北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

静岡のお茶、自分に合うのはどれでしょう

2014-05-31 23:29:13 | Weblog

 掛川のサトー君とは、お茶に関しては時々議論になります。

 彼は「北海道スイーツにはお茶との組み合わせが新しい可能性がある」と言いますし、私は私で、「まずは日常のドリンクとしてお茶を飲もうよ、ではダメなのかい」と言うのです。

 私自身、日常の生活にお茶は入り込んでいます。我が家の場合、土・日はパン食が多いので朝はコーヒーを飲むのですが、月曜日から金曜日の職場では保温水筒にお湯か水出し茶を入れて、日中はこれをちょこちょこ飲んでいます。

 一本150円のペットボトルに比べると、お茶のテトラパック詰めならば一袋30円~40円ほどなので、コストパフォーマンスは1/4程度に納まります。

 そのうえお茶の成分とすれば、茶葉から直接出てくる方がしっかりしていますし何より味わいと風味が段違い。

 だから私は、保温用ボトルや水出し用のボトルなどと一緒にして、お茶が日常にある生活をもっとプレゼンテーションした方が良いのではないか、と思うのです。

 そういう意味では、茶葉をネットのテトラパックに入れて、そのままボトルに入れればすぐに水出し茶ができるという製品は、お茶のあるライフスタイル提案に非常に合致していると私なりに評価が高いのです。

 ところがサトー君は、「小松さん、それじゃあこれまでの茶商の言い分と同じですよ。モノは良くても売り方で売れることもあれば、その逆もあります。しかし北海道にはこれまで洋風スイーツと緑茶と言う組み合わせって考えたこともなかったんじゃありませんか?この新しい組み合わせの方を僕は押したいと思うんです」とこれまた主張ははっきりしています。

 さて、どちらがお茶の売り方として人々の心をつかむのでしょうか。


   ◆   


 さてそんなサトー君、今日と明日の二日にかけて札幌大通りの拓銀ビル地下「ビッセ」にて、三種類の静岡茶の無料試飲&販売をしています。

 売られているお茶は、掛川市のなかでも東山という地域の東山茶、掛川の隣町で「森の石松」で知られる森町のもえぎ茶、そして御前崎の"つゆひかり"という品種のお茶の三種類。

 

 しかもそれぞれ、摘み取られた季節ごとの味わいの違いや、茶葉で売るタイプとティーバッグでのタイプ、それぞれが合うであろう組み合わせなどを提案しています。

 今日はホワイトチョコレートを出してくれましたが、これが濃い深蒸し茶と絶妙に合うのです!なるほど、スイーツに合う緑茶という宣伝もありですねえ。

「前回までは一種類単品だけの宣伝で来たんですが、今回は三種類を持ってきたので、飲み比べることで味わいや風味の違いを直に感じることができますよ」

 なるほど、確かに飲み比べると味わいの違いが鮮明にわかります。

 しかも今回はお茶を出してくださるのが、明田さんとおっしゃる地元札幌で直茶インストラクターとして活躍している女性なので、お湯の温度や出し方も絶妙。

 彼女とのお茶談義をするだけでも、日本茶の深い世界を垣間見ることができるでしょう。

 とりあえず今回はこの4月、5月の新茶の限定販売会というわけで、札幌市内でもこういう品揃えを手にすることはまず難しい組み合わせになっています。

 札幌も暑い日が続くようになりました。ガンガン飲んで水分補給とガン予防になるのは掛川の深蒸し茶。

 今年の夏はこれで乗り切りましょう。

【88カフェ&ショップ】
  https://www.facebook.com/hokkaido88
 

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これからの新老人の姿

2014-05-30 23:53:24 | Weblog

 我が高校時代の友人である黒井克行君が何年ぶりかの本を出版しました。
 
 タイトルは「日野原新老人野球団」(幻冬舎刊)。

 タイトルの"日野原"は、既に百歳を超えて今なお活躍中の、聖路加国際病院名誉医院長の日野原重明さんのこと。

 日野原さんは、「新老人の会」という団体を主催していますが、「新老人の会」とは、高齢化社会が問題視されあたかも増えすぎる老人が社会の活性化を阻み、ひいては医療保険の負担増や年金破綻をもたらす存在として、これからの世代の人たちの夢を砕くかのような社会の論調に与するのをよしとしてなるものかと、2000年9月に日野原さんが立ち上げたもの。

 日野原さんはかねてより、半世紀前に国連が定めた「65歳以上を老人とするとらえ方」はすでに実態に即しておらず、老人は75歳以上として、自律して生きる新しい老人の姿を「新老人」と名づけました。

 新老人の会の会員は60歳以上はジュニア会員、75歳以上をシニア会員といういわば正会員で、20歳以上であれば先輩会員の生き方を学ぶサポート会員になれるそう。この会は2014年現在で、会員数約1万2千名、地方支部は46支部を数えるそうです。

