カポネ(佐藤賢一 角川書店)
禁酒法、大恐慌時代のシカゴで酒の密造・密売(この本で初めて知ったのだが、禁酒法って、酒を飲むこと自体は違法ではなく、作ったり、輸送したり、売ったりするのが禁止されていたそうだ)で巨万の富を築き、ギャングの代名詞ともいえるアルフォンソ・カポネと彼のライバルとして有名な連邦捜査官エリオット・ネスの話。前半はカポネ側から、後半はネス側からの立場で書いてある。
たぶん、多くの人と同じように私もカポネとネスの物語は映画の「アンタッチャブル」でしか知らなかった。この映画(デ・ニーロとケビン・コスナー出演のもの)では、カポネは冷酷無情のヤクザ者で、ネスはひたすら正義を追及する勇気の人だったが、この本ではカポネに非常に好意的で、一方のネスには批判的だった。
ともに共通しているのは、移民の二世で、自己顕示欲、出世欲が強く、マスコミ(新聞)を利用して世論を勝ち取ろうとしたこと。二人ともアメリカ史に残る評価を得たのだから、本望だったかもしれないが、末路はみじめ(カポネは刑務所内で梅毒に冒されて廃人となり、ネスは失職してアル中となった)だった。
ところで、カポネは脱税で有罪になった時、まだ32歳だったとのこと。露悪的なほど新聞記者に自分を書かせ、世間を驚かすような派手な背広をひるがえして、塀の上を歩いているようなきわどいビジネスで財を成した・・・誰かに似てるな。ホリエモ○か!
禁酒法、大恐慌時代のシカゴで酒の密造・密売(この本で初めて知ったのだが、禁酒法って、酒を飲むこと自体は違法ではなく、作ったり、輸送したり、売ったりするのが禁止されていたそうだ)で巨万の富を築き、ギャングの代名詞ともいえるアルフォンソ・カポネと彼のライバルとして有名な連邦捜査官エリオット・ネスの話。前半はカポネ側から、後半はネス側からの立場で書いてある。
たぶん、多くの人と同じように私もカポネとネスの物語は映画の「アンタッチャブル」でしか知らなかった。この映画(デ・ニーロとケビン・コスナー出演のもの)では、カポネは冷酷無情のヤクザ者で、ネスはひたすら正義を追及する勇気の人だったが、この本ではカポネに非常に好意的で、一方のネスには批判的だった。
ともに共通しているのは、移民の二世で、自己顕示欲、出世欲が強く、マスコミ(新聞)を利用して世論を勝ち取ろうとしたこと。二人ともアメリカ史に残る評価を得たのだから、本望だったかもしれないが、末路はみじめ(カポネは刑務所内で梅毒に冒されて廃人となり、ネスは失職してアル中となった)だった。
ところで、カポネは脱税で有罪になった時、まだ32歳だったとのこと。露悪的なほど新聞記者に自分を書かせ、世間を驚かすような派手な背広をひるがえして、塀の上を歩いているようなきわどいビジネスで財を成した・・・誰かに似てるな。ホリエモ○か!