昨日は隠居の“呑み同志”N林・S二郎両氏と小生の3人で、日帰り旅をしてきた。場所は宇都宮。以前ブラタモリでも放映されたことのある「大谷資料館」と現在「水木しげる 魂の漫画展」を企画展示している「宇都宮美術館」、美味しい鰻を食べさせてくれるお店「川蝉」の三箇所をターゲットに朝7時台のJR宇都宮線に乗って出かけたのだった。

<宇都宮駅西口朝9時前。9月というのに35℃超えの猛暑日。それでも、空は天高く、秋の空模様。涼しい秋はもうそこまでやってきているのだ。>
土呂駅7:31のJR宇都宮線宇都宮行きに乗ったのだが、通勤通学時間帯なので混んでいた。3人ともバッグに缶ビールやら日本酒を忍ばせていたのだが、さすがに車内で呑めるはずもなく、宇都宮駅へ。到着は8時半過ぎ。大谷資料館行きのバスは9:20だったので、宇都宮駅西口のベンチで持ち寄ったビールで乾杯。ようやく、我々の旅のペースになってきたのだった。

<大谷資料館入口付近。発掘場所は地下なのだが、地表にも大谷石の凝灰岩の岩というか崖が露出している。>

<坑内は気温12℃。地表が35℃なのでその差23℃。かなり涼しいのだ。>
資料館は坑内視察が主だ。中は12℃ということで地表の35℃の蒸し暑さに比べると天国のような涼しさであった。しかしながら、大谷石を切り出す為によくもこんな広大な空間を地下に作ったものだと、人間の努力というか欲に感心した。
手掘り時代の採掘法では18×30×90cmの大谷石を一本掘るのにツルハシを4000回も振るったとのこと。一人の石切り職人の採掘量は、一日で約十本なので、一日40000回もツルハシを振るったことになる。また、この一本の石は150kgあるのだが、これを搬出するのは背負子を使った人力だったそうだ。
このような人力作業は機械化になる1960年(昭和35年)頃まで行われていたという。小生が生まれた頃までは人力で何もかも行なっていたのだった。さぞかし、力持ちで屈強な人たちで溢れかえっていたのだろう。そう思うと頼もしい気もしたが、健康状態はどうだったのだろうかと心配にもなった。

<資料館から歩いて10分ほどにある「大谷寺」。岩にめり込むかような寺院は印象的だった。>

<これも資料館のそばにある「平和観音」。高さ27m。福々しいお顔の観音様でした。>
資料館を出た後は近くの「大谷寺」「平和観音」を散策。平和観音のそばに手頃な東屋があって、そこでN林氏が持ってきた日本酒で酒盛り。なかなかいい場所でいつまでも呑んでいたかったのだが、宇都宮駅に戻るバスの時間が迫っていたので止むを得ず腰をあげた。
宇都宮駅に戻って、ちょうど昼だったので名物餃子を食べることにした。食べログで評価の高い駅前の店に並んだ。狭い店なので回転が悪く並ぶこと約40分。やっと入れたのだが、普通の餃子とは違った上品な感じ。女性に人気があるのかも。小生的にはもっとパンチの効いた餃子が好きなので、美味しくはあったが、40分も並んで食べる程のものではない、と思った。

<上品で美味しい餃子だったが・・・>

<宇都宮美術館「水木しげる 魂の漫画展」>
昼メシを終えて、午後は宇都宮美術館へ。現在「水木しげる 魂の漫画展」をやっている。水木ファンとしてはこれは見逃せないので、開催中に絶対行こうと思っていたのだった。館内での写真は一切ダメだったので、美術館前の看板の写真を撮ったのみ。
展示は非常に満足のいくもので1時間半かけてじっくりと観させて貰った。お土産を買って帰ろうと思ったのだが、いいものがなく、仕方なしにビニールファイルで比較的いい絵があったので、それを収める額と共に買って帰った。現在、どこに飾ろうか吟味しているところである。

<買ってきたお土産。さて、どこに掛けようか・・・>
夕方5時に宇都宮駅に戻ってきて念願だった「川蝉」へ。過去二回この店を訪れたが、予約なしで来た為、二回とも断られた。今回は十日前に予約を入れておいたのでバッチリ。お刺身やうな肝をアテにビール、日本酒、焼酎で下地を作って、いよいよ「うな重松」を注文。贅沢な夕メシだったが、大満足の美味しさ。「生きててよかった」とはこういう時に言うセリフですナ。

<昨日の晩メシ。幸せの極上うな重。>
帰りの電車はグリーン車に乗り込んで、N林氏が持ってきてくれた日本酒を呑みながら帰ったが、ウトウト状態でロクに呑めず。最寄りの土呂駅に降りた時はかなり出来上がっていたのだが、結構強い雨が降っていたので一気に目が覚めた。風も強く、家にたどり着くまで結構濡れてしまった。
いろんなことがあったが、総じていい1日でした(^.^)。