 新老人の会は新老人運動として、三つのスローガンと一つの使命、そして五つの行動目標を掲げています。

 三つのスローガンとは、「愛し愛されること」「創(はじ)めること」そして「耐えること」の三つ。

 「愛し愛されること」は日野原さん自身がキリスト教徒ということもあるのか、愛することそしてゆるし、愛されることを目指すというもの。

 「創めること」というのは、自分の自由になる時間がたっぷりある中で、やれなかったことを始めてみよう、ということで、このスローガンの延長上に「新老人の会」のサークル活動があります。

 三つ目の「耐えること」というのは、不幸や理不尽さにも耐えることが生きがいへの道なのだということ。

 
 そして使命は「子供たちに平和と愛の大切さを伝えること」とされ、五つの行動目標として、「自立・世界平和・健康情報を研究に・会員の交流・自然に感謝」を掲げ、これらに賛同する方々が多く活動している、それが新老人の会というわけなのです。

 
      ◆     


 さて、本書はその新老人の会の中のサークルの一つである"スローピッチソフトボール"の老人チームで平均年齢78歳の「バルーンエルダリー(空飛ぶ老人たち)」のメンバーたちの奮闘記。

 オリンピックで日本女子チームが優勝したのは"ファストピッチソフトボール"というボールを早く投げるスポーツですが、スローピッチの方はピッチャーはボールを高さ1.8m以上3.6m(日本は1.5~3.0m)の高さの山なりに投げなくてはならず必然的にもの凄いスピードの投球が来ることはありません。

 そして守備は10人で行うことが出来て、よく打てる代わりに良く守らなくてはならない、軟式野球よりもまだ優しい草野球、草ソフトボールというイメージのスポーツです。

 それでも投げて、打って、走って、捕球するというのですから、高齢者たちにはハードな運動が求められます。

 そして場面は2009年9月のスーパーシニアチームが参加するスローピッチソフトボールの『日野原重明カップ』という冠大会での物語。

 最も高齢のチーム故に、試合中のプレーがうまくいかず連戦連敗の常勝ならぬ常敗チームがこの大会で念願の一勝が出来るのか。

 老人ならではの頑迷さと、培った経験や知恵と、参加を許されている女性の活躍はどうなるのか。一投ごとの解説で試合を追いかけながらドラマは最終回までもつれます。

 老人故の頑固さと、感情の揺れ、それを抑える経験と知恵、しかしながら長年の酷使で悲鳴を上げる関節と筋肉、動けないもどかしさが交錯しながら、それでも動けることは素晴らしいと感じさせてくれます。

 ときおり挿入される、老いを否定的に捉えず、前向きな生き方を優しく示す日野原先生の言葉に背筋が伸びるようです。


 「生きるということは、齢をとること、老いることです。未知の世界に果敢に挑戦する私たちの生の軌跡が、あとにつづく人たちのための『生きるというモデル』となることを願ってやみません」


 黒井君は、これまではマラソンの高橋尚子さんや往年の野球選手などを追いかけた、どちらかというとスポーツライターなんだと思っていましたが、今回はスポーツに老いの面を加えた新境地を開いたようです。

 高齢者問題を介護や世話のような暗い問題から描かずに、頑張って生きる前向きな存在として明るく読める本に仕上がっています。

 これが我々の行く道でなくてはならないのだろうな、と思わせる一冊。是非お手にとってみてはいかがでしょうか。

 

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ポロクル初体験~自転車をシェアで

2014-05-29 23:45:46 | Weblog

 遅ればせながら、「ポロクル」を初体験しました。

 ポロクルとは、札幌市内で進められている自転車のシェアリング事業のこと。

 今日は市内の研修室へ向かう仕事があったのですが、生憎と使える車がなくて予定より大幅に早く現地へ移動しておくか、またはバスを使うしかないという状況になりました。

 どちらも面倒だ、と思ったところポロクルに登録してあるところがあったことに気が付き、カードをかしてもらえることになったもの。

 このポロクルは、札幌市内各所にステーションを用意していて、ステーションから自転車を借り出して、次のステーションまで移動するというシステム。

 カードには定額を払えば30分以内なら何度でも使える定額制と、使うたびに料金を支払う従量制があり、利用頻度に応じた契約をしておけばよいのです。今回は空いている定額制のカードを借りて市内移動をしてきました。

 幸いなことに職場の敷地内にポロクルの自転車が置いてあるステーションがあるので、ここにICカードをかざして自転車を取り出します。

 自転車は三段変速で坂道でも快適。

 目的地の近くにあるステーションに着くと、ここでやはりカードをかざして自転車を返却します。

 ステーションには自転車のタイヤを固定するロックがついていて、カードでこれを解除したりロックしたりするのです。

 自転車はどこにいくつあるかを把握することができるので、一カ所に集まりすぎたり足りなくなったりすると係の人が移動させるバックアップ作業をしています。

 公共交通に乗るのも良いのですが、待ち時間や機動性に欠けるところがありますね。そんなときにはポロクルで自由気ままなまちなか移動はいかがでしょうか。

 今回も結果的にバス料金よりも安いし、時間も自分のタイミングで移動することができました。  

 所有からシェアへは時代の一つの流れだと思います。

 ただし、これはスケールメリットが必要で、ステーションをこまめにおいて利便性を高めることが利用者増に繋がり、そこに至るまではなかなか利用者が伸びないというジレンマを抱えます。

