イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

水軒沖釣行

2011年11月14日 | Weblog
場所:水軒沖
条件:中潮 8:26満潮
釣果:タチウオ 11匹

今日は久々の釣行だ。
タチウオも終盤を迎えているので今回が最後かもしれない。
出港前に会ったタチウオ名人のおじさん曰く、今は紀ノ川の沖がいいのこと。青岸の白灯台をすぎたあたりで仕掛けを下ろすとすぐにアタリがあった。最高はいっぺんに4匹掛かってきた。しかし、どれもこれも型は小さい。おまけに時合が短いのか、流している場所が悪いのか午前6時を前にしてアタリがなくなった。
今日は加太の潮の回りもいいのですぐに切り上げて加太へと向かった。

いざ、スパンカーを上げようとロープを引っぱるとどうも引っ掛かりがある。おかしいな~と思って、何気なく足元を見ると木のかけらがいくつか落ちている。??と思って上を見ると帆柱の一番上にくっついている金具の位置がゆがんでいる。
どうやら柱が折れたらしい。前に行き違いの船と接触したときに修理した場所が割れてしまったらしい。柱の腐食が進んでいたので限界に来たようだ。



なんとかスパンカーのアームを折りたたんでしまわないとえらいことになると思い、慎重に滑車を操るがやっぱり上の部分が吹き飛んでしまった。
(スパンカーというのは、船の最後尾にこんな感じで取り付けられていて、今回はいくつかのロープが接続されている、最頂点の部分が取れてしまったのだ。



そうするとどうなるかというと、まず、帆がだらりと垂れ下がり、帆の下に付いているアームが水没する。次に港へ入港する際に、大きな橋の下をくぐるのだが、そのときに橋桁との接触を回避するために柱を斜めに傾けなければならない。しかし、そのための滑車も同じ場所に付いているので帰港もおぼつかない。)

帆を畳もうにも、てこの原理が働いて途方もなく思い。かといって帆を引きづったまま帰るわけにもいかないわけで、途方に暮れながらなんとか帆を畳み込んで帰港した。
帰港してからも問題だ。この柱、付属品を含めると30キロ近い重さがある。取り外すにも一苦労だ。
とりあえず、近所に住んでいる叔父さんの家に行き、応援をたのんだ。二人がかりで帆を取り外し、今は廃業している、前の船を造ってくれた造船所の工場に持ち込んだ。
腐っている部分を切り取って新しい木を足そうと考えてたのだが、叔父さんや造船所のオヤジさんが、そんなことをしてもすぐにつないだところから腐ってくるぞというので新しい柱を作ることになった。
この柱というのが、建築現場で使われる足場を組む丸太を削って作るらしいので、叔父さんの仕事の都合も考えずにむりやり頼み込んでトラックに乗って近くの製材所へ行ってみると、いまどき丸太を使って足場を組む工事現場なぞないので丸太も在庫がないとのこと。
これは困ったということで、叔父さんの知り合いの工務店に相談に行くと、いろいろなところに問い合わせをしてくれて白浜に1本在庫があるとのこと。2日後には二人の手を介して中辺路経由で熊野古道を逆向きで届けてくれるらしい。熊野詣をして帰ってくるのだ。なんとご利益のある柱だろう。
とんでもなくたくさんの人が僕のために動いてくれた。感謝、感謝だ。ただの道楽なのに・・・。


加太に向かうために用意したエサが余ったので午後から港に戻ってアジでも釣ろうと考えた。
毎日、サビキ釣りをしているじいさんがたがいるところなら一本釣りでも夕ご飯のおかずくらいは釣れるだろうと思っていたが、今日に限って誰もいない。
仕方がないので自分の船の艫から釣り糸を垂らしてみた。



アジは釣れずにこんな魚が釣れてきた。

 

このほかに、ハリスを切られたが20センチほどのカイズやサバも掛かってきた。
グラスのヘニャヘニャロッドで釣るとこれはこれで面白い。
しかし、たかがアジ、されどアジ。
これが一番難しいのかもしれない。

