日本人妻友だち数人と、久々にランチ。
実家が地震&津波の被害にあったという人は幸いにもいなかったものの、
やはり災害関連の話題になるとどうしても暗くなってしまう。
みな3・11以来、日本語チャネルをつけっぱなしにしてニュースにくぎ付けだといっていた。
離れているからこそどうにかして新しい情報を知りたいと思うのは皆同じ。
朝起きてテレビを付ける時には「どうかさらに悪いことが起こっていませんように」と祈るような気持ちなのだ。
こんな日々を送っていたせいもあって、震災後初めて日本人の友だちとゆっくりと話ができたことでみんな心なしかほっとした様子。
特にご主人が日本人ではない人にとっては、胸の中にあったことをいろいろと日本語で吐き出しすことができて精神的にも少し楽になったようだ。
話の中心は、アメリカの報道と日本での報道の温度差、
そしてアメリカで生活をしてる日本人の自分たちに今何ができるのか、という2点に集約された。
アメリカと日本では報道にはかなりの温度差があるなと感じていのはどうやら私だけではなかったようで、皆同じ感想を持っていた。
「日本では政府が事実をはっきりと言わないようにしているのではないか」。
パニックになるのを避けるため何か隠しているんじゃないか、と疑心暗鬼になっている人も多いと聞く。
しかしこれは「普段からあいまいな表現をよしとしている日本(人)の典型的な態度」じゃないか、というのが皆の一致する考え。
これと正反対なのがアメリカ。ここではまず最悪のパターンから発表する。
あとから「何故言わなかった?」と言われないためにTopはまず先手を打ってリスクヘッジをする、これがアメリカの典型的なやり方なのだ。
アメリカ政府がこと原発事故のニュースに過剰ともいえる反応を示し、福島原発から80キロ圏内に住むアメリカ人に避難命令を下したのも、科学的な数値に基づいた判断というよりは背後に政治的な強い力を感じるし、
「政府は警告しましたからね。従うかどうかはあんたたちで決めてくださいね」という先手を打ったまでのこと。
要するに、日本とアメリカでは最後に“個”にゆだねられる判断の度合いが大きく違うのである。
だから、アメリカの報道に日本人が過剰反応するのはまったくおかしな話。
そもそもアメリカは人の恐怖心を煽るのが好きな国だということを忘れてはならない。
今までにも、やれ毒グモだ、豚インフルだ、ナイルウィルスだ・・・とあおるだけ煽って、終息したニュースをきちんと伝えたためしがない。
人間というものは迫りくる恐怖の前には可笑しいほどじたばたする。
今カリフォルニアでは「日本から放射能が風に乗って飛んでくるかもしれない」という恐怖から、ヨウ素が売れているそうで、そんな話がまた日本でニュースになるものだからバカ騒ぎが広がるのだ。
「日本の報道は信じられない。アメリカではどういう報道がされているの?」と悲痛な思いで聞いてきた友人がいたけれど、
よく調べずにドラマチックに報道するアメリカの報道こそ鵜呑みのしないほうがいい、と答えることしかできなかった。
2番目の、アメリカに暮らす私たちに何ができるのか?
地震が起こってから、知っている限りの日本人主婦仲間をメーリングリストにして募金情報や支援活動情報などを共有したところ、本当にいろいろな情報が集まった。
1.寄付について。
※ アメリカ赤十字(American Red Cross)
領事館も推奨していてオンラインで募金ができる。
※ 日本赤十字
*米国赤十字社に送ると3割は経費として引かれるため、なるべく日本赤十字に募金したほうがベター。
※ Amazonのサイトからもショッピングをするのと同様に募金ができる。
※ シカゴ日本商工会議所でも、在シカゴの企業団体、個人の篤志をとりまとめている。
※ 日本のボランテイア団体の活動などの情報がわかる「NGOサポート募金」サイトでも募金を集めている。
※ Global Givingというサイトもあり。(英語)
・ポイント募金・・・知らない間に貯まっているポイントが集まれば大きな力になる。
※ Yahooのポイント
※ 楽天ポイント
※ ツタヤポイント
※ メンバーになっている航空会社のマイレージからも募金できる。各自でチェックしてみよう。
その他にも、勤務している会社での企業募金情報(社員が$5出せば、会社も$5マッチングという方法)も寄せられた。
※ 面白いところでは、靴のドネーションというのも。
被災地の子供たちの靴がぼろぼろに汚れていたのを見て、気になっていたという方からの情報。
履かなくなった子供の靴などを店頭のボックスにドロップすればいいしくみ。
2.子どもたちの通う学校への働きかけ。
子どもたちの通う学校(このあたりは日本語学校に通っている人は稀でほとんどがアメリカの現地校)に働きかけて、
全校で募金運動を呼びかけるという動きも始まっている。
実際、Kさんは校長先生に
「(今回の日本大地震の救済のため)折り紙募金をすることは可能でしょうか?生徒が25セントを寄付すれば、折鶴をひとつもらうしくみです。集まったお金は学校から赤十字に送ってもらいます。」(日本語訳)
とメールしたと報告してくれた。
「勇気がいるかもしれませんが、今しかできないこともあります。みなさんも職場や学校に声をかけてみれば」という一言に私も背中を押された。
Kさんのこのメールが学校を動かし、さっそく4月に「Origami Paper Crane, Japanese Relief Donation Week」が設けられることになったとか。
こちらが動けば必ず回りも動く。さすが!
