羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

『至虚への道』太極拳経解釈

2009年11月27日 09時15分08秒 | Weblog
 月初めに美しい本を戴いた。
 帯には《太極拳の奥義を秘めた聖典がいまここに明らかとなる 太極拳愛好家、必携の書》とある。
 まず頁をひらくと、「起源」の章に‘太極拳’という名前の由来は「太極拳経」にあると記されている。
 根底にあるのは陰陽理論。太極拳は数ある中国武術の中では新しい武術で「ようやく三百年」と書かれていた。
 しかし野口体操から比べれば長い歴史を持つと言わなくてはならないのが、正直なところちょっと羨ましい。

 それはさておき、「太極拳経」を解釈しながら、現代的な視点も加え、若い人からご年配の方々まで楽に読みすすめられる内容にまとめられている。
 特筆すべきは、書物の意匠が洗練されていること。
 出版に当たった方々の太極拳への篤い思いが伝わってくる仕上がりである。
 著者は、唯一‘宗匠’とお呼びしている楊進氏。
 楊名時師家の後継者でNPO法人日本健康太極拳協会理事長である。
 朝日カルチャーセンターでお目にかかる機会を得て、親しくお話をさせていただいている。
「宗匠なんて呼ばないでよ」とおっしゃる気さくさに、兄貴のような存在でいてほしいと勝手に決めているようだが、やはり宗匠とお呼びしたい。
 
 『至虚への道』 楊進著 二玄社 2009年10月30日 初版発行
 
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