Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

女は強し。

2019-08-21 09:22:08 | ニッポン生活編
徳島に戻って一番楽しいのは、会話を楽しめるたくさんの素敵な友人ができたこと。
今日も、たまに立ち寄る近所の着物リサイクルショップで、思いがけず長話に興じてきた。

このお店、もとはと言えば数年前にたまたま地元の雑誌に載っていたのを見つけ、近所のよしみで興味本位で行ってみたのが最初。このお店をひとりで切り盛りしている女主人さんがあまりにもぶっ飛んで面白い方だったので、すっかりファンになってしまい、毎回シカゴから帰るたびに立ち寄ってはいろんなものを買い込んだりアドバイスをいただいたりするというサイクルができあがっていたのだった。


元銀行員の彼女は、今は70代半ば。そんな年齢に見えないほどはつらつとしている。
若いときはそれはバリバリとお仕事をしていたのだと想像がつく。
ご主人も銀行員。男のお子さん二人の母でもあり「平凡な主婦だった」40代後半のある日、ご主人に「離婚してちょうだい」と離婚を申し出、それから一人でいろんなお店をしながら生計をたててきたのだという。
ベビーフェイスで見た目には全くそんな風に見えないのだけれど、芯のピーンと通った人なのがわかる。

「今までの人生で、事故にあったり、絶対治らないってどこのお医者にも言われた腰の病気になったりしたけど、なにくそー、自分で直してやる!と思って必死でリハビリしたら治っちゃった。奇跡なのよ」と、のほほんと笑う。

「大事なのは、1に健康。2にお金の管理。借金だけは絶対しちゃダメ。銀行員だった私が言うんだから間違いないわよ」
「土地なんで残してもらっても何にもならないわよね。醜い争いの元。お金は安心程度に持っていたらそれでいい」

彼女の言うことはすべて私が普段思っていたことと同じ。
話をしていると、年齢差も忘れて古い友人のように話し込んでしまう。彼女も、私に“同類の匂い”を感じるのだろう。


「大きな儲けにはならなくても、好きなものに囲まれていいお客さんに助けていただいて今があるのよ。離婚してこのかた、本当にストレスもなくなってす~っかり健康になったわ。人の命なんてどうなるかわからないもの。生きているこの時間を精いっぱい楽しまなきゃ」

こんな強くてたくましい女性が徳島のような田舎にもいるんだ、と思うとファイトがわいてくる。
ステージ4の乳ガンから生還し、コミュニティーの中心にたって立ち上がっている友人も、60代。
このお二人の前では、私はまだまだだなぁと思う。

こんな面白い人たちに会うべくして会う。偶然のような必然の糸。
これも私の特技のうちなのかもしれないなぁ。
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