これに触発されるように、
「うちの子供が生徒会に入っているので聞いてもらいます」
「子どもと募金箱を作って近所を回ってみます」
「子供達が歌っている姿をビデオに撮って被災地に送るとか、クラスの子供達に絵や何か一言を書いてもらって送ることができないかとも考えています」
「うちの学校では大震災の2、3日後にすでに、子供達がポスターを描いて廊下に貼って赤十字の募金を始めていました。」・・・
などなどいろんな意見・情報が飛び交っている。
普段から社会貢献教育に力を入れているだけあって、さすがアメリカの学校はこういう時動きが早い。
それも上からではなく子どもたちが自発的に動こうとするのがいい。
3.精神的なケアもろもろ
※ 為末大さんのツイートから抜粋。(Rさんからの情報)
「罪悪感にかられて日々を疎かにしないでください。
不謹慎という言葉を恐れて人を笑顔にするのを忘れないでください。戦いは長期戦です。
自分の立ち位置で自分のできる事を自分のペースでやりましょう。それが何よりの貢献です。」
※ 親が毎日ノンストップの大震災ニュースを見ているので、その影響が息子に出始めたから注意しなくては、というMさん。
「彼自身が地震に対する怒りを募らせるようになってしまって、先生から心配の電話がかかってきました。
うちの息子の態度がちょっといつもと違うからお知らせまでとの事だったんですが」
「今はニュースをつけるのは彼の前では控えました。息子とはちゃんと話したので彼も少しは怒りがおさまったと言ってくれましたが、
今はそっとしておいてあげたいです。折りをみてまた震災について彼の心境を聞いてみたいと思います」
日本人は長期戦を乗り切るのには強い!日本人の一人としてそう信じている。
実家が地震&津波の被害にあったという人は幸いにもいなかったものの、
やはり災害関連の話題になるとどうしても暗くなってしまう。
みな3・11以来、日本語チャネルをつけっぱなしにしてニュースにくぎ付けだといっていた。
離れているからこそどうにかして新しい情報を知りたいと思うのは皆同じ。
朝起きてテレビを付ける時には「どうかさらに悪いことが起こっていませんように」と祈るような気持ちなのだ。
こんな日々を送っていたせいもあって、震災後初めて日本人の友だちとゆっくりと話ができたことでみんな心なしかほっとした様子。
特にご主人が日本人ではない人にとっては、胸の中にあったことをいろいろと日本語で吐き出しすことができて精神的にも少し楽になったようだ。
話の中心は、アメリカの報道と日本での報道の温度差、
そしてアメリカで生活をしてる日本人の自分たちに今何ができるのか、という2点に集約された。
アメリカと日本では報道にはかなりの温度差があるなと感じていのはどうやら私だけではなかったようで、皆同じ感想を持っていた。
「日本では政府が事実をはっきりと言わないようにしているのではないか」。
パニックになるのを避けるため何か隠しているんじゃないか、と疑心暗鬼になっている人も多いと聞く。
しかしこれは「普段からあいまいな表現をよしとしている日本(人)の典型的な態度」じゃないか、というのが皆の一致する考え。
これと正反対なのがアメリカ。ここではまず最悪のパターンから発表する。
あとから「何故言わなかった?」と言われないためにTopはまず先手を打ってリスクヘッジをする、これがアメリカの典型的なやり方なのだ。
アメリカ政府がこと原発事故のニュースに過剰ともいえる反応を示し、福島原発から80キロ圏内に住むアメリカ人に避難命令を下したのも、科学的な数値に基づいた判断というよりは背後に政治的な強い力を感じるし、
「政府は警告しましたからね。従うかどうかはあんたたちで決めてくださいね」という先手を打ったまでのこと。
要するに、日本とアメリカでは最後に“個”にゆだねられる判断の度合いが大きく違うのである。
だから、アメリカの報道に日本人が過剰反応するのはまったくおかしな話。
そもそもアメリカは人の恐怖心を煽るのが好きな国だということを忘れてはならない。
今までにも、やれ毒グモだ、豚インフルだ、ナイルウィルスだ・・・とあおるだけ煽って、終息したニュースをきちんと伝えたためしがない。
人間というものは迫りくる恐怖の前には可笑しいほどじたばたする。
今カリフォルニアでは「日本から放射能が風に乗って飛んでくるかもしれない」という恐怖から、ヨウ素が売れているそうで、そんな話がまた日本でニュースになるものだからバカ騒ぎが広がるのだ。
「日本の報道は信じられない。アメリカではどういう報道がされているの?」と悲痛な思いで聞いてきた友人がいたけれど、
よく調べずにドラマチックに報道するアメリカの報道こそ鵜呑みのしないほうがいい、と答えることしかできなかった。
2番目の、アメリカに暮らす私たちに何ができるのか?
