Motoharu Radio Show #115

2012年05月24日 | Motoharu Radio Show

2012/05/22 OnAir - Extra Week - 特集:ナイアガラDJトライアングル特別編
R.E.M.:Superman
Donovan:Sunshine Superman
石原裕次郎:男の友情 背番号3
Simon & Garfunkel:At the Zoo
Harry Nilsson:The Puppy Song
小坂一也とワゴンマスターズ:テディ・ベア
Michel Legrand:The Summer Of '42
大滝詠一:Water Color
渋谷のり子:銀座化粧
佐野元春:彼女はデリケート
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・ナイアガラDJトライアングル特別編
今年お正月の特別番組「ナイアガラDJトライアングル」は大瀧詠一さん、杉真理さん、そして元春がDJバトルを繰り広げるという企画だった。今回はそのアウトテイク。

・お題「ヒーロー」
元春の世代のヒーローは鉄腕アトム。そして少し古いがスーパーマン。ヒーローとは「自分のためにじゃなくて誰かの為に献身する。これがヒーローに共通するものなのかなって。そういう精神を持ったところに僕たちは共感するんじゃないかななんて思うんですね」と元春は話す。元春の選曲はR.E.M.の「Superman」。R.E.M.は昨年残念なことに解散してしまったが、フォーク・ロックな感じかあってずっとフォローしていたと元春。永遠のカレッジ・バンドなところもあり好きだったとか。
杉真理さんも同じくスーパーマンがヒーローなんだそうだ。ちょっとサイケなヒーローということで選曲はドノヴァンの「Sunshine Superman」。実は元春もこの曲を考えてたそうだ。この曲には当時セッション・ギタリストだったジミ・ペイジが参加している。
大瀧さんはふたりと世代が違うということで選曲は「男の友情 背番号3」。ヒーローといえば背番号3しかないと大瀧さん。この曲は「リミックスというか、サンプリングで後で入れたヴァージョンなんですよ。だからちょっと派手な音になってましたけれどね」と大瀧さん。

・ツイッター
「さて、Motoharu Radio Showでは今番組を聴いてくれている全国リスナーのみなさんがインターネット上で楽しくコミュニケーションできるツイッターという仕組みを採用しています。ここに参加したいという方は今からURLをお知らせするので是非書き取ってください。番組からツイッターのお知らせでした」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・お題「動物」
元春の選曲はサイモンとガーファンクルで「At the Zoo」。子供の頃は動物園に行くのが好きだったけれど大人になってからは複雑な気持ちになっちゃうと元春。
大瀧さんによるとシンコー・ミュージックの草野さんはポール・サイモンがイギリスで貧乏生活を送っていた頃、アメリカに帰る旅費がないということだったので資金援助したらしい。その縁で出版できたという噂話を小耳にはさんだという。草野さんは麻雀がすごくて勝負師なんだとか。アバなんかも二束三文のときに見つけてきた。鼻が利くんだそうだ。
杉真理さんはピカデリーサーカスの頃に草野さんと一緒に食事をしたことがあるという。漣健児さんなんだと思うと緊張したらしい。
草野さんはアメリカン・ポップスに日本語の歌詞をつけたことで知られる。ペンネームは漣健児。勝手に日本語の歌詞をつけていたので、あるときアメリカに呼ばれたとか。著作権違反で捕まると思い覚悟して渡米。そこで著作権ビジネスの新しい展開を覚えて帰ってきたそうだ。
杉さんの選曲は「子犬の歌」という邦題がついたニルソンの「The Puppy Song」。ポール・マッカートニーがプロデュースしたメリー・ホプキンのアルバム『ポストカード』にこの曲が入ってて作者を調べてニルソンにたどり着いたとか。はっぴいえんどの「外はいい天気」を聴いたとき、杉さんの好きなニルソンの感じがしたという。大瀧さんによると1968年頃にビクター出版のスタッフからニルソンの一枚目と二枚目を渡されて曲作りの参考にしてと言われたらしい。
大瀧さんの選曲は小坂一也さんの「テディ・ベア」。動物ということでアニマル、そこからアニマルズの「朝日のあたる家」を連想して、そこからバリー・マンとシンシア・ワイルの「朝日のない街」。山本薩夫監督が同タイトルの映画を作っていて、その映画にエキストラで湯川れい子さんが出演。湯川れい子さんといえばエルヴィス。エルヴィスといえば「ハウンドドッグ」。ドッグだからお題に合うがテディベアにしたとか。「テディベアは動物かどうかと言われれば自信ないんだよね」と大瀧さん。

