イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

水軒沖釣行

2016年06月09日 | 2016釣り
場所:水軒沖
条件:中潮 2:43干潮 8:24満潮
釣果:マルアジ 21匹

久々に釣りに行ける天気と休日が重なったが残念ながら出勤しなければならない。今の職場は自宅から約2時間の道程なので昼からの会議に間に合えばいいといえどもかなり早い時間には家を出なければならない。
そろそろキスを釣って天ぷらか、前回行きそびれた加太での飲ませ釣りへの再挑戦といきたいところだが出勤予定時間を考えるとチョクリしかない。これが以前の職場ならキスを釣りに行っても加太まで行っても余裕で会議の時間に間に合うのだが・・・。
チョクリにはもうかれこれ2週間ほど行っていないしその間、あまりいい情報も入ってこないのでどんな状況かもわからないままの出港だ。

時間がない分、気張ってかなり早く家を出たが、日の出時刻は4時台になってきているのにあいにくの曇り空でなかなか明るくなってこない。
少しまわりの景色がわかるようになってから港を出た。




港内では夜釣りの人が数人。そして僕の針路に電気ウキがひとつ浮かんでいる。どうも糸が切れて流されているようだ。僕には、「釣りに出る前にウキを拾うとその日は釣れない。」というジンクスがあるのだが、貧乏性なもので掬わずにはいられない。
このウキの持ち主は多分その岸辺で釣りをしているひとには違いないので、ウキを掬っている僕を見ながら、「俺のウキを奪いやがって!!」と歯軋りをしているに違いない。まあ、こんなにして人の恨みを背負って糸を垂らしていると確かに魚が釣れないというのはなんとなくわかるような気がする。
(しかし、こんなとき、このウキの本当の所有者はいったい誰になるのだろう?糸が切れて漂い始めたらただのゴミと解釈しても問題はないのではないだろうか?)
許してください、今日の釣り人さん。これを中古の釣具屋さんに持っていくと、案外いい値段で買い取ってくれるんですよ。釣り船のオーナーのみんながみんな金持ちというわけではないのです。僕なんか人生の底辺で釣竿の先に火を灯すような思いをしながらなんとか船の維持をしているのです。釣竿の先に火を灯すとバッと燃えてしまいますが・・・。




針路は紀ノ川方面。水深40メートル付近まで行ってみたが魚探の反応はまったくない。中潮で干潮と満潮の間の時刻なので潮はそこそこ動いていそうなものだが、まったく動いていない。海面は穏やかそのもので風もそよ風程度なのですこぶる心地よいがこれだけ潮が動かないとかなり期待薄だ。



今日も果報は寝て待てだ。沖に行くと帰投に時間がかかるしこの状況ではどこへ行っても同じだろう。
そうこうしているうちにかすかだが魚探に反応が出てきた。仕掛けの水深を合わせて大きく誘いを入れるとなんとか鉤に乗ってくれた。
今日は終わりまでずっとこんな感じだ。小さな反応に合わせて仕掛けの水深を調整して思い切り大きな誘いを入れてやっと乗る。しかし三分の一はバラしてしまう。アタリがあってすぐにバレるのもあれば水面下まで引き寄せてきたのにおさらばするやつもいる。
食いが悪い日はこんなもので仕方がない。
ただ、釣っている感は確かにある。漁じゃなくて確かにこれは釣りだ。船上は戦場ではなくなっている。

今日は置き竿にはまったくアタリがなかった。手持ちの竿も大きくあおらないと魚が掛からないので置き竿くらいの誘いでははやりダメなのかと考えていたが、終了して仕掛けを回収してみるとバイオフィルムが幹糸、枝素にかなりこびりついている。手持ちの竿には付いてこなかったのでまったく気にはしていなかったが、これも食いが悪い要因のひとつだと思う。
もっと潮が流れていればこんな細かなゴミもどこかへ流れ去ってしまうのだろうがどんどん水温が上がってきて流れがないとこういう状況になってしまう。
まあ、おかずぐらいは確保できたことで今日は良しとしておこう。

少しアタリが遠のいて、これが潮時と午前6時半に終了とした。
アタリがポツポツだったのとサバはこの流れでは最初からあきらめていたので今日は生簀も開けずに釣った魚を締めながらクーラーに放り込んでいたので後始末は楽なものだ。
一度クーラーから出した魚を写真に納め一目散に港へ帰投。
お昼前になに食わぬ顔をして事務所のパソコンに電源を入れる。むなしい時間の始まりだ。



前の職場では休日出勤すると事務所の部下から、「カチョウ、今日は行ってきたんですか?」と声をかけられたり、フェイスブックにアップした画像を見た別の事務所の釣り仲間がお昼前になると僕の事務所を訪れて、「どうだったんですか~?」と顔を覗かせたりする。
しかし、ここはロダンが言う石の墓場。魚釣りの話をすることもない。
石の墓場でなければ何もない砂漠のようなところだ・・・。





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