めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

角界浄化だけでなく政界も

2017-12-01 17:15:04 | 日本人

昔ながらの伝統と格式を重んじる世界の中で、
角界と言うのは、国技である事も有って
長い歴史の中で、神技として日本国民に
親しまれて来ました。
単なる格闘技ではなく、神に対する敬意を
示すものであり、人としていかに優れた
人格者であるかも問われて来ました。

その為、力士たちの教育は、相撲道を
極めるために、様々な人間教育が施され
強いだけでなく、人として社会人として
立派に成長できることが求められました。
近年、日本人の力士希望者が減っている為
海外からも広く募る事で相撲界の存続を
図って来たのですが、協会の思惑とは裏腹に
力士による社会的問題が後を絶ちません。

何度も角界浄化と力士への教育強化を行うも
その効果は差ほど感じられず、表沙汰となった
事件以外にも闇に葬られたトラブルは、
一向に減っていないと思われます。
この事は、力士に問題が有るとも言えますが、
力士達を育てる相撲協会の取り組み方の不備
並びに、問題を起こしやすい環境を一向に
改善していない事も有ります。

最も問題とされるのは、神技と言いながら、
力士達の目標が、経済的に豊かな生活であり
如何に多くの所得を得るかで、興味を繋ぐ
言わば、協会の収益を上げる事が前提となった
角界のシステムです。

少しでも番付が上がり、所得が増える事が
力士としての価値の様に仕向ける事に依り、
より収益を得る事が力士も協会も目的で
有るかの様に成っている事です。

すなわち、番付が上がれば、人間的な価値が上がり
何でも我儘が聞くと言った解釈を持ってしまうのが
問題を呼んでしまうのです。
人の価値を番付で決めてしまう事で、上位の力士は
まるで神様の様な扱いに成り、それに伴い、益々
自分を中心にしか考えられなくなってしまうのです。

今回の問題だけでなく、この縦の関係は、
協会を運営している親方集も同じであって、
自分達の収益を上げる為には、力士を将棋の駒の様に
扱い、金の生る木のように捉えているのです。
年間6場所の本場所だけでなく、地方巡業を通じても
一年中力士たちを利用して収益を上げる公算です。

特に、横綱や大関の扱いは、他の力士とは別格で
看板力士として、我儘を見逃す傾向が有り、
自分達も、かつて同じ恩恵を受けて来た事も有り、
様々な問題を故意に見逃す事も多かったのです。
その為、上位力士となれば、我儘が許されると
勘違いしてしまい、今回の様な事件を起こして
しまうのです。

この事は、角界の問題と言うより、日本社会の問題と
考えられます。
会社組織に於いても、同じような暴力、差別、イジメは
日常茶飯事であり、その道の上位になった途端、
それまで我慢していた欲が一気にあふれて来るのか、
我儘三昧を行う社会人が少なくはないのです。

人間の本性は、得てして、社会的地位を究めたり
人々の上に立って仕事を行ったりすると出て来る様で
世の中が経済至上主義である事も有って、経済的に
上になれば成程、我儘な人間が目に付きます。

特に、政治家の場合は困ったもので、我々庶民の
代表として送りだしたのに、いつの間にか、国民の声が
全く耳に入らず、自分の欲望をはたす事にしか関心が
無くなってしまう方が多いです。
しかも、その悪行が発覚すると、保身の為の言い訳が
余りにも見苦しいのが特徴的です。

国民の熱い思いを背負って出馬し、人々の力で
当選した時は、涙を流し、国民の為に命を捧げると
言う程の熱意であったのが、いつの間にか、
自分の懐に入る利益にだけ関心を持つ政治屋に
成っているのが腹立たしいです。

今や、日本社会は、社会的地位を得た者が
何でも幅を利かし、世の中を牛耳っている、
いわゆる、勝ち組の我儘がまかり通る社会と
成ってしまっているのです。

例え法律が有ろうが、社会的ルールやマナーが
有ったとしても、それらは、経済的な力を
持ってすれば、どうでもなる様な風潮が有り
政界であろうと、角界であろうが、
勝手放題の我儘三昧がまかり通るのです。

この支配者となれば何を行っても許されるとする
人間のエゴと甘さが、私達の生活を苦しめ
世の中を住み難くしているのです。
高度成長と言う名のもとに、一部の富裕層の
我儘を通したが為に、日本の美しい自然は
ことごとく破壊され、多くの国民が公害で
苦しむ事と成ったのです。

地球温暖化と言えど、この人間の我儘が
もたらしたものであり、豊かで便利な生活を
する為に、地球の大気も自然環境も破壊して
しまったと言えるのです。
人間にとって進歩といえても、地球にとっては
破壊を意味する事が多く、その事にようやく
気づいてきたとはいえ、事すでに遅しと言うのが
事実とです。

