今日は朝から胆振地域~室蘭市への挨拶廻りをしてきました。
途中で国道230号線で定山渓温泉街を走ったのですが、以前からずっと工事が続いていた温泉街を貫く拡幅工事が完成していて片側2車線の幅の広い道路になっていました。
昔ながらの細い道を車が渋滞しているような雰囲気はすっかりなくなりましたし、新しいトンネルもできていて定山渓までは全線4車化が完成して走りやすくなりました。
しばらく走らないと風景がすっかり変わってしまうことがありますが、定山渓へのアクセス性は格段に良くなりましたね。
あとは札幌市民の観光参加意欲が増すことと来日のインバウンドの増加に期待しましょう。
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さて、目的地までどれくらい簡単に短時間で行けるかというアクセス性の問題は観光地では重要な要素になります。
話題の北広島ボールパーク「エスコンフィールド」は、先にスタジアムありきで始まっていて、都市計画系の友人たちは皆同じように「球場に行くのと帰ってくるのに苦労するよね」と心配していました。
日本ハムが試合に勝てば帰り道は多少長くても余韻を味わえばよいところですが、試合に負けると帰り道が余計に長く感じて不満も増しそうです。
私は、観光地には「攻め」の要素と「守り」の要素があると思っています。
「攻め」の要素とは、観光地や観光施設そのものの魅力で、唯一ここだけの特徴があればそれだけでどんなことがあろうと行ってみたくなるものです。
エスコンフィールドは、野球だけではなく飲食店やサウナ、周辺の宿泊施設、アウトドアフィールドなど極めて特徴的で魅力的な施設群が整備されています。
一方「守り」の要素とは、それ自体には唯一ここだけのような魅力はなくても行こうとしたときの不安を解消してくれるようなインフラが整っているかどうかという事です。
例えばトイレ、駐車場、雨に濡れない屋内施設、飲食サービスなどなど、行ってからトイレ難民や食事難民になる心配が解消されていれば安心していくことができるでしょう。
そして交通手段によるアクセス性というのは後者の「守り」の要素と言えるでしょう。
施設の魅力を味わうのに不安を解消してくれるインフラが整っていればこそ、この攻守が相まって大勢の来訪者を呼ぶことができます。
しかしそこに欠落があると、始めのうちは物珍しさもあって来訪者数は高く推移しますが、その開園ボーナスが失われてくるとその時に改めて「攻め」と「守り」の要素を利用者が考えるようになります。
全世界を相手にして、一生に一度来てくれればよい、という施設と、地域住民に愛されて地元の人たちには何度でも来てもらいたい、という施設であれば、そのための魅力と不安解消インフラのバランスがあるでしょう。
道央の新たな観光施設として魅力的なエスコンフィールドです。
日ハムにどんどん勝ってもらって、生で見たいという地元民の数を増やしてほしいものです。