一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

ぶどう

2013-02-13 17:49:10 | 雑記


         喰われてもよし
         つぶされてもよし
         干されてもよし
         一番甘くなって枯れよう
          
                 「ぶどう」

     
     ああ、どうしてこんなに凝縮したことばが出るのだろう。

     星野さんの著書『愛、深き淵より』にはこんなことが
     書いてあった。
     「私は絵に関してなにもわからなかったが、この自然の
     ままに咲いている花を、そのまま写していれば、よい絵
     が描けるようになるのではないかと思った」
                

     星野さんは1972年に絵を描きはじめて以来、これま
     で500点余りの作品を生み出している。
     絵具のほかにサインペン、墨などを用いて。
     奥さまの昌子さんをパートナーとしてからでも31年の
     月日が流れた。

     絵が先に生まれたり、詩が先だったり、そのときによって
     異なるそうだ。

     ベッドに横になったまま1日に2時間程度。
     10日に1作品のペースは最初からほとんど変わらない。

     もし星野さんが鉄棒から落下という致命傷を負わなかった
     ら、体育教師として全うしたであろう。

     では、下半身不随という怪我を負って不幸せだったかと
     いうと、そうではないと思う。

     一度は絶望の淵に陥っても、見事によみがえった。
     ここに神や仏の加護があるのか、あるいは、
     本人の努力(周囲の人の助けも含めて)のみが存在するの
     か、正直いって私は分からない。

      私だったら世をはかなみ、神や仏を恨んで生きるしかない
     ような気がするからだ。