そもそも、人間が地球を支配すると言う事が
大きな間違いであり、地球の環境の中で
生かされているというのを理解できなかったのが
人類最大の誤算と言えます。
人間の本性は、どう見ても、自分の事しか
考えられない、迷惑な動物に過ぎません。
人間の浅はかで不完全な考えを戒める為
神と言う存在を置いたのかもしれません。

相撲が神技であると言うのは、強靭な身体を持ち
誰からも恐れられる存在になったとしても、
驕らない様に、神の存在を設けたともいえるのです。
角界で何故頻繁に問題が起こるのかと言えば、
人の上に立つ者は、神の様に全能であるかのように
振る舞ってしまえる現状が有るからとも言えます。

利益を得ようとして上に立つ者達を戒める事が
出来なかった協会の責任、更には、成績が上がる事が
人の上に立つと言う事では無いと言う事を、
知らなかったのか学ばなかった、力士の責任が有るのです。


とは言え、この問題は、日本社会の本質的な問題と言え
全ての業界に於いて同じような体質が有ると言えるのです。
つまり、日本中で、いえ、世界中で起こる対人的トラブルは
この、支配される側とする側、または、負け組と勝ち組の
関係が生れる事に依って生じるのです。
人間的な価値観を、外見的な価値観で決める事に依り
人々の争いは無くならないのです。

もし、経済的や外見的な優劣が出来たとしたら、より豊かな
人が、常に、貧しい人達を助け守る関係が出来ない限り、
問題は無くならないのです。
これは、地球に生きて行く為のルールでありよい環境を
継続する為の条件と言えます。

地球の生き物に対して、人類が支配すると言うならば、
全ての生き物の環境を守り続ける事が人間の使命であり
その事に依って人類の未来が守られるのです。

角界が存続する為には、協会や上位力士が、番付の下に
位置する力士の常に精神的にも経済的にもサポート
すべきであり、自分達の利益のみを追い求めたり
一方的な手段を講じない事です。

スウェーデンは、世界一幸せの国と言われています。
税金が所得の70%を占めるにも関わらず、国民は
世界で一番幸せであると自負しています。
何故なら、人生で一番大切で有り問題となる、
学費、医療費がただであり、生きてい行く為に必要は
基本的人権を守るための事に関しては、国を挙げて
補助してくれるからです。

国民は、自分望む生き方さえしっかりしていれば、
人生を生きて行く為の必要経費を心配しなくて
良いのです。
つまり、誰もが自分の個性を伸ばし、自分の思いに
忠実に生きて行ける国でも有るのです。

簡単に言えば、住むところが有り、食に困らず、
病気をしても大丈夫と言う事です。
この、生きていく上で、守られているという実感が
幸せであると感じるのです。

日本に於いて、この実感を得るには、より多くの
所得を得て、自らの力で自分の人生を守って
行かなければならないのです。
人を蹴落としても、不幸にしてでも、自分の道を
進まなければ安心できないのが日本です。

メディア情報で少しでも健康になる為の知識を得て
もしもの時の保険を幾つも掛けて、未来を見据えた
豊かな生活を目指さなければ、安心した人生は
送れないのが日本なのです。
何でも手に入ると言うより、何でも次から次に
手に入れて行かなければ生きて行けないのが
豊かな?日本の現状なのです。

どんな地位に居ても、いつ何時その地位が失われ
路頭に迷う事と成るかも知れないと言う恐怖が
人を傷つけても成り上りたいとする心境なのです。
小さい頃から、人より劣る事、遅れる事を恥とし
同じグループから落ちこぼれない様に教育され
失敗した時の恐怖と不安で、一生懸命頑張るのが
日本人の姿と言えるのです。

まるで、アリジゴクに落ちる心配をしながら、
手足をもがきながら、滑る砂の斜面に必至に
しがみ付いているのが日本人なのです。
これは、日本が世界的に経済大国として
先進国の1つと言われる様に成ってから起こった
悲劇であり、本来の道を見失った日本人の実態です。
誰もが、自分の心の不安から、人を陥れたり
傷つけたり、イジメたりして、ストレスを解消
しがちです。

上手く行っている時は良いのですが、一度滞ったり

心に不安が生じると、そのうっぷんを弱い者に
向けてしまう傾向があるのです。
心が幸せで、未来に不安が無い時には
人は争わず、他人を傷つけたりはしません。

角界に居る不安、日本社会に居る不安、

日本人が常に持ち続ける不安が、様々な問題を起こし
人々に悲しみの結果をもたらすのです。
この不安は、決して経済的に豊かになったとしても
無くなるものでは無く、日本人誰もが、自分の生活に
未来に不安を抱かなくなったとき、日本人も
幸せを感じる事が出来るのであり、様々なトラブルが
自然に無くなって行くのです。


 


 

 



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