最近はあまりないが、以前ラジオをよく聴いて
いた。
往年の歌手が出てきて、ン十年前に大ヒット
した自分の持ち歌をリクエストに応じて披露
することがある。
聴取者であるこちらも懐かしく、あの昔日の
感動を再び!! と一瞬胸が高鳴るが、
聴いてみたら……
う~んと(はっきりいって)失望することが
何回となくあった。
こんなとき私は、
昔のあの歌が聴きたいのに!
なぜ昔のように歌わないのか?
(なかにはキーを替え、変曲まがいのもある)
歌手として聴取者をバカにしているのでは?
第一、歌手であったご自分に失礼ではないか!
はたまた、
歌わせる番組制作者もわるい!
(ほとんどNHKだったが)
等々、本気で怒っていた。
だが、最近になって気がついた。
これは本人の怠慢ではなく声帯の問題なのだと。
いくら人気歌手でも歳はとる。
年齢とともに声帯がおとろえ、ピーク時のよう
には歌えないのだ。
(本人がいちばんそれに気づき、悩んでいるに
相違ない)
こんなことを思うようになったのは、私が声の
出し方が下手で、最近すぐ喉が痛くなったり
声がかすれたりするからである。
声は喉仏の下にある声帯を震わせることによっ
て出るらしい。
この声帯をピンと張って激しく震わせると
高音が、反対に力を抜いて震わせると低音が
出るという。
人間の筋肉は年齢とともに弱々しくなると同時
に、声も高い音が出なくなる。
男女ともそうだが、ことに女性の方が著しい
らしい。
(そういえば、女の子の声はキンキン高い!)
女児の声がほぼ350ヘルツなら
(1秒間に350回の振動)
成人女性が270ヘルツくらい。
それが齢を重ねると、180ヘルツくらいまで
減るという。
さらに、それをピアノの鍵盤にたとえると、
20歳のときから比べて70歳は
鍵盤で5つほど下がる、
というから、これ以上いわずもがな。
憤るより前に、生きとし生きるもの、自然の
摂理を知ることが先決であったようだ。
※ 時々歩く散歩道の一つ
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