羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

月刊『秘伝』

2013年02月14日 12時00分01秒 | Weblog
 1月に取材を受けた『秘伝』三月号 2013 MAR.「”体操”で強くなる!」が、編集部から届きました。
 特集 第四章 「野口体操が求める 生命体が備える真の強さ 身体深奥へ向かう意識を磨く」であります。
 猛烈に強さを求める「武道・武術の秘伝」の中に、野口体操が入っていて、独特の香華(?)を放っていると感じました。
 野口体操の紹介文として、よくまとめられていると思います。
 写真も短い時間でよく撮ってもらえた印象があります。

 まずはご紹介まで。
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野口体操「ヨガ逆立ち」と「バランプレー」

2013年02月14日 08時53分47秒 | Weblog
 肋軟骨骨折で、ほぼ一ヶ月のあいだ自宅での逆立ちの練習がストップしていた。
 久しぶりに再開したとき、バランス感覚が崩れていて、安定感を持ち得なかった。
 そこで考えたのが、呼吸による制御感だった。そのことは置いておくとして、昨日、はっきり言葉になったことを今日は書いておきたい。

 逆立ちをしているときのからだの中の感覚んついて。
 まず、バランプレーと共通していることに気づいた。
 バランプレーにのった時、しっかり止めようとしないで、微妙に微細に揺れ続けることが大切なのだが、その千分の一、万分の一くらいの緻密さで、ヨガの逆立ちにおいても揺れ続けている感覚をつかむと安定する、というわけ。
 一点に重さを乗せるのが野口流なのだけれど、一点と言っても実際に受ける実感はごく小さな面であるにもかかわらず、重さを微妙に移し替える、いや乗せ替えることができる。頭の中心だけに、まず、気持ちを集中して足の裏で重さを乗せかえるような感じで、ごく小さく「重さの点」を探ってゆく。
 その揺れを上方に伝えることができたら、軽く足を開く。足を開く時に腰の中身が緩む感じがあるような開き方をしたい。するとそれまで全体が一つにまとまっていた腰が緩んで、ふわっと浮いているような感じがつかめる。
 するとその瞬間に重さが頭の中心に乗ってくる感じが更に明確になっていくのlだ。

 無理矢理に止めようとしない。
 揺れ続ける感覚を持ち続ける。
 それが出来るようになったら、頸から肩にかけて、少しずつの開放感を味わってみる。つまり、余分な力が入っているかどうかを確かめる。

 両足を僅かに開くことで、不思議なくらい腰の中身の中心を捉えることができるそうだ。
 野口先生曰く「小学生を教えている時、逆立ちは止まることではなく、逆立ち歩きが基本だ、と教えてきたんだよ」
 重さの方向に真っ直ぐ繋がりながら、瞬間に微妙に重さを乗せかえる感覚が運動感覚にとって重要だ、と考えておられた。大きなバランスの崩れではなく、「微細、微小、微妙、僅差、僅少、わずか、かすか、ほのか、ささやか、……」そういった言葉の実感が大切なのだ、ともおっしゃた。

『事実としての平衡状態とは、静止の状態ではなく、微妙な揺れ状態である。したがって揺れることが可能な状態でなければ、平衡状態は生まれない。揺れが可能である必須条件は、空間に空(あ)きがあること、「ない」ということが「ある」ということ、「違い(差異)」があることである。それはからだのなかに「ゆとり」が生まれることである』

 この野口先生の言葉を実感するには、相当な時間がかかりそうだ。
 惚けずに長生きしたいものよね~!

注:とりわけ、一般的な意味でからだが硬い方、緩める感覚を野口体操で体験したことがない方、自分の表の意識とは裏腹にやっているつもりでも本当には力が抜けていない方、からだの長軸が鉛直方向と一致する感覚がつかめない方、一言でいえば「自己流では絶対に試さないでください」。くれぐれもご注意をお願いいたします.
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