Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

誕生日は、WBC。

2009-03-19 23:56:59 | アメリカ生活雑感
そういえば、3年前の誕生日にもWBCに釘付けになっていた。
準決勝。相手は韓国。
6-0の完封勝ちで、ファイナル進出を決めたゲームだった。

その3日前。
絶対に負けられない韓国戦に敗れた瞬間、イチローが「F○○K」と吼えた。
ウィニングランをする選手たちを見ながら「不愉快ですね」と吐き捨て、「自分の野球人生の中で一番屈辱的な日」と言い放った。
2次リーグで1勝2敗となったあの瞬間、本当にもうだめだとあきらめたけれど、アメリカがメキシコに負けるという番狂わせでまさかの準決勝進出。
そして因縁の韓国戦を制し、キューバとの決勝に大勝したのだった。


◆◆

WBCを放映しているチャンネルが映らない我が家では、観戦はもっぱらネットのライブ中継。
夕べの韓国戦は、ネットの接続がしょっちゅう切れてしまい試合のほとんどを集中して見ることができなかった。
そのときの私のストレスと暴れように恐れをなしたPちゃんは、今日のキューバ戦には自分のコンピュータを“バックアップ”として目の前に並べてくれた。
「はい。これで大丈夫だから、切れてもあわてないように。」
昨日の私がよほど怖かったらしい・・・。
「たかが野球」でどうしてこんなに叫んだり泣いたりできるんだろうと、野球を何もしらないヨーロピアンのPちゃんには理解不能なようだった。
ともあれ、「怒らせたらキケン」ということだけは学んだみたい。

おかげで、今日のキューバ戦は落ち着いて見ることができた。
キューバ打線を零封できる日本の投手陣は、まさに世界一。
岩隈の“久志”は、私の永遠の憧れ山田久志の名。
投手コーチとして同じ名前の後輩の好投を見届けた山田は、幸せだったに違いない。
そのあとを受けた杉内は、3年前の屈辱の韓国戦の負け投手という苦い経験を忘れてはいない。
「このベビーフェイスにだまされてはいけません。この顔で実はキラー(殺し屋)なんです」と、アメリカのライブ中継でアナウンサーが言っていて思わず爆笑。

ところで、キューバの選手たちは相手のデータをほとんど収集しないらしい。
日本や韓国のように、過去の戦いから細かなデータ分析をしたり癖を読み取ったりという頭脳プレーが苦手。
そんなことはそもそも彼らにとっての野球の「楽しみ」じゃないのだろう。
豪快に打って豪快に走る---そんな「野球の原点」のような彼らを見ていたら、キューバの原っぱで野球に興じる少年たちの屈託ない姿が浮かんでくる。
野球好きの子どもたちがそのまま大きくなったようなキューバの選手たちに、本来の野球の楽しさを教えてもらった気がする。
勝つためのスモール野球もいいけれど、やっぱりアメリカやキューバで野球を見ていると、そんな「大きな野球」こそが子どもたちに夢を与え続けるんだろうなとしみじみ思う。


◆◆

そんなわけで、今日は予定していた誕生日外食ディナーも延期。(昨日韓国に負けさえしなかったら行けたのに!)

「誕生日なんてどーでもええから、今日はただ野球に集中させてほしい」
というのが私のお願いだった。
そんな私に、コンピュータのバックアップを用意してくれたり、まめまめしくお茶を入れてくれたり、試合終了(午前1時半)までつきあってくれたPちゃん、ありがとう。
何よりのプレゼントでした


そして、今夜もまた韓国戦。
キューバに勝ったものの、あの残塁の多さはいかがなものか。
打って走れ、サムライニッポンよ!!

今日のヒーロー予想:イチロー、福留。



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