弁護士湯原伸一(大阪弁護士会)の右往左往日記

弁護士になって感じたことを綴っていきます(注意!!本ブログは弁護士湯原の個人的見解に過ぎません)

営業なのか、詐欺なのか。。。

2017年01月21日 | 経験談・感じたこと
当事務所と取引のあるクライアント先に、次のようなメールが届いたとの相談を受けました(少し加工しています)。



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突然のご連絡にて失礼いたします。

●法律事務所の弁護士の▼と申します。お世話になります。


「◆業界特化」の法律サービスのご相談でご連絡させていただきました。

現在、◆業界で多数のクライアントとお取引をさせていただいており、

昨今業界をにぎわせている「○○問題」の○○側代理人を務めた経験もございます。

○○問題への対応以外にも、下記の法律サービスをご提供しております。

1)業界特有のリスクを未然に防ぐための契約書

2)トラブル発生時、貴社利益を最大に守るための対応

(以下略。8個列挙されていました)


近年○○の担当者等が逮捕されるケースが多発しており、

未然に防ぐアドバイスができればと存じます。


ご多忙かと存じますが、可能であれば下記日程で

30分程度お打ち合わせのお時間をいただけますと幸いです。

×月×日 10:00-12:00

末月×日 10:00-12:00

突然のご連絡にて大変恐縮ではございますが、ご検討の程、何卒、よろしくお願い申し上げます。

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上記のメールのうち、法律サービスの内容として列挙されいることは、

クライアントはもちろん、私自身も知りたい!と思う事項でしたので、

メール作成者は相当程度、クライアントが属する業界のことを知っていると推測されました。



また、記載されていた法律事務所は存在しますし、弁護士の氏名も日弁連の検索でヒットします。

したがって、一瞬、本当に弁護士からの営業メールなのかな…と思ったのですが、引っかかる点が

ありました。



それは、送信元のアドレスがGmailであったことです。

そこで、再度記載されている法律事務所のWEBを見たのですが、独自ドメインのメールアドレスが存在しますし、

よくよくみると当該氏名の弁護士が所属している旨の明記がありません。




ちょっと怪しいですよね…。




というわけで、クライアントに対しては、


「非常に興味のある内容だけど、何か引っかかるところがあるね。

仮に会うにしても、会社ではなく、ホテルのロビー等のパブリックスペースの方がよいのでは?」


とアドバイスしておきましたが、結局クライアントは会わなかったそうです。

(その代わり、上記メールにあるサービス内容についてはポイントをついているので、調べておいてほしい

という業務依頼が来ました。かなり悩ましい問題であり、私自身も明確な回答を持っていないものであるため

何だかなぁ…という状況になっています(苦笑))





ところで、私自身はちゃんと調べていないのですが、弁護士は面識のない不特定多数の人に対し、

営業メールを送信しても大丈夫なんでしょうか?


弁護士のマーケティングと言う観点からは、この点も引っかかっています。










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