なんとも疲れた1日だった。
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5 コメント

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お疲れさまでした (クラホ)
2011-11-14 23:18:43
まさに「そんな日もある」一日でしたね。
スパンカーのマストを木製にこだわる理由があるのでしょうか。
アルミで専用のものや、ヨット用の中古品を改造したりしてる人が結構いますが。

こちらの船もスパンカーを考え中なんです。
現在はオートスパンカー、最近不調なんです。
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Unknown (JOE)
2011-11-15 05:55:12
風が吹いてたらもっと大変だったでしょうね
ともあれ帰還出来て良かったです。

タチはもう終盤ですよね
次週(陸っぱり)が私も最後と思っています
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Unknown (ヤンガス)
2011-11-15 08:13:46
船を所有するということは、色々と厄介事もつきまとうわけですね。^^;


しかし、かわいいチャリコですね。^^

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Unknown (アキラ)
2011-11-15 20:45:45
スパンカーの件、お疲れさまでした。私の船には無縁なものですので、余計に大変そうに思えます。

太刀魚終盤ですが、好釣果ですね。それと、和歌山市内の港で、イケカツオの幼魚がいるんですね。やはり水温が高くなっているのかな?
土曜日に片男波沖テトラ付近で、スミイカ行ってきましたが、アタリ0。気配すらありませんでした。それで、アンカーを入れて沖アミの天秤カゴ釣りで、チヌ45cm位のを2枚。沖に転じて芝エビで、グチとサバフグを合わせて10枚でした。
スミイカは、この前アドバイスいただいたので、テンヤの上部に枝を出してスッテ付けました。
マリーナシティ釣り公園では釣れていたそうなので、漁師の底引きに根こそぎやられて、時間が経ってなかったU+2047のかもしれません。今週もう一度チャレンジします。
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Unknown (イレグイ号)
2011-11-15 23:17:26
クラホさん、JOEさん、ヤンガスさん、アキラさん、
いつもコメントありがとうございます。

クラホさん、
天気がよくて波も穏やかだったので残念ひとしおです。
マストの件ですが、木製ということにこだわりはまったくありません。前の船も今の船も木だったのでこれが当たり前と思っていました。それと原因はコストです。
専用のアルミの柱はすごい値段がすると聞きました。今回は遠いところから運んでもらうのでどのくらいの値段かわかりませんが、間伐材だと普通なら2000円くらいで買えるそうです。それと、昔ながらのクレモナの帆は木製の柱のほうが風情?があるような気もします。
重いですが・・・。
オートスパンカーについてはまったく知識がありません。エンジンの回転だけで姿勢を制御できるものなのでしょうか??

JOEさん、
まあ、なんとかなるものです。
北西風が強くなる前でよかったです。いずれは折れる運命だったはずですから。

ヤンガスさん、
こういうのも楽しみの一つだと思っています。
(「男が人生で熱中できるものは危機と遊びである」というのはニーチェの言葉だそうです。)
小学生の頃、父親の帰宅を待って夕方小アジを釣りに行くのが日課だった頃があります。
もう、35年以上前のことです。1間半の短い竿を海で使ったなどというのはその頃以来です。(画像の竿の年齢もそれくらいです。)
これくらいのチャリコでもフニャフニャの竿で釣るとすごく面白いです。ちょっとクセになりそうです。
陽が蔭ってきて、時合だと思ったときに水路で大きな水しぶきが上がりました。多分エイだと思うのですが、スズキならメーター級の大きさかと思うような激しい水柱でした。その後にまったくアタリがなくなりました。この魚におびえたのでしょう。それがなければ少しだけでもアジが釣れたのではないかと思います。

アキラさん、
底引きやシラス網が通ったあとはまったくダメですね。
そんなときは防波堤のすぐ際まで船を持って行って釣るといいときがありますよ。
彼らはあまり際には寄って来ませんから。
それと、水軒一文字の新々波止の一番先っちょ辺りはここ数年防波堤の工事をしているので、網は入りません。イカは潜水扶やクレーン船はあまり影響が無いようで、よく釣れますよ。

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