焼肉が食べたいと、ご所望。
ベトナム勤務から(交流人事のようなものか?)日本に戻って、里帰りしてきた・・・
ベトナムの酒(米で作ってあるらしいので、泡盛に近いかも?)など買ってきて、いい娘である。
老夫婦には久々の肉三昧だった。
なんやかや、子供たちが、額に汗して働いているのは喜ばしい・・・・
3人の子供共に、貧乏なようだが、まじめに・真剣に労働しているってのは、一番の望みでもあった。
3人いて、唯一、晩酌に付き合えるのがこやつだ。
コップ1杯のビールやカクテル風の下卑た缶の飲み物で、顔が赤くなる正直者が2名・・・・
フォークソングなどやろうかという、やくざが生まれなかったのは残念である。
1世代置いて、フォークソング孫などはどうであろうか?
その前に、結婚かぁ・・・
結婚てな、俺の血が濃い場合、どうであろうかな・・・・放浪癖あるから、ずっと独り身かもしれんな・・・
結婚 山之口貘
詩は僕を見ると
結婚々々と鳴きつゞけた
おもふにその頃の僕ときたら
はなはだしく結婚したくなつてゐた
言はゞ
雨に濡れた場合
風に吹かれた場合
死にたくなつた場合などゝこの世にいろいろの場合があつたにしても
そこに自分がゐる場合には
結婚のことを忘れることが出來なかつた
詩はいつもはつらつと
僕のゐる所至る所につきまとつて來て
結婚々々と鳴いてゐた
僕はとうとう結婚してしまつたが
詩はとんと鳴かなくなつた
いまでは詩とはちがつた物がゐて
時々僕の胸をかきむしつては
簞笥の陰にしやがんだりして
おかねが
おかねがと泣き出すんだ。