電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

デジタル化の周辺~書斎

2005年06月07日 22時42分25秒 | 手帳文具書斎
WEBサイトで、デジタル化の周辺を取り上げている(*)が、書斎の概念もデジタル化によって大きく変わったと言えるのではないか。
先ごろ、谷沢永一編『日本の名随筆・別巻6書斎』(作品社刊)を読んだが、このことを強く感じた。本書では、古書籍収集と稀覯本を中心とした、書籍陳列所としての伝統的な書斎の実状が描かれる。一部に、知的な生産の場所としての言及があるものの、コンピュータや情報処理に携わる場所、という観点は皆無だ。しかし、現在は、書斎でネットワークに接続し、キーボードを打っている姿が多くなっている、というのが現実だろう。
また、かつては一定の広さのスペースと立派な蔵書が書斎の条件だったが、現在は必ずしもそうとは限らず、コンピュータや多機能コピー・プリンタなどが導入された、オフィスとあまり変わりないような書斎や、面積は狭くても高機能な書斎が増えているように思う。
その意味で、デジタル化の波は、書斎の概念をも変えてしまっている。
(*): MyComputingStyle -- デジタル化の周辺
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