北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

木鶏会四月例会~「順逆をこえる」

2012-04-23 23:45:51 | Weblog
 月に一度の木鶏会の例会。

 木鶏会とは、年間購読でしか手に入らない人間学を学ぶ月刊誌「致知」の読者による勉強会の会合です。

 今回は四月号の特集テーマの、「順逆をこえる」について読み合わせと意見交換を行いました。

 「順逆をこえる」とは、順境にも逆境にも負けない自分を創るということで、記事の中では三つのエピソードが紹介されています。


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 一つ目は百歳にして現役の医師として今なお活躍中の日野原重明先生の講演のお話。

 日野原先生は1970年、五十八歳の時に日航機よど号ハイジャック事件に遭遇しました。

 人質として機内での時間を過ごし、事件四日目に韓国の金浦空港で解放されたときは「無事地上に生還した」との思いが膨らみ、「これからの人生は与えられたもの、人のために生きよう」という決意に繋がっていったそうです。

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 二つ目は江戸時代の儒学者中江藤樹の言葉から。
「順境にいても安んじ、逆境にいても安んじ、常に坦蕩々(たんとうとう)として苦しめるところなし。これを真楽(しんらく)という。萬(よろず)の苦を離れて、真楽を得るを学問のめあてとす」

 順境の時に人はつい慢心しがちになります。順境にあって傲慢にならず、謙虚に心を落ち着かせている。逆境のときもへこたれずに、心が安定している。

 どんな状況でも心が平らかでゆったりとし、状況に振り回されない、それを真の楽しみという。

 この真の楽しみを得るために、そういう人物になるために日とは学ぶのだ、と藤樹は説いています。


    ☆   ☆   ☆

 最後が明治生まれの哲学者にして教育者の森信三先生の言葉。

「思い上がらず、下座に徹して生きるとき、天が君を助けてくれる」


 自分の生き方もかくありたいものです。




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 私としては、「順境の時は時勢に乗って人のために働け。逆境の時は大いに本を読め、それも古典を読め」という精神で行きたいと思っています。

 棺桶に本を入れてもらっても仕方がありません。

 寿命には限りがあります。

 今、この一瞬を前向きに生きるしかないのです。
コメント (2)
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