中国足心道 足揉みぱくちゃん 「今日も元気だ!ご飯がうまい!」

「足揉みぱくちゃん」の療術師 市村良子の日々の出来事、暮らしを綴った日記です。

仲良しさんになりますね~。

2019-06-24 01:50:34 | Weblog
足揉みに来られる中高年の女性に、「何かストレスありますか?」とお尋ねすると、たいていの方が「夫がストレス!」とおっしゃる。
反対に、「夫のストレスの一番は、妻の不機嫌!」て言葉があるくらいだから、ま、お互い様か。。。

最近揉み始めた50代女性も、
「最近は、夫の顔をまともに見たことがありません」とおっしゃった。
見たくないのか、無関心なのか。。。
この方の場合は、これから足と脳に頑張っていただきましょう。

その、「夫がストレス」とおっしゃっていたご夫婦のお話しを何組か。。。

まずは、ぱくちゃん娘夫婦。
6年前に、石巻の仮設住宅に足揉みボランティアに行ってた夜、ホテルに娘からの電話。

「今から、荷物まとめて姫路に帰る!!!」何事ー!?
「まあ、まあ、帰りにそっちに寄るから、待っておくれ(当時は神奈川県に住んでおりました)。」
で、石巻の帰りに寄って、婿殿の顔をじーっと見てみた。
人相、悪ない。
ただただ、疲れていたんだと思う、二人とも。
当時、フルタイムで働いていた娘も家事のすべてと仕事で。
30代の婿殿も、朝早くから出勤、夜12時、1時の帰宅。

その後、婿殿が幸か不幸かひどい腰痛になって、私が毎月足を揉みに行くこと6年目。
娘の仕事がアルバイトに代わったこともあり、少しはゆとりが出てきたか。。
いやいや、これは、足揉みで免疫力が上がったせいだと言い切れる。
娘の足揉みは、まだ2年足らずだが、療術師になった娘は、他の方を施術することでも自分の免疫を上げているでしょう。

今月、行った時、今までなら自分が疲れてるとき、婿殿が何かカチンとくることをやったら、腹がたってたけど、今はそれがなくなってると言う。
それそれ、それが足揉みによる、気力のアップ。気力が上がると感情の乱れがない。
感情が安定していると、体がとても楽。

ということで、娘夫婦は今では、平穏無事に暮らしております。めでたし、めでたし。。。

次のご夫婦。70代後半のくにちゃんと80代のご主人。

くにちゃんはもう足揉み歴、10年程になりますか。最初は、おばあちゃんという感じでしたが、今ではお嬢さん(背中もまっすぐ、軽やかな足取り~)。

10年前の足揉みを始めた頃。。。
ご主人が次々病気をされて、心配してあれこれ言うのに、ご主人が聞かない(よくある話)。
食事も良かれと思って、色々工夫するけど、イラン!と。
で、ムカー!となる。

「好きにしてもらったらどうでしょ」と言うても、
「できません。見たら、つい、言うてしまいます!」愛情があるのか、苛立つのか、どっち?

そのうち、ご主人の足も別の療術師さんが揉んでくれるようになって、彼の免疫も上がってきたのでしょうか、くにちゃんのお出かけに、いちいち文句を言うこともなくなりました。
今では、くにちゃんもご主人の言動に、苛立つこともなくなり、こちらも平穏無事に暮らしておられます。
たまに、顔を出されるご主人も、昔と違って若々しい。お元気やね。

三組目。

70代のご夫婦。足揉み歴、奥様は10年以上、ご主人も10年近く。
ご主人は、昔から生きる死ぬの病気や事故いっぱい。奥様は、気が気じゃなかったでしょう。
病気になると、気が弱くなるのは、みな同じ。
鬱っぽくなって、このまま死んでしまいたいと、気が弱ったご主人は奥様を離さない。
病気のご家族と一緒に暮らすことは、マイナスエネルギーを受けるのか、かなり弱る。

でも、根気よく、中断することなく足揉みを続けてくださり、入院されたら、病院まで追っかけして揉ませていただきました。
内心、大丈夫かー、これ~。
と言う状態もありましたが、ご主人は見事復活。
看病疲れで、食事がとれなくなっていた奥様も、足を信じて揉んでいたら(私にはこれしかできません)、何とか元に戻りつつあります。

先日、おうちにお邪魔したら、裏庭に鶏を放して散歩させておられました。
ご主人は、小屋のそばに座って鶏に呼びかけ、奥様はせんべいを砕いて、これまた名前を呼んで、食べさせる。
穏やかで幸せな時間が流れている。。。

山沿いの静かな村。周りは緑の山々。
「本当に、いい環境ですね~。ここに座って、1日中、本を読んでいたいです」と言うような、癒される場所。
「いいでしょう?私、ここが大好きなんです」と奥様。
そんな場所に、お二人の静かな生活。

「あまり主人のことが気にならなくなってきました」とおっしゃる奥様の気力はかなり高そう。
このまま、平和な時を過ごされますように。

4組目。
このご夫婦は、足揉みをする前から、とても仲良しさんでした。
ご主人が前立腺がんでがんセンターに通院中と言う9年前に出会いました。
今は、88歳と86歳のご夫婦。
ガンは、とっくに消えてしまって、奥様が心臓と肺の持病で、たまに発作が起こり入院されます。

最初の入院が4年程前。
それまでは、ご夫婦二人、布団を並べて寝る前の1時間程を、あれこれお話しして過ごしておられましたが、退院前に、介護ベッドが入り、二人別々に眠るようになりました。
それでも、10時に布団に入って、1時間程しゃべって「はい、お休みね」って眠るんですと奥様。