・お題「映画」
元春の選曲はミシェル・ルグランの「The Summer Of '42」。はじめてのデートで観た映画『おもいでの夏』の主題歌。クライマックスでは主人公に感情移入して泣いてしまったという元春だが、その隣でガールフレンドはグーグー寝ていたという。「映画は一人で観るものだなとそのとき学びましたね」と元春。
映画で大事なのは色だと杉さん。「水のように透き通った色、お宝出しちゃうよ。おたから、オタカラ、ウォーターカラー! 大滝詠一!」と杉さん。
『Niagara Triangle Vol.2』20周年記念盤ではこの「Water Color」の歌詞が"予報通りさ ふられることは"となっていた。初出は"からかわれても"だった。大瀧さんによるとオリジナルに戻したとのこと。1982年当時は『ロンバケ』の「恋するカレン」に"ふられる"が出てくるので"からかわれても"にしたがそれは失敗だったと。
元春は「音楽的に見てみるとメジャー7thとマイナーが交錯していく。これはどっちかというとボサノバのマナーですよね。こういう曲をボサノバのアーティストたちにどんどんカヴァーしてほしい」と話す。杉さんはライヴで一度ボサノバ・タッチでこの曲を歌ったことがあるという。
大瀧さんは2007年から3年間、成瀬巳喜男監督の映画『銀座化粧』を研究して全ロケ地を当てる作業を行ったという。映画の主題歌は渋谷のり子さんの「銀座化粧」。CDになっておらずSP盤から板起こししたがスクラッチ・ノイズがひどすぎる。一番だけオンエア。この曲を選曲したのは由紀さおりさんをプロデュースしたアメリカのポートランドのバンド、ピンク・マルティーニの彼がジャパニーズ・ポップスのマニアで、この「銀座化粧」のSP盤を持ってるのでとのこと。

元春の「SOMEDAY」は大瀧さんのレコーディング現場を見学したことでサウンド・デザインして生まれたという。
杉真理さんの「NOBODY」ははじめてビートルズっぽい曲が書けた作品だったが、周りのスタッフは「昔のグループの影響じゃない。今の若い人には受けないよ」と言われていたらしい。でも大瀧さんからは「これ杉らしいから入れたほうがいいよ」と言ってもらって、好きなことをやることは楽しいし、自信持ってやれるし、いちばん成長に繋がることだなという大事なことを教わった、それが『Niagara Triangle Vol.2』だったと話す。
大瀧さんによると『Niagara Triangle Vol.2』はリバプール・サウンドをベースにして「彼女はデリケート」と「NOBODY」をキーポイントにしてということだったとか。『Niagara Triangle Vol.2』の話はまだパート2があるけれど、それはまた40周年のときにと大瀧さん。
元春は『Niagara Triangle Vol.2』と同時期にアルバム『SOMEDAY』のレコーディングを行なっていた。『Niagara Triangle Vol.2』に収録する曲として「彼女はデリケート」と「BYE BYE C-BOY」、もう1曲何がいいか悩んでいて大瀧さんに曲を聴いてもらったところ、フォーク・ロック調の「マンハッタンブリッヂにたたずんで」が選ばれた。でも本来だったらアルバム『SOMEDAY』に収録する曲だった。B面の3曲目に収録するつもりだったが、結局穴が開いたままリリースすることになった。結果としてはそれでよかったと元春。一方で大瀧さんはアルバム『SOMEDAY』を聴いて1曲目の「SUGARTIME」を聴いて、「うん、SUGARTIMEも欲しかったな」と言ったという。大瀧さんはアルバム『SOMEDAY』がヒットすると思っていたので『Niagara Triangle Vol.2』の中にアルバム『SOMEDAY』の予告編があったほうがいいと考えていたそうだ。

・彼女はデリケート
もともとはフェイドアウトで終わる曲だったが、大瀧さんの一言「ロックンロールはカットアウトだ」で無理矢理カットアウト・ヴァージョンを作ったという。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/

・再放送
5月29日火曜日午前10時から。

・次回放送
6月5日火曜日午後11時。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする