イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

「あるいて行くとぶつかるんだ」読了

2019年01月05日 | 2019読書
椎名誠 「あるいて行くとぶつかるんだ」読了



椎名誠も御年74歳。この本も以前に読んだ本同様、かつての回想録が多い。
ずっとセコンドに立ったままのロッキーか、はたまた椅子に座って葉巻をくわえているだけのシュワルツネッカー、はたまた胴回りが太くなりすぎて太極拳にしかみえないスティーブン・セガールようで少し寂しい気はするし、怪しい雑魚釣り隊でも陣幕の内側で采配を振るっているだけのような気もするが、往年の昭和軽薄体はまだまだ健在だ。
年末年始は図書館も休業するのでいつもよりたくさんの本を借りようとした中の1冊ではあったが、せっかくの新年だから重っ苦しい内容よりもいいのではないだろうか。

椎名誠の旅のスタイルは徒党を組んで無人島や山奥で焚き火宴会をするというのがオーソドックスなパターンであるのだが、どうして人はあんなに無人島とか焚き火というものに憧れと興奮を抱くのだろうか。かくいう僕もそのひとりなのである。焚き火も大宴会も実際はやったことがないのであるけれども、いつでも焚き火ができるように僕のショルダーバッグの中にはマグネシウム合金でできた着火棒を忍ばせている。しかしながら結局は大晦日に録画した「無人島0円生活」を見るのが関の山なのだ。それが情けない・・。

僕が読んできた本のなかでも椎名誠はヨーロッパとアメリカ合衆国以外のところはほぼすべて旅をしているのでないだろうか。そして日本のいたるところ。一体地球を何週しているのだろうか。それだけたくさんの旅をしていればどれだけ回想録を書いたとしても尽きることはないのだろう。半径10キロで生活をしていると1日半で回想録が終わってしまうのであとが暇でしかたがない。大違いだ。しかしながら、回想録も面白いけれども、僕は椎名誠の私小説はもっとすばらしいと思う。アマゾンを見てみても新刊は出版されていないようだが、なんだかそっちのほうをがんばってもらいたいと思うのは偉そうな望みだろうか・・?

ああ、焚き火がしたい・・。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「鬼の哭く山」読了 | トップ | 加太沖釣行 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (森に暮らすひまじん)
2019-01-07 08:02:09
 焚火、私も好きです。
今春、山菜採りにいらっしゃった時、是非、盛大に焚火をしましょう。
 先日、テレビで「スウェーデントーチ」という焚火のようなものを知りました。
乾燥した丸太をチェンソーで4分割し、その隙間に枯れ葉などを置いて、燃やすのです。
すると、徐々に丸太が燃え出し、煮炊きも出来る焚火になるのです。
 うまく燃えるかどうか分かりませんが、丸太ならいくらでもあるので、作ってみようと思っています。
返信する
Unknown (イレグイ号)
2019-01-07 20:57:31
森に暮らすひまじんさん、
いつもコメントありがとうございます。

ゆらゆら揺れる炎をみているといつまでも飽きないですよね。
たき火、ぜひお願いします!!また楽しみができました。
返信する

コメントを投稿

2019読書」カテゴリの最新記事