリー/グレニッチの作品。
曲をかけ終えて。「心よりご冥福をお祈り申し上げます」と達郎さん。

・CAN YOU SEE WHAT YOU'RE DOING TO ME
二十歳のリスナーからのリクエスト。スリー・ディグリーズの1973年、フィラデルフィア・インターナショナルでのアルバム『THE THREE DEGREES』に入ってる「CAN YOU SEE WHAT YOU'RE DOING TO ME」。曲を書いているブルース・ハウズとジョセフ・ジェファーソンはどちらもMFSBのスタッフ・ライター。

・PUT ME IN YOUR MIX
横浜市のリスナーから「達郎さんのお勧めのバリー・ホワイトがあれば」というリクエスト。達郎さんは最近、家でバリー・ホワイトをよく聴いているという。70年代が全盛期の人だが、90年代にも精力的に作品を出していた。その90年代の作品から1991年のアルバム『PUT ME IN YOUR MIX』のタイトル・ソング「PUT ME IN YOUR MIX」。全米ソウル・チャート2位。「ストリングスのサブリミナル効果がじわじわくる」と達郎さん。

・souvenir 2021 mariya takeuchi live
「さて、すでに発表となっておりますけれども、4月、5月に開催を予定しておりました竹内まりや全国アリーナ・ツアー、souvenir 2021 mariya takeuchi liveがですね、この間のコロナの感染状況を鑑みまして、誠に遺憾ではございますけれども、お客様の健康、それから我々、ミュージシャン、スタッフの諸事情を鑑みまして、全公演を一旦中止させていただくことになりました。誠に申し訳ございません。公演楽しみにしてくださっていたみなさまに心よりお詫び申し上げます。まりや本人からのメッセージがオフィシャルサイトに載っております。https://www.mariyat.co.jp、ここに載っておりますので、よろしければご覧ください。ウイルスに関しましては、まだわからないことがたくさんありすぎまして、我々スタッフ、ミュージシャンが感染しましたら、それで一巻の終わりですし、アリーナ・ツアーですのでたくさんのお客さんいらっしゃいますので、その方たちのクラスターも心配でございます。いろいろ諸事情鑑みまして。とにかくワクチン等の対策が確立されるまではこうやって手探りでですね、一進一退で繰り返せざるを得ませんので、私たちもいろいろ努力してまいりますので、何卒よろしく、今後ともお願い申し上げます。今の段階ではそれだけしか申し上げられません(笑)。また新しい展開がありましたらご報告差し上げようと思っております。その分いろいろとですね、作品作ったり、そういうような方面での、また活動をしていきたいと思っております」と達郎さん。

・SU NEL CIELO (太陽の誘惑)
愛知県岡崎市の74歳のリスナーからのリクエスト。この方は昨年、フォア・プレップスのリクエストをした方。ニコ・フィデンコはイタリアの歌手、ソングライター。1960年のクラウディア・カルディナーレ主演の映画『太陽の誘惑』の主題歌「SU NEL CIELO (太陽の誘惑)」のイタリア語ヴァージョン。ジョバンニ・フィスコが曲を書いている。

・GINA
千葉県東金市の71歳のリスナーからジョニー・マティスの「GINA」にリクエスト。1962年、全米6位。ジーナはジーナ・ロロブリジーダのことを歌ったとされている。

・LOVE CAN GO THE DISTANCE
東京都杉並区の二十代のリスナーからのリクエスト。1999年のひとりアカペラで「LOVE CAN GO THE DISTANCE」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2021年01月31日は、引き続き「棚からひとつかみ+リクエスト」
http://www.tatsuro.co.jp
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