京都大学の総長だった霊長類の研究者と新進気鋭の若き鳥類の行動研究者の対談本。2023年新刊。
*目の前に無いものについて、どれだけ饒舌に語れるか否かが人の言葉と動物の言葉を隔てる。であるとか・・
*踊りの発生は音声の発生とセットです。とか・・・
*踊りも発生も直立2足歩行が条件です。手足をついて両手両足で歩いていると、前肢に体重がかかって、胸が圧迫され大きな声が出ない。とか・・・
*立つと、上半身が自由になるから、人類は踊りを手に入れた。それがちょうど歌うのにも適していた。とか・・・・
刺激的な文章の連発!
*そもそも音楽は必ず踊りを伴う。とか・・・・
*サバンナには森が無いから天敵に立ち向かうには、自分を犠牲にしてまで集団のために行動する必要があった。他者に共感する力が必要になり、踊りや音楽が進化した。とか・・・
*人の脳はここ1万年の間縮じんでいる。(ネアンデルタール人は現代人より少し大きな脳を持っていた)。
*ヒトは脳の外付けのデータベースを沢山手に入れた。その代表が文字。文字に託せば覚えておく必要が無い(小さくなる脳の1つの原因)。とか・・・
*人のコミュニケーションの中にはまだ言語化されていないような音楽的な要素があって、言葉を並べるだけではそれを行えない。
などなど、挑戦的な言葉も連発!
文字を横糸に、音符を縦糸にして、フォークソングを日々作っている(作らんとする)方々が居る。
ヒトの体が生み出そうとする音楽・・・・全国で日々、フォークソングを!と、活躍の皆様。1度霊長類たるヒトに立ち返り、音楽を別の視点から眺めるのは如何ですか?
凡庸たる、フォークシンガー(なのか?)の僕は、この本目からうろこでした。あっと言う間に読めます。お勧め致します。
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