蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

PIG(映画)

2023年05月12日 | 映画の感想

PIG(映画)

ロブ(ニコラス・ケイジ)は、腕利きのシェフだったが妻を亡くして意欲が失せ、ポートランド近郊の森で豚を飼って一人暮らしをしていた。この豚はトリュフを探すのが得意で、ロブはトリュフを仲買人のアミール(アレックス・ウルフ)に売って生活費を得ていた。

この豚が何者かに攫われ、ロブはアミールの案内でポートランドへ出て手がかりを探すが・・・という話。

 

PIGというタイトルだが、豚が登場するのは冒頭の数分のみ。この豚がとても毛並みが良くて上品な感じで、確かに愛らしい。多分CGじゃないかと思うのだが。

従って、本作のテーマは豚と人間の友情・・・ではなくて、うまい料理の記憶は人生の糧となりうる・・・といったところだろうか。

 

ロブは、豚誘拐犯と疑う大富豪のダリウス(アミールの父)の協力を得るために、ある秘策を繰り出す。親子が美食を挟んで対立する、料理を通じて記憶を引き出す・・・ちょっと「美味しんぼ」っぽい筋立てではあるが、とても説得力があって、少々無理目の展開ながら、納得性は高かった。

 

変なアクションものより、本作のようなアートな作品の方が、ニコラス・ケイジに映えるなあ。借金を返し終わったので、こういう(あまりギャラが高そうにない??)映画にも出演して見る気になったのだろうか?(失礼)

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とんび(映画)

2023年05月12日 | 映画の感想

とんび(映画)

市川安男(阿部寛)は実父が消息不明担っておじ夫婦に育てられる。その分、息子の旭(北村匠海)に愛情を注ぐが、妻(麻生久美子)は不慮の事故で亡くなってしまう。旭は、安男の行きつけの居酒屋の女将(薬師丸ひろ子)、近所の寺の住職(安田顕)らに見守られて、とんび生んだ鷹のように育つ・・・という話。

 

キャストは豪華で、ストーリーは王道、ロケやセットは安っぽくなくてちゃんとした感じ。まるで映画製作の学校の教科書みたいな・・・なのだが、どうにもマトモすぎて、「どこかで見たような」という印象が始めから最後まで漂ってしまう。

 

外見は全くそうは見えない僧侶役の安田顕が、力が抜けた感じの演技でとても良かった。

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