20数年前に、野口体操の教室で知り合いなったお嬢さんが、今は結婚してアメリカに住んでいる。当時は、慶応大学の学生さんだった。子供のころインドネシアで暮らしたことがおありだった。
其の縁で、インドネシアの民謡「ブンガワン・ソロ」を、アンクルンという竹の楽器+ピアノ+歌で、ピアノの会を盛り上げてくださった。もちろん歌詞は原語だった。
会場は、今はもうなくなった渋谷の山手教会地下「ジァン・ジァン」。
当時は、ここでピアノの会をするのはナウい! ということで、毎年、いろいろな企画をたてて、出演者希望者が多く、時間のやりくりが大変だった。
そんな楽しい会に、竹の楽器・アンクルンが登場した。
この楽器の音色は、「ブンガワン・ソロ」の歌がもつ哀愁にぴったり調和している。曲が進むにつれて、歌う方も聴く方も心地よい境地に導かれていく。
曲が終わる前から、客席ではホロリと頬を伝う水滴をハンカチや指先で拭う光景が、あちこちで見られたのだ。
ゆったりと流れる川に思いをかけた歌詞とメロディーは、日本人のこころをとりこにした。或る年齢から上の方々には、なおさらなことだった。
その彼女から「ブログを読んでいます」というメールを戴いて、往時を懐かしく思い出した。
佐治嘉隆さんのバリの写真を次々バックに映し出しながら、体操教室の皆さんとアンクルンを奏で、「ブンガワン・ソロ」を歌ってみたいと思うくらいだ。
この演奏には、すくなくとも11人の演奏者がいったと思う。
記憶は相当に曖昧になっている。
クリスマスのカリヨンって言いましたっけ、音階になっている鐘をひとりずつ鳴らしながら、メロディーを奏でる。それを思い出していただきたい。
インドネシアという気候風土、アジアという風土から生まれたアンクルンは、鉄製ではなく、竹を筒のまま枠にはめる。それを揺すりながら、音を鳴らす楽器。一本のアンクルンには、3本の竹がついている。そのため「唸り現象」が起こって、柔らかな音色をうむことになる。
アンクルンの音は、次々に弾き継がれて、一曲を演奏するうちには、音の波が風や川や雲や海や段々畑の畝や、社に捧げものを運ぶ人々の列の動き等々のイメージを髣髴とさせてくれる。
因みに、インドネシアには竹で作られたパイプオルガンがあるらしい。
バタビアと呼ばれた時代、宣教師の指導の下に、現地の人々が作ったらしい。
アジアには宗主国が残した遺物が残っている。
ぬぐいきれない歴史は、どの国にもあるのだなぁ、と、しばし、ため息。
懐かしい歌をハミングしながら、今日のブログを書いている。
其の縁で、インドネシアの民謡「ブンガワン・ソロ」を、アンクルンという竹の楽器+ピアノ+歌で、ピアノの会を盛り上げてくださった。もちろん歌詞は原語だった。
会場は、今はもうなくなった渋谷の山手教会地下「ジァン・ジァン」。
当時は、ここでピアノの会をするのはナウい! ということで、毎年、いろいろな企画をたてて、出演者希望者が多く、時間のやりくりが大変だった。
そんな楽しい会に、竹の楽器・アンクルンが登場した。
この楽器の音色は、「ブンガワン・ソロ」の歌がもつ哀愁にぴったり調和している。曲が進むにつれて、歌う方も聴く方も心地よい境地に導かれていく。
曲が終わる前から、客席ではホロリと頬を伝う水滴をハンカチや指先で拭う光景が、あちこちで見られたのだ。
ゆったりと流れる川に思いをかけた歌詞とメロディーは、日本人のこころをとりこにした。或る年齢から上の方々には、なおさらなことだった。
その彼女から「ブログを読んでいます」というメールを戴いて、往時を懐かしく思い出した。
佐治嘉隆さんのバリの写真を次々バックに映し出しながら、体操教室の皆さんとアンクルンを奏で、「ブンガワン・ソロ」を歌ってみたいと思うくらいだ。
この演奏には、すくなくとも11人の演奏者がいったと思う。
記憶は相当に曖昧になっている。
クリスマスのカリヨンって言いましたっけ、音階になっている鐘をひとりずつ鳴らしながら、メロディーを奏でる。それを思い出していただきたい。
インドネシアという気候風土、アジアという風土から生まれたアンクルンは、鉄製ではなく、竹を筒のまま枠にはめる。それを揺すりながら、音を鳴らす楽器。一本のアンクルンには、3本の竹がついている。そのため「唸り現象」が起こって、柔らかな音色をうむことになる。
アンクルンの音は、次々に弾き継がれて、一曲を演奏するうちには、音の波が風や川や雲や海や段々畑の畝や、社に捧げものを運ぶ人々の列の動き等々のイメージを髣髴とさせてくれる。
因みに、インドネシアには竹で作られたパイプオルガンがあるらしい。
バタビアと呼ばれた時代、宣教師の指導の下に、現地の人々が作ったらしい。
アジアには宗主国が残した遺物が残っている。
ぬぐいきれない歴史は、どの国にもあるのだなぁ、と、しばし、ため息。
懐かしい歌をハミングしながら、今日のブログを書いている。
「ジァン・ジァン」!懐かしいですねえ。
デザイン学校に通っていたとき、いつもこの前を通りました。上が教会、下では前衛をやってましたね。僕は三回だけ行きました。
高橋竹山さんの津軽三味線。高田渡さんのコンサート。対談:武満徹+谷川俊太郎。ああ、この内の三人はもう他界されてしまいましたね。
私がその、元「お嬢さん」でございます。羽鳥さんだって、そのころは「ピアノ教室をやってるお姉さん」だったじゃないですか! 82年ぐらいですかね、ブンガワン・ソロをやったのは。驚くほど時間が経ちましたね。でも、まだ歌詞を全部覚えています。今、歌ってみたから本当です。あらためて、なんてまあセンチメンタルなメロディなんだろうかと、感心しているところです。こういうセンチな音楽も、たまにはいいものです。
アンクルンの演奏は、演奏が子供さんなら一人一音なので人数が要りますが、大人なら一人で手がふたつあるので、楽器をラックに並べる形にセットすれば、けっこうフクザツな音が出せます。いや、出せるはずです、理論的には。私ができるわけじゃありません。
またお邪魔します。