地震が起こってから、知っている限りの日本人主婦仲間をメーリングリストにして募金情報や支援活動情報などを共有したところ、本当にいろいろな情報が集まった。
1.寄付について。
※ アメリカ赤十字(American Red Cross)
領事館も推奨していてオンラインで募金ができる。
※ 日本赤十字
*米国赤十字社に送ると3割は経費として引かれるため、なるべく日本赤十字に募金したほうがベター。
※ Amazonのサイトからもショッピングをするのと同様に募金ができる。
※ シカゴ日本商工会議所でも、在シカゴの企業団体、個人の篤志をとりまとめている。
※ 日本のボランテイア団体の活動などの情報がわかる「NGOサポート募金」サイトでも募金を集めている。
※ Global Givingというサイトもあり。(英語)
・ポイント募金・・・知らない間に貯まっているポイントが集まれば大きな力になる。
※ Yahooのポイント
※ 楽天ポイント
※ ツタヤポイント
※ メンバーになっている航空会社のマイレージからも募金できる。各自でチェックしてみよう。
その他にも、勤務している会社での企業募金情報(社員が$5出せば、会社も$5マッチングという方法)も寄せられた。
※ 面白いところでは、靴のドネーションというのも。
被災地の子供たちの靴がぼろぼろに汚れていたのを見て、気になっていたという方からの情報。
履かなくなった子供の靴などを店頭のボックスにドロップすればいいしくみ。
2.子どもたちの通う学校への働きかけ。
子どもたちの通う学校(このあたりは日本語学校に通っている人は稀でほとんどがアメリカの現地校)に働きかけて、
全校で募金運動を呼びかけるという動きも始まっている。
実際、Kさんは校長先生に
「(今回の日本大地震の救済のため)折り紙募金をすることは可能でしょうか?生徒が25セントを寄付すれば、折鶴をひとつもらうしくみです。集まったお金は学校から赤十字に送ってもらいます。」(日本語訳)
とメールしたと報告してくれた。
「勇気がいるかもしれませんが、今しかできないこともあります。みなさんも職場や学校に声をかけてみれば」という一言に私も背中を押された。
Kさんのこのメールが学校を動かし、さっそく4月に「Origami Paper Crane, Japanese Relief Donation Week」が設けられることになったとか。
こちらが動けば必ず回りも動く。さすが!
これに触発されるように、
「うちの子供が生徒会に入っているので聞いてもらいます」
「子どもと募金箱を作って近所を回ってみます」
「子供達が歌っている姿をビデオに撮って被災地に送るとか、クラスの子供達に絵や何か一言を書いてもらって送ることができないかとも考えています」
「うちの学校では大震災の2、3日後にすでに、子供達がポスターを描いて廊下に貼って赤十字の募金を始めていました。」・・・
などなどいろんな意見・情報が飛び交っている。
普段から社会貢献教育に力を入れているだけあって、さすがアメリカの学校はこういう時動きが早い。
それも上からではなく子どもたちが自発的に動こうとするのがいい。
3.精神的なケアもろもろ
※ 為末大さんのツイートから抜粋。(Rさんからの情報)
「罪悪感にかられて日々を疎かにしないでください。
不謹慎という言葉を恐れて人を笑顔にするのを忘れないでください。戦いは長期戦です。
自分の立ち位置で自分のできる事を自分のペースでやりましょう。それが何よりの貢献です。」
※ 親が毎日ノンストップの大震災ニュースを見ているので、その影響が息子に出始めたから注意しなくては、というMさん。
「彼自身が地震に対する怒りを募らせるようになってしまって、先生から心配の電話がかかってきました。
うちの息子の態度がちょっといつもと違うからお知らせまでとの事だったんですが」
「今はニュースをつけるのは彼の前では控えました。息子とはちゃんと話したので彼も少しは怒りがおさまったと言ってくれましたが、
今はそっとしておいてあげたいです。折りをみてまた震災について彼の心境を聞いてみたいと思います」
日本人は長期戦を乗り切るのには強い!日本人の一人としてそう信じている。