萬蔵庵―“知的アスリート”を目指すも挫折多き日々―

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観てきました「砂の器」シネマ・コンサート。

2022年01月10日 | おすすめモノ

1月9日日曜日、東京国際フォーラムホールAで行われた「砂の器」のシネマ・コンサートを観てきた。昨年末、酔っている時にネットで出会い(偶然見つけ)、今まで一度も観たことがなかった「シネマ・コンサート」なるものも「砂の器」なら、きっと楽しめるだろうと思い、A席7,800円のチケットを酔った勢いで申し込んだ。

数日後、郵送で送られてきたチケットを見て、ああ本当に申し込んでしまったのだとちょっと後悔。とはいうものの、あの名作「砂の器」の映画を観ながら、音楽部分をフルオーケストラが生演奏をするという贅沢な催しである。しかも演奏するのは日本のオーケストラとして最古の歴史を持つ「東京フィルハーモニー交響楽団」である。場所も東京丸の内にある「東京国際ファオーラム ホールA」座席数5000席を有する大ホールである。貧乏隠居人でも、たまにはこういうのを観にゃいかん、と思って出かけたのだった。

15時開演。観客はやはり若い人よりも小生前後のシニア世代が多かった。映画は1974年、小生高校二年の時である。無理もないか。リアルタイムでは観なかったが、リバイバルやテレビなどで何度も観た映画なので、ストーリーはよく知っていた。しかしながら、フルオーケストラ生演奏付きで観てみると、この映画はシネマ・コンサートにはうってつけの映画だと思った。

元々、”音楽”が主役の作品だったので、この部分をフルオーケストラで演奏することによって、この作品はより完成度を増したように思う。映画の脚本は橋本忍だ。「羅生門」「七人の侍」「生きる」などの黒澤映画初期の作品や「日本沈没」「八甲田山」「八つ墓村」など、日本映画史に残る作品を手掛けた小生の尊敬する脚本家のひとりである。

この映画「砂の器」はセリフや事件の展開よりも”音楽”と”風景映像”を主役としたところが素晴らしい。こんな発想はどこからきたのだろうか。発端は”クロサワ”の影響だったかもしれないが、橋本忍はこの作品で「音楽と映像による物語の展開」という部分においては”クロサワ”を超えたのではないか、とこのシネコンバージョンを観て確信した。

映画の配役も改めてすごい人達が出ていたのだと痛感。丹波哲郎、加藤剛、緒形拳、加藤嘉、渥美清等々、今は亡き名優達の若かりし姿を見れたのも小生のようなオールドファンには嬉しかった。元千葉県知事の森田健作もまだカッコ良かった。

スポーツ観戦ばかりでなく、たまにはこういう芸術作品鑑賞もいいものだと思ったのだった。

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