先日、お邪魔したとき、「どっちかが死んだら、もう話ができないね。寂しいやろね~」と、おっしゃる。
二人とも、働き者。そして、相手をとても大切に思ってる。
全部は知りませんが、少なくとも相手のことをストレスと思ったことはない様子。

二人一緒だから、きっとお元気なんだね。
足揉みで、気力が上がって仲良くなった例ではないけど、病気とうまく付き合うお手伝いはできていると思われます。
後は、このままずーっと平穏な日々が1日でも長く続きますようにと願いながら、揉んでいます。

以上、足揉みでご夫婦が仲良しさんになりました(少なくとも相手のせいで健康被害を受けなくなった)という例でした。

ふと、隣でテレビを見ている夫の腕をつんつくして、スキンシップを図ろうとしたら、
「何すんのー!また、そないして、僕をイジメるー!やめてんか~」と、はたかれた(夫、今年70歳)。

イジメるって。昔は、蹴っ飛ばしても、寄って来はったあんさんが、何言いますのん!






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「感謝することを覚えたわ」

2019-06-24 00:40:07 | Weblog
えみちゃん、84歳。毎月1度の足揉みを7年間。

去年の12月、椅子から滑り落ちた衝撃で背中の圧迫骨折。入院2ヶ月(だったそうな)。

年末に、
「とにかく、背中が痛いの~。先生も子供達も入院せー!言うし。。。」
と、か細い声でお電話があった。

「それは、入院した方が早く治りますよ。
家にいたら、一人だし、ついつい動いてしまうから、治りも遅い。はよ、病院へ行きましょ」

と言うて、病院へ足揉みに来てね、というご依頼を待っていたのですが、音沙汰なく半年。
半月前に、またまたお電話があり、

「退院したんやけど、手すりつけたり物を動かしたりして、なかなか連絡できなくて~」
足揉みの予約を取り付けて、先週やっと行ってきました。

半年ぶりに見るえみちゃんは、なんだかヨロヨロ、お顔もひ弱くなったような。。。
「そうなんよ、4キロも痩せてしもた。。。」
元々、細いえみちゃんが4キロも痩せるというのは、かなり体力消耗やね。

足も細い。棒きれじゃん。

背中の痛みは、すっかり取れて、後は気力の回復を頑張ろうとせっせと足揉み。
7年揉んでた脳は、やっぱりすごいね。
段々、いつものえみちゃんに戻してくる。
声も大きく、笑顔も一杯。元気、元気!

私、今回入院して、リハビリやってくれた先生達に本当にお世話になったん。
どの人も、皆優しいて、嬉しかった。
先生も、看護師さんもリハビリの先生も、なんであんなに優しいんやろ~って思うほど優しかった。

えみちゃんが入院した病院は、回復期リハビリテーションで有名な所で、私も近くを車で通ることがあると、理学療法士さんに付き添われた患者さんが杖や、手押し車でよく散歩をされているのを見かける。

「私、リハビリ好きやった。毎日、楽しくやってたんよ」
「先生が、患者さん皆が、Mさんみたいやったらええのにな~って言うてた」

素直なえみちゃんは、先生が言われるように一生懸命、頑張ったんやね。
中には、痛みや面倒くささで、「もう行かへん!」って怒鳴ってる患者さんもいるからね。

「私、こんなに一生懸命やってくれる、先生達のために、絶対頑張ろうって思ったの。
本当に有り難くて、今まで生きてきて、人に感謝するってことを初めて覚えたわ。」

今まで、人や何かに感謝するってこと無かったんで?それは、それですごい。

実家のお父さんが自治会長さんをするような、そこそこ裕福なお家の末っ子に生まれて、両親、兄弟姉妹、ご近所さんから、えみちゃん、えみちゃんと可愛がられて育ったであろう、えみちゃん。

初めてお会いしたときから、根は素直で悪くないけど、ハッキリ物を言うから好き嫌われが多いかもな~と思ってました。
そういえば、誰かが何かをくれても、「なんで、こんなものくれてんやろ?」とか、
手首骨折した時に、ご近所さんが、次々おかずを届けてくださった時も、
「毎日、誰かが何かを持ってきてくれるねん、なんでやろ?」って言うてはったな~。

その時も、有難いな~と言うより、何でやろ?やった。確かに感謝の言葉は聞かなんだ。。。
「それは、Mさんが今まで、沢山の人の面倒を見てきてるからでしょ?」と言うと、
「そんなん、してへんわ~」と笑ってた。

今、書いててふと思った。
えみちゃんは、誰かに何かをしてあげても、これがいつか自分に帰ってくる、なんてこと、これっぽちも考えたことなかった人なんやね。したことも忘れてる。
これをしたら、損か得か、一瞬で計算する人もいるのにね~(昔の私です~)。
だから、「何で、してくれるんやろ?」やったんやね。

子供の時に溢れるほどの愛情をもらって育ったえみちゃんにとって、人に何かをするのは、当たり前のことで、取り立てて気にするほどのことじゃなかった。
だから、何をした、誰にした、なんて全く覚えてない。そーかー。

それが、今回の入院で、周りの人たちのあまりの親切と優しさがしみじみ身に染みた。
で、「初めて感謝することを覚えた」となった。

病院で一杯優しさをもらったえみちゃんは、周りの人にも優しさを振りまいた。
「若い男の子が車いすに乗ってから、おばちゃんも頑張るから、あんたも頑張ろうなって声かけたんよ」。

今年、85歳になるえみちゃん。今回の入院では、色々思う所があったらしい。
「人間、死ぬまで成長できるんだそうです」と、聞いた話をお伝えした。

ぱくちゃんと、ちょうど20歳違いのえみちゃんが、まだまだ成長しているなら、私がこれから学ぶことも山ほどありそうやね~。

これが、7年間の足揉みの成果の一つであるなら、これからも、ますます楽しみな足揉みです。







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