羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

甘酒

2006年02月11日 09時04分59秒 | Weblog
「冬の飲み物は、なんといっても甘酒だよね」
 この台詞は、野口三千三先生。大の好物だった。

 甘酒といえば、有名なのが神田明神の鳥居脇下にある「天野屋」。ここの甘酒は麹からつくられている。ものすごく甘い。小分けして売ってくれるので、自宅で沸かして呑むことができる。ついでに大根の味噌漬けも一緒にもとめてくるといい。深い琥珀色に漬かった大根は、その色ほど辛くない。

 できれば自分でつくることをオススメする。
 そのときは、麹よりも手軽にスーパーなどでも手に入るのは酒粕。

 野口先生の甘酒も酒粕だった。
 その名の通り甘い。そのうえドロッと濃かった。
「朝、酒粕を細かくちぎって、水に浸しておくの。お昼近くになると水を含んだ酒粕が、崩れやすくなっているから、それをよくといてから火にかける。すると簡単に溶けてツブツブがない状態になってくれるわけ。あまり伸ばしすぎないでね。お砂糖はちょっと大目。最後に生姜汁をしぼるのよ」

 お椀にタップリ注いで、ふーふーしながらいただく甘酒の味を、思い出してしまった。
 口直しというか箸休めというか、それにはやっぱり大根や生姜の味噌漬け。
 ほんの少し、薄くきった味噌漬けが用意されている。

 因みに、この味噌漬けは、都営荒川線の庚申塚からおばあちゃんの原宿・巣鴨地蔵通りに向かって1分ほど右側にある古い味噌屋のもの。
 間口7・8間もあるそのあたりでも大きな店だ。ここの味噌と味噌漬けは、先生のお気に入りで、ご一緒して我が家にも持ち帰った。

 甘酒を飲んだ後は、先生がお茶を入れてくださる。
 このお茶はホリエモンのふるさとの産。八女茶の抹茶入り茎茶だ。これもまた美味だった。
 冬の午後、掘り炬燵に入って、甘酒をいただき、お茶をすすりながら、先生の鉱物談義などを拝聴するのは、ほんとうに楽しかった。

 ところで、阪神大震災の年と、それからしばらくの間東京から酒粕が少なくなったのを記憶している。多くの酒蔵が倒壊したからだった。
 
 きょうは、久しぶりに酒粕の甘酒をつくってみよう。
 せっかくの旗日だから。
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