雑誌やTVの映像では見ていて、いつか直接この目
で見たいと思っていたのだが、なかなかチャンスに
めぐまれることがなかった。
それが先日、お茶の水の学生街を歩いていたら
なんと近くのビルでやっているではないか。
思わず飛びこんでしまった。
星野富弘の詩画展である。
運動神経抜群だった星野さんが中学校の体育の教師
になったのは1970年。
クラブ活動指導中に転倒するというアクシデントに
あったのは、なんと教師になって2カ月目である。
結果は、頸髄を損傷して、首から下の運動機能を
失うという最悪のものであった。
それから今年で43年。
その苦悩と努力に対することばが、私には見つから
ない。
神様がたった一度だけ
この腕を動かして下さるとしたら
母の肩をたたかせてもらおう
風に揺れるペンペン草の
実を見ていたら
そんな日が本当に
来るような気がした
「ペンペン草」