Life in America ~JAPAN編

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おばあちゃん

2024-01-21 18:55:01 | ニッポン生活編
祖母の13回忌を自宅で。
もう13年なんだ・・と感慨深い。

祖母の死をめぐっては、我が家的には嫌な思い出しかなく、書くのもはばかれるのだが一応備忘録。
バリバリ元気で一人暮らしをしていた祖母だは、100歳を過ぎて風邪をこじらせ、一人暮らしは限界になった。
その介護方針をめぐって、叔母(祖母の次女、私からすると父の姉)と母が激突。
叔母は祖母を「自分で面倒みるけん、一切かかわるな!」と自宅に連れて行ってしまった。
いわゆる”囲い込み”というやつ。

とはいえ老人を介護するというのは大変なことで、これまで自由奔放に一人暮らしをしていた叔母は早々にギブアップ。
預かっていた祖母のお金を使ってなんと、祖母の新居を建てるという暴挙にでた。

祖母は100歳で家を建てちゃったのだ!

でもその新しく住み心地の良い家で、ヘルパーさんたちに支えられて完全介護の老後を送った祖母は、しばし平穏な日々を送っていたに違いなく、たまに帰省して遊びに行くときちんとした身なりで私を迎えてくれた。
祖母にとって、最後の平穏な時間だったはずだ。

103歳を迎える直前の1月31日、静かに息を引き取った祖母。
歌を愛し、私たち孫をいつも気にかけてくれた最強の明治女の大往生だった。



祖母の最期のとき、私はアメリカにいた。
あとから顛末を知ったのだが、普段から長男の父(というか我が家)に恨みを抱いていた叔母は、父にさとられまいと祖母の死を隠してさっさと通夜・告別式を執り行ってしまったという。
そんなこともあり、わだかまった姉弟の間でもめにもめた相続・・・。

そんな叔母も2年前に亡くなり、亡くなる前、介護の人に「弟にあやまらなければならないことがある」と漏らしていたそうだ。
それが何だったのか、今となってはわからない。
勝手に祖母の全財産を散財してしまったことなのか、
最期まで父を精神的に苦しめたことなのか、
長男としてのメンツをずたずたにしてしまったことなのか、
知る由もない。

祖母への私からのメッセージは、
「あなたが育てた子供たちは、あなたの財産をめぐって最後まで不毛な争いをして、和解せずにそちらに行きましたよ。
もう一度ちゃんと何が悪かったのか、話し合ってくださいね」だ(笑)。

おばあちゃん、あなたが残したものは私がきちんと引き継いでまいります。


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