昨日、5月30日土曜日の午後、無事に会員向けのオンライン野口体操レッスンを終えました。
北海道・長野・京都、と遠方からのご参加は、オンラインでなければ叶えられないことでした。
スタッフも含めて25名の参加で、個人的に声をかけられなかった方もいらっしゃったことが心残りでした。
終了後、夜になって抜粋映像を見せてもらいました。
何回かのオンラインレッスンや「野口体操ch」で気づいたことを改めようと臨みましたが、新たな改良改善点を見つけて、こうしたやり方ならではの気づきをたくさんもらうことができました。
野口三千三先生ご存命の頃、最後の10年間でしたが、ビデオ記録を中心とした「野口三千三授業記録の会」を立ち上げました。
授業を撮影するたびに、ダビングしたものを先生にお渡ししました。真剣にご覧になって、反省という言葉はお出しになりませんでしたが、撮る回数が増えていく毎に、進化し続けていらっしゃったことを思い出します。
先生の進化の段階までには程遠いのですが、当事者としての思いとあり方が、今になってわかるようになりました。
ことに「反省しすぎない」という先生の姿勢は、とても大事です。次にまた繰り返す気持ちを高めてくれますから。
レッスン中にことですが、直に接していない分、また参加の方々の声はミュート状態にあって、息遣いや心の動きやちょっとした声による反応がわからないことが、最初のうちは気にかかっていました。ところが昨日は、画面を通して伝わってくる雰囲気で、少しですが想像することができるようになっていたかもしれません。
そのことを踏まえながら、「御免なさい」状態で、マイペースで進めさせていただきました。
何より、映像を見ながら、オンラインのいちばんいいところを発見しました。
みなさんそれぞれのプライベートな空間で体操をなさっているので、より個性が際立っていたことです。
動きのリズム、動きの速度、動きの質感は、良い意味でバラバラ。教室で行うときは、何気無く隣人の呼吸を感じられるために、全体としてバラバラでありながら、次第に揃ってくるんです。
それがオンラインの場合は、自由度が高い。それぞれ、なんです。
昨日のテーマは「体操による人間変革」を選びました。
『野口体操 からだに貞く』の本文冒頭の文章をお聞きいただきました。その効果かはわかりませんが、「野口体操」の「野口」が消えて、「◯◯体操」になっていたような印象を受けました。一つには、オンラインの画面に、それぞれの名前が「名札」のように添付されて、個人識別ができることにも関係があるかもしれません。
野口先生が求められた「個の自由の世界」が、画面から垣間見られたことは収穫でした。
ここには書ききれないほど、気づいたこと、考えることを、たくさんいただきました。
最後になりました。
ホスト役に徹してくださった新井英夫さん、本当にご苦労なことです。新井さんなしには実現しない「オンライン野口体操レッスン」です。
事務局を一手に引き受けてくださっている近藤早利さんには、会員の皆さんへの細かな連絡に助けられています。
佐治嘉隆さんには、私の懸案だったライティングの問題を、しっかり見てくださって、終わったと同時に改良方法をイラスト付きで知らせてくださいました。
ディレクターとして羽鳥のそばにいてくださった二階のぶ子さん、様々な事柄に対処して新井さんに寄り添ってくださっている板坂記代子さん。
スタッッフ側にいてくださったお一人お一人、参加くださったお一人お一人の方々、全員の熱い思いに支えられた1時間半でした。
ありがとうございます。
一夜明けてふと思いました。
「高円寺お蔵スタジオ」に、ようやく野口三千三先生をお呼びできたような気がしています。
では、また、お目にかかりましょう。
ありがとうございました。