羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

思いは複雑……便利さも捨て難いしー、でも!

2015年06月03日 06時46分05秒 | Weblog
 前回、町の小さな本屋さんへの郷愁を書いた。
 なのに、“ 舌の根の乾かぬうち ” に、Web買い物の便利さは認めないわけにいかない。
 
 というのは、『野口体操入門』の予約が、4つのサイトで出来ることを知った。
 佐治さんが野口体操公式ホームページの「書籍案内」に岩波書店のサイトで知ったという買い物サイトへのリンクをはってくれた。

 簡単に予約や買い物ができるのだ!
 雨の日、風の日、嵐の日に関わらずクリック一つで簡単、というわけ。
 これでは町の小さな本屋さんは、太刀打ちできない。

 ところが新しい本屋さんのさざ波が起こっているらしいことも知った。
 5月31日(日)付け、日経新聞朝刊「かれんとスコープ」に「ネットに抗い街に個性ーネオ本屋、出会いを売る」という記事で読んだ。
 朝日カルチャー「野口体操講座」では、土曜日に続いて日曜日にも、1995年からはじまった出版社と編集者との出会いについての話をし、日曜日にはこの記事も紹介した。
 内容は、街から個人経営の本屋さんが消えていく中で、個性的な店が開店していいるお話!
 たとえば「1冊の本を売る本屋」もあるそうで、本を介在にしてコミュニケーションを楽しむ場にしたい、そうした思いからつくりあげられた本屋さん。

 もう一つぜひにも訪ねてみたいと思った店がある。
 新宿神楽坂の「かもめブックス」。校正会社が経営する新刊本を扱う書店。
 カフェが併設されていてトークイベントなども行われる。
 テーマごとに1冊1冊選び抜かれた棚があって、数週間ごとに変える趣向で、来店のたびに飽きさせない、とある。いつか野口体操本と佐治さんの野口体操中心の写真展と、野口体操を楽しめるイベントを開いてみたい、と思った次第。

 さて、その記事によると、2015年5月時点で、書店数は1万3千5百店。2000年からの15年間で8千店減ったというグラフも添えてあった。
 店が減るのは、言わずもがな、Amazonなどのネット書店からいつでもどこでも本が買える便利さが要因の一つである。
 ところが記事の番外に《電子版にアンケート調査「本の購入『ネットだけ』は5%》と付記されている数字に目が止まった。
「エッ、まだ5%しかいないのか?!」
 なんとなくホッとする様な、嬉しい気分に浸ったのは、私が昭和の人間だからだろうか。
 Amazonも駅前の大型書店でも本を求めている。ただ、町の小さな本屋さんは、滅多に見かけない。もしかして都心に住んでいるのかなぁ~。
 でも、高円寺は下町なのよ。
 この町には古本屋が軒を連ねていた時代があった。
 今では古着屋と携帯電話屋と不動産屋ばかりが目立つ商店街になってしまった。
 
 あぁ~、町は時代と社会を映す鏡なのだー。
 暮らしは変わる。しかし、人情だけは変わって欲しくないのだが……。
コメント
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