死刑(読売新聞社会部 中公文庫)
死刑をめぐる社会情勢と当事者たちの感想を描いたルポ。
これまで殆どこのトピックに関する知識がなかった。このため、再審請求をしているとほぼ死刑が執行されることはない、ということには驚いた。それなら、全員とにかく再審請求しそうなものだけれど、中には(弁護士が控訴しても)自ら取り下げる人もけっこういるそうで、これも意外だった。しかし、まあ、自由がない拘置所にいるくらいなら死んだほうがまし、という考え方もわからないではないが。
死刑になるような犯罪は、やはり相当に悪質で、治安がいいといわわるこの国でさえ、生きながら被害者にガソリンをかけて火をつけたりする類のものが多い。世の中で一番恐ろしいものは、人間だなあ、とあらためて感じた。
また、裁判所も、その時々の世間の動向に相当に左右されるものであることが、よくわかった。現時点は、死刑を積極採用する厳罰期なのだと思うが、そういうトレンド?も10年以上続いてきたので、そろそろ風向きが変わるかもしれない。
死刑をめぐる社会情勢と当事者たちの感想を描いたルポ。
これまで殆どこのトピックに関する知識がなかった。このため、再審請求をしているとほぼ死刑が執行されることはない、ということには驚いた。それなら、全員とにかく再審請求しそうなものだけれど、中には(弁護士が控訴しても)自ら取り下げる人もけっこういるそうで、これも意外だった。しかし、まあ、自由がない拘置所にいるくらいなら死んだほうがまし、という考え方もわからないではないが。
死刑になるような犯罪は、やはり相当に悪質で、治安がいいといわわるこの国でさえ、生きながら被害者にガソリンをかけて火をつけたりする類のものが多い。世の中で一番恐ろしいものは、人間だなあ、とあらためて感じた。
また、裁判所も、その時々の世間の動向に相当に左右されるものであることが、よくわかった。現時点は、死刑を積極採用する厳罰期なのだと思うが、そういうトレンド?も10年以上続いてきたので、そろそろ風向きが変わるかもしれない。