羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

野口体操・逆立ち考

2007年02月20日 19時04分10秒 | Weblog
 野口体操の逆立ちは、肩がのびのびすることがまず第一である。
 次に、高い位置から重さを徐々に流し込むイメージがどれだけもてるかだ。そしてそのイメージがどれだけからだの動きに一致してくるかだ。このイメージとからだの動ききの一致が、難しい。

 もう一つは、骨盤の向きが変わる瞬間がある。このときに床から離れた足からも力が抜けて、真上の方向に上がっていく。
 写真でみると手がついて足が上がるまでに時間がかかっているように見える。しかし、実際は手が床に触れる前のほんのわずかな時間(瞬き程度の時間)に骨盤の向きが変化し始め足から力が抜けるような気がする。

 つまり、写真では手が床に触れているようにみえても、重さは手にかかっていない。方向がわかるところは、むしろ空中でという感じなのだ。
 写真では床に触れている手に重さがしっかり乗っているかいないかは、映し出されないかもしれない。

 逆立ちのこわさ(恐・怖)は、この空中で方向が変わるところにあるのだと、最近になって気づいた。
 今日も朝日カルチャー火曜日のクラスで、最後に「逆立ち」をやってみた。
 予想のとおり「魔法の逆立ち包助」で、2回目に逆立ちを試した方が、はじめて体験したときとは明らかに違う反応が起きた。「立つ」という意識が生じて、無意識のうちに力が入ってしまうのだった。

 経験するということは、そういうことなのだ。
 そこから意識が丁度良く働く中で、ある動きが出来るようになるには、慣れが必要ということかもしれない。

 レッスンが終わってから「魔法の逆立ち包助」を、練習してもらった方がいる。これが案外難しいのだ。
 相手とのタイミングのとりかた一つで、逆さまになれないのだった。
 従来の「エイヤッ」と勢いにまかせてやってしまうものよりも、重さをいかし・重さを流し込むイメージの野口体操の逆立ちは、コツを掴んでしまえば、こんなにも軽く楽々と逆さまになるのだ! と感じられるのだが。

 ようやく「逆立ち」練習が、はじめられる雰囲気が各クラスに出てきた。
 むしろ私の中の規制緩和がじわじわと起こっているのだと思う。
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