津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

「旦夕覺書」 花--4

2011-05-23 08:39:54 | 旦夕覺書

駿河大納言様御行跡不宜時分忠利公土井大炊頭様へ御物語被遊候由及両度候由大炊頭様被仰候は御舎弟様の事故か唯今迄一人も御自身之様に被申聞候仁無御座候達上聞可申候との事にて委細達上聞御代々忠節之事三齋様御勝れ被成候事に思召候へ共乱世之時分にて唯今治世の時節第一之忠節と被思召上事之外御感被成候由南光坊と申は上野御佛殿の開山にて有之候南光坊も忠利公御同意にて被達上聞候由肥後國御拝領被成候は本より三齋様御忠節にもおたらざる事と被思召上如此大國を御拝領被成候よし 阿部主殿と申五百石被下堀七郎兵衛母方の祖父にて在宅の時分近邊に心安き仁に咄申候由覺書見申候 妙應院様御隠居被遊候時分御代々御忠節右之趣も達上聞候由承及候 山名十左衛門殿も此噂を御聞候由拙者へ御噺被成候 多分弾蔵は委細可存候 惣體御代々御忠節之儀は書物にも見へ申候 箇様之儀は見へ不申候へ共各能承置可被申候上を學下と俗語にも申候 小倉にても志を御代々の御家来大身歴々に負可申様なく候

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忠利公熊本にて或時御家老中へ色々御咄之時御意被成候は乱世の時は忠不忠上下共に人の心顕れ申候 御治世の時は御仕置に夜白御心盡され萬民安穏にと思召外なく候 何も其心得仕候而随分心を盡候へ 萬々一御乱心にて御謀反なとヽ御座候時は即刻公儀へ言上可仕と誓紙仕候へ御深志に思召故與風被思召出候由御家老中へも何れも右之趣之誓紙を被仰付候由是は細川修理殿に御家中老人誰か名は覺不申左京殿と申時咄申候由後藤文右衛門は幼少之節小姓にて居候右之咄承候故書付置候 

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