羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

野口先生の非常識なお雑煮が……

2017年01月01日 14時58分52秒 | Weblog
 昨年は、母にとって久しぶりにお餅のお雑煮が食べられるお正月となった。
 今まで我慢していた歯の治療を受けることができたからだった。
 ところが別の歯がぐらぐらになって、今回ばかりは徹底的に治療することができないので、現状を少しでも残して食べられる状態にする治療を受けてきた。
 固いものや食べにくいものを避けて、大事にするしかない。

 ここ数年来つづいてきた、お餅の代わりに乾麺を茹でて、お雑煮に入れていた状況にまいもどるのか、と思って溜息をついていた。
 ところが、ふと、思い出したことがある。
 野口先生のお雑煮である。
 これがなんともはや、常識ではありえない食べ物であった。
 ご説明いたします。
 まず、出汁は鶏肉でとって、いろいろな野菜を入れる。葉ものは白菜。このあたりまではまぁまぁ常識のうちだろう。
 ここからが問題1
 お餅は焼くことをせずに、ドロドロに近くなるまで、形が辛うじて残るくらいグツグツと煮込んでしまう。
 問題2
 味付けは醤油をたっぷり入れるので、濃い!

「エッ、先生、これを召し上がるんですか?」
 いささか躊躇った。
「そうよ、でもここからが真骨頂なの」
 柔らかく煮たお餅に、海苔を巻いて食するのである。
 するとどうだろう。
 しょっぱかった味が中和されて丁度良い加減なのである。
 つまりお雑煮の磯辺巻きである。
「はーっ」
 これがたった一度だけごちそうになった、野口先生自らお造りになったお雑煮である。
 別の意味で、天下一品!

 そのことを思い出して、今年の母のお雑煮をお餅にすることにした。
 まず、一切れを六等分に切る。少し大きめのアラレ状態。
 湯を多めに湧かして、グラグラ沸騰したところに、お餅を一個ずつ投入。
 火は強めで煮ていく。
 柔らかくなってくるとお餅が自然に浮き上がる。
 しかし、ここでもしばらく待つ。
 湯が白く濁りはじめたら、もう一呼吸置いて、ふたたび一切れずつ取り上げて器に盛る。
 その上から汁をかけ、野菜やしゃぶしゃぶ用の豚肉を入れる。

 上手くいきましたね。
 無理なく食べてもらいました。
 一件落着。

 三元日は、これでいこう!
 野口先生さまさま、でございます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夜回り……一石二鳥いや、一石三鳥……

2017年01月01日 10時49分50秒 | Weblog
 年末恒例の火の番・夜回りに参加した。
 12月25日から29日の5日間、夜8時に集まって二丁目と三丁目の二手に分かれて町内を回る。
 拍子木のあと「ひのよーじん(火の用心)」を声を張り上げて、30分ほどで一回りである。
 腹からしっかり声を出さないと、夜風にかき消される。
 最後の路地を曲がるころには、体全体がぽかぽかとあたたかくなっている。

 実は、11月半ばに風邪をひいて、声がまったく出なくなった。おさまった12月に入ってからも、声の戻りが芳しくなくこのままの状態が続いたらどうしたののか。年のせいだと諦めようと思ったりもした。
 野口先生の言葉を思い出した。
『「あきらめる(諦)」とは「明らかに見る」ということであり、「明らかにするために試みる」ということでもある。それは簡単に結論を出して止めてしまうことをしない」ということである。したがって、諦めることの本質は「簡単には諦めない」ということである。』

 おっしゃる通り。
 5日間、連日、参加し、「火の用心」を何度も繰り返しいい続けた結果、これが戻ってきたのである。

 思えばご町内を大きな声を張り上げながら歩く、ということは火の番だから怪しまれないわけで、一人で大声を上げて歩き回ったらまず110番されておまわりさんに、職務質問される。
 
 空の見えないせせこましい下町であっても、年末の夜の町の響きは天高く筒抜けるのである。
 単純な言葉を思い切り大きな声で繰り返すことは、声のリハビリとして最高であった。

 なにより同じ町会に属する方々とのお顔つなぎができました。
 これって一石三鳥かな!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

謹賀新年

2017年01月01日 07時49分47秒 | Weblog
 晴れやかな新年の朝を迎えました。
 皆様の御健康と御多幸をお祈りいたします。

  平成二十九年元旦

  旧年を振り返ると、大波小波が寄せては返す一年でした。
  その時々に助けてくださる方がいらっしゃって、小波も大波も乗り越えてまいりました。
  おかげさまでございます。

  今年は、平成三十年(2018年)野口三千三先生の没後20年に向けての準備の年になりそうです。
 
  一年の計は元旦にあり

  いよいよ新しいことに取り組み始める酉年の幕開けを無事に迎えられたことに感謝しております。

        羽鳥 操

  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする