日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「風邪ひきさん」が増えています。疲れからきているのかもしれませんね。それにお天気も変ですもの。

2024-06-11 08:29:35 | 日本語学校
晴れ。

陽がもう少し高くなれば、真夏のような暑さに見舞われるのでしょう。こころなしか、「アジサイ」の花もぐったりしているような…。

夏に「夕立」は当たり前の情景だったのに、今では「バァッと降って、サッと止む」夕立なんて夢のまた夢。打ち水なんてのもそうでしょうね。水を打ったあとの汗がサッとひいていくような感覚なんてのも、今では山里にでも行かねば味わえない涼感まのかもしれません。

さて、学校です。

学校では、風邪で休む学生がまた増えてきました。翌日か翌々日学校に来ても、まだ「コン、コン」と咳をしている。

熱があると聞き、慌てて、病院に連れて行けば、ただの風邪と言われる。ただの風邪と言われても、疲れが溜まってのものであれば、あまり楽観視はできません。だいたい、病院に行こうとしない人が多すぎるのです。「国から薬をもってきた。その薬を飲むから大丈夫」と言われても、「国と日本とは違うでしょう…、それに、だいたい、いつもらってきた薬だ」と言っても、最初のうちはなかなか判ってもらえない。

以前、北京で勉強していたとき、クラスメートとにチュニジアの人がいたのですが、彼らが「病気で休む」と言ったときの、「病気」というのが、日本人が考えているところの「病気」ではなかった…ような。未病とでもいいましょうか、病気になる前の「ちょいと疲れた」くらいのもの。だから、見舞いに来た人達と、ニコニコしながらお茶したり、もってきてもらったお菓子やケーキに舌鼓を打ったり、いつもなら静かな彼らの部屋が、途端に賑やかなものとなる。

見ていると彼らだけではないのです。

「昭和」というと古い話になってしまいますが、今の若い人達でも、「ちょとした」くらいでは、休んだりしないでしょう。大方は、「こいつあぁ、だめだ。もう無理だ」くらいまでは頑張ってしまう。また頑張らされてきたのが、習い常となってしまっている。

最初は違和感をもって眺めていた私も、だんだんに、こっちの方が正解かなと思うようになってきた。ただ、帰国してしまえば、元の木阿弥、すぐに戻ってしまったのですが。

学校の風邪ひきさんは、昨年度の学生の方がやはり多い。具合が悪くとも、アルバイトは休むわけにはいかない。しょっちゅう休まれては仕事先も困ってしまうから、首になるかもしれない…だろうと、彼らにしては無理をしてしまう。それなら日本人のように、病院に行ってしまえば良さそうなものを、そういう習慣がないからか、あるいは怖いからなのか…行かない。なかなか行かない。まあ、スッと行ってくれる人もいるにはいますが、行こうとしない人の方がずんと多い。

前にどうして行かないのかと、ある国の人に訊いたことがあったのですが、曰く「注射が嫌い」。そうか、病院すなわち、注射という世界なのか…。日本では風邪くらいでは注射なんぞ打ちません。そういえば、私たちが中国に行っていたときも、日本人は中国の病院の注射は信用していませんでした。今は違うでしょうが、使い回していて危ないと言われましたもの。薬も、ケバい色をした「抗生物質」の薬なんぞは飲みたくありませんでした。なんて色だろうと、その色を見るだけで不安になったくらいでした。

それよりも、彼らが、普通に飲んでいた「菊の花粉かなんぞの色合い」をした安い薬の方を私たちは重宝していました。旅行に行くときにも、持って行っていたくらいでしたから。

「その地に住んで三ヶ月も経てば、体もその地の食べ物に慣れている。薬も同じ」誰が言ったか、「その地の薬を飲んだ方がいい」なんて言われて、私もその言葉の通りにしていました。抗生物質は別ですが。

風邪なんぞが流行り始めると、いろいろなことを、ついつい考えてしまいます。風邪なんぞも、大方は疲れからきているのでしょうから。

これまでのんびりと過ごしてきた人達が、昔に比べれば緩やかになったとは言え、彼らのこれまでと比べれば、簡単には休めない地(日本)に来ている。具合が悪ければ、休み、のんびりとお茶を飲んで英気を養う。そして元気になればまた働く。そういうわけにはいきませんもの。

こんな日本に住んでいる私が言うのもなんですが、せこい国に来たものですね。やはり、この地の暮らしていくからには、やはり、早めに病院に行った方がいい…。

日々是好日
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 木曜日は「鎌倉散策」。東京... | トップ | 「四月生」もそれなりに落ち... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日本語学校」カテゴリの最新記事