一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

この下に高田あり

2013-02-22 10:49:27 | 自然


     「青森県酢ヶ湯で515㎝の積雪」という映像を
     みて、ふと思い出したことがある。

     私は東北(福島県)生まれだが、太平洋に沿った
     ところ(南相馬市)で、そう雪深いところでは
     ない。それでも子供の頃は10㎝以上積もること
     もあって、日常と違う光景がうれしくてならなか
     った。

     はじめて「大雪」を経験したのは学生時代に新潟
     の友人の家に遊びにいったときである。

     家の中に入れば窓という窓は雪に埋もれ、二階から
     出入りするのにも驚いた。

     近くのスキー場にいってはじめてスキーなるものを
     経験したが、スロープの先はカーブになっているか
     ら見えない。
     目の前に雪をかぶった山脈がせまってきて、楽しむ
     より寒さと恐怖で早く帰りたかった。

     後で地図を見たら、友人のところは「高田」から
     そう遠くないところで、日本有数の雪国であること
     も分かった。

     現在では気象状況も変わってそうでもないかもしれ
     ないが、当時は雪といえば越後の「高田」で、それは
     教科書にも出ていたような気がする。

     一晩で10mを超える積雪もめずらしくなく、町全体
     がすっぽり隠れてしまうので、
     「この下に高田あり」という立て札を立てたという話。

     何でも立て札を立てたのは加賀藩の飛脚だったという。
     飛脚があまりの雪に立ち往生して、困ったあげく、
     こんな目印を立てたのであろうか。

     森鴎外の「北游日乗」にもこんな文章がある。
                  (明治18年3月8日)
      「高田を立つ道の上なる雪も融けたり」
          

 
     (写真は雪の日にバスからみた六地蔵)


    
     

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