イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

北港釣り公園前~水軒沖釣行

2022年06月21日 | 2022釣り
場所:北港釣り公園前~水軒沖
条件:小潮6:14干潮
釣果:アマダイ7匹 ハモ1匹

今日は夏至。日の出の時刻は午前4時48分だそうだ。ひとりで出るときは日の出前よりもかなり早く港を出るのであるが、今日はお客人を招いているのでさすがに午前4時に来てくださいとは言いづらいので今日の出船は午前5時とした。

今日のお客人は、おだんごクラブの会長さんだ。この方もネットで知り合った方なのだが、今よりももっと紀州釣りに熱中していた頃からいろいろな情報交換をさせてもらっていた。ヌカだんごを投げている人たちの集まりだから「おだんごクラブ」なのである。
今では紀州釣りよりも船に乗って様々な獲物を求めておられる。
定年退職後は息子さんと都会を離れたところでカフェを経営されており釣った魚のほとんどはピザとしてメニューに出されている。アマダイも、今年はすでに60匹あまり釣ったそうだが自分で口にしたのは1匹だけだそうだ。すべてはピザのトッピングに回してしまうらしい。

以前にも書いた通り、最初にアマダイの情報がもたらされたのはこの方からであった。湯浅湾までというのは僕の行動範囲ではないのだが、近場でアマダイが釣れ始めた頃、いちど船に乗せてくださいよとずっと声をかけてくれていた。カフェは火曜日から木曜日が定休日なのだそうだが、僕はその曜日が休みにくい。今日は母親を病院に連れて行く日に当たっていて、それも午後遅くからなのでこの日なら声をかけても大丈夫と2週間ほど前にお誘いをしていた。

梅雨に入り、1週間ほど前から天気予報をチェックしてきたのだが、これが目まぐるしく変わる。サイトによってもまちまちの予報だ。この時期の天気予報はよほど難しいらしい。
5日ほど前は曇りだったがその後はほぼ1日中雨の予報になり、前日は午前8時前後だけ雨という予報に変わった。それも大して降らないようで、とりあえず出港の時に降っていなければ大丈夫と出撃を決定した。雨は嫌いなのでそんな日はまず釣りには行かないのだが、船を出す時間に降っていなければ大丈夫。出てしまえばなんとかなるものなのだ。

予定より5分ほど早く出港。



今日も目指すは釣り公園前だ。道中、紀ノ川沖から水軒沖にかけてちらほら船が見えているが住金沖には3艘ほど浮かんでいるだけだ。



情報では釣り船はかなり広範囲に散らばっているということであったがその通りらしい。
以前よりも釣れる魚の数は相当減っているらしく、ガリンペイロたちは鉱脈を掘りつくして新たな鉱脈を探し回っているということだろうか。
この時間帯はまだ潮が動いているはずなのでとりあえずここからスタートして、アタリがなければほかの船が浮かんでいるところまで移動しましょうかということで準備にとりかかった。
会長さんは帝国軍の傭兵でもあるので準備は手早い。僕がテンビンに仕掛けをくくり付けている間にすでに2本の竿を出し終えている。



さて、釣れるだろうか。前日に出た人たちの釣果はかなり厳しかったようだ。おまけに潮の色が悪い。梅雨に入って紀ノ川の濁りが入っているのもあるだろうし、水温が上がってきたか、赤潮も混ざっている。
そういう状況なので、なんとか最初に1匹釣り上げてもらわねばといきなり焦りが出る。
潮は流れていると思っていたが、ほとんど動いていない。周りに船もいないのでここで粘るのは得策ではないと考えすぐに移動を決断。紀ノ川河口の真沖まで移動。



ここも潮の色が悪い。少しでも色のよいところを探して釣りを再開。

そして、最初のアタリは僕の方に出た。小さいながら本命だ。最初は客人に釣ってもらいたいところだが運命には逆らえない。まあ、魚がいることを証明できたのでホッとはしていた。
あとは会長さんに頑張ってもらうだけだ。
その後間を置かずに会長さんにもアタリ。本命らしい。しかし、仕掛けをたぐり寄せ魚の姿をみたところであえなくバラしてしまった。
この魚は大概が鉤を飲み込んで上がってくるものだが、今日は食いが悪いのかその後も唇に掛かっているということが多々あった。

その後もアタリはポツポツあるのだが集中してはこない。ここを流してみてどちらかに1匹、別のところを流してみてどちらかに1匹、そんな感じだ。
雨は降ったり止んだり。幸い風はないのであきらめずに釣りを続ける。
そろそろ終了時刻が近づいていたので最後のひと流しということで思い切って誰もいない少し浅い海域に移動した。



もちろん根拠がなかったわけではなく、前日のSNSの投稿で、「いつものポイントの南、意外と浅いところでも釣れる。」というコメントがあり、それが気になっていた。
“トオクデツレール”と“フカイトコロハツレール”というのは釣りの世界の2大迷信なのであるが、きっとそんなことはない。事実、こんな高級魚がこんな近くで釣れるのだから。

そして、その勘はけっこう当たったりしていた。
もう、完全な水軒沖、新々波止の赤灯台から少し南の沖辺りで僕の置き竿にアタリがあった。釣った魚を締めていると放ったままにしておいた手持ちの竿にもアタリ。
きっとここにはコロニーがあるに違いないと思い、再び元の場所に戻ると今度は会長さんにもアタリ。規模は小さいがこの辺りにはやはりコロニーがあるらしい。

しかし、この時点で午前10時半。病院に行く段取りの予定よりも30分オーバーしているし、気がつけば南からの風も強まってきた。会長さんも有終の美を飾ってくれたことだし、ここで終了とした。
結局、僕は7匹、会長さんは6匹。



ふたりで5匹釣れれば御の字と思っていたので、それに比べればかなりの釣果にはなったし、帰りには雨も本降りになってきた。ちょうどよい時間に上がったというところだろう。



しかし、前回は3時間余りで11匹、今回は5時間を要してこの釣果だ。かなり効率は悪くなっている。はやくも鉱脈は枯渇してしまったというところだろうか・・。


持ち帰った魚はいつものムニエルにせずに、甘鯛めしと松笠揚げというのにしてもらった。一所懸命骨切したハモは天ぷらだ。

 

甘鯛めしは鯛めしに比べるとさっぱりした味で上品だ。松笠揚げは料理番組で見るようにウロコが立たない。これにはけっこうプロの腕前が必要なようだ。しかし、ふわっとした身の食感とパリッとしたウロコの食感のコントラストは絶妙だ。

やはりこの魚は美味しい。
僕は鉱脈が枯渇しても川底を漁って砂金を採る落ちぶれたガリンペイロのようになってもアマダイを狙い続けるのかもしれない・・。

コメント
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