蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ファミリー・ツリー

2014年08月07日 | 映画の感想
ファミリー・ツリー

マット(ジョージ・クルーニー)は、ハワイの王族の末裔で、その一族は広大な土地を所有し、まもなくそれを売却しようとしている大金持ちだが、マットは自身の弁護士収入だけでつましく暮らしている。
マットの妻は、モーターボート競走大会に参加して怪我を負い昏睡状態にある。医者はもう意識は戻らないという。マットは全寮制の学校にいる長女を始め、一族を呼び集めて、妻に別れを告げさせる。そんな折に、長女がマットの妻は浮気をしていて自分は現場を目撃したと言いだす・・・という話。

マットは仕事熱心ではあるが、妻を寝取られ、娘とは打ち解けることができず、娘の生意気な彼氏には言い負かされてしまう。そんな、一見さえない父親なのに、実はとんでもない資産を持ち、腕利きの弁護士で、頭がよく、二枚目でもある。このギャップを、ジョージ・クルーニーが好演している。
と、いうか、ジョージ・クルーニーが、アロハシャツを着こんでただ普通にそこにいるだけで、なんとなく、そんな訳ありの、能ある鷹が爪を隠しているような男に見えてきてしまう。

終盤に、マットは、所有地の売買契約書に署名する寸前になって売却を止めてしまう。それは、(契約すると妻の浮気相手に多額の仲介料がはいってしまうから、単に浮気相手に嫌がらせをしたいだけだったのでは?とも思わせるが)家族・血族の絆を大切に残しておきたいという思いからなのだと、素直に感じるべきなんでしょうな。
コメント
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