 社会がこういう取り組みの立ち上がりをしっかりサポートできるかどうかは都市の成熟度であるともいえそうです。

 札幌が成熟した市民に充ちた成熟都市かどうかが問われているのかもしれません。

 どうぞお試しください。

【ポロクル】 https://porocle.jp/


 

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ヒッグス粒子の謎を解く解説書

2014-05-28 22:29:04 | Weblog

 幻冬舎新書『強い力と弱い力~ヒッグス粒子が宇宙にかけた魔法を解く』(大栗博司著)を読みました。

 量子力学に興味のない方には全く何を言っているのか分からないと思いますが、これはつい最近「かなり高い精度で存在が確認されたヒッグス粒子」の発見に至る、理論物理学者たちの思考過程の歴史ミステリーみたいなもの。

 この世の物質は、炭素や酸素、窒素などという元素の組み合わせで成り立っていますが、元素そのものは陽子、中性子、電子からなる原子の組み合わせで成り立っています。

 原子とはもうこれ以上細かく出来ない物質の最小単位という概念だったのですが、でもそれらもさらに小さなクォークという存在の組み合わせで成り立っている、ではそれらは…という風に、どんどん細かな物質の根源に辿り着こうというのが量子力学という学問です。

 この世界は理論が先行して、その理論通りに現実が成り立っているかということを実験が証明して行く、という過程を経てきました。

 しかし、19世紀の後半から巨大加速器が登場し、原子と原子を光速に近いスピードでぶつけて原子を破壊するという実験が出来るようになり、原子が壊れる時に様々な物質ができるものを観測することでさらに細かな世界が少しずつ明らかに。

 そしてそこからさらに新しいミクロの世界の理論が必要になり現実を理論が追いかけるという形で綾なす糸のように少しずつ過程が証明されてきたのですが、理論物理学者たちは長い間、この世の中の物質とその動きを決める力は何か、ということを追い求めてきました。

 そしてこの現実空間を支配する力は「重力」「電磁気力」「強い力」「弱い力」の四つらしいというところまで迫ってきました。

 強い力と弱い力なんて、一体何より強かったり弱かったりするのかと思いますが、どうやら電磁気力より「強い」「弱い」ということで、それ自身立派な科学用語。そしてこれらは極めてミクロの原子の世界を支える力なんだそう。

 理論物理学者たちが長年追い求めたのは、この「重力」「電磁気力」「強い力」「弱い力」を全て説明する大統一理論で、長年にわたる多くの天才たちの苦労の末にほぼそれが「素粒子標準模型」として確立しかけているなか、最後まで理論上存在が予言されていながら発見されずにいたのが「ヒッグス粒子」という素粒子でした。

 新聞でこのヒッグス粒子が発見された、という報道があった時に、「99.9999%の確率で存在が確認された」という書き方になっていました。

 化石などの現物なら「あった!」「見つけた!」と言えば良いのに、なぜ99.9999%の確率で、などというのかと思ったら、これは統計のゆらぎの範囲が一定の値に収斂している必要があって、これまではデータの量が不足していたためにそこまでの精度が確認できなかったものがその精度に達したということだったのだそう。

 ここまで小さくてしかもすぐに消滅してしまうような物質の存在を確認するにはこういう作業過程が必要なのです。

 
      ◆     


 さて、この本の正体は、ヒッグス粒子発見に至る理論物理学者たちによる地図のない世界を放浪して神の設計図である真理に迫る科学の歴史の物語。

 科学者の理論一つ一つを理解しないと分からないような全体像を、数式をほとんど使わずに歴史の物語として解説してくれます。

 対象としている量子力学の世界はあまりに高度な領域なので、この本を読んだからと言って理論を理解することにはなりませんが、どういうことを考えてきたのか、というアウトラインをつかむのには良くできたサイエンスヒストリーになっていると思います。

 多くの科学者の中には湯川秀樹さんや南部陽一郎さんなど、日本人(南部産は正しくはアメリカ国籍ですが)の名前も登場しますし、最終章には、ヨーロッパでこのヒッグス粒子発見に繋がる実験をした欧州原子核機構(CERN)の加速器には、超伝導ケーブルを開発した古河電気工業、ケーブル絶縁のための新素材を納入したカネカ、強力な超電導磁石を製作した東芝など日本の名だたる企業も紹介されています。

 ヒッグス粒子が発見されたという方に接した時の著者の感想は「人類、やるなないか」というものだったそうですが、これを見ていると「日本もやるじゃないか」と思わずにはいられません。

 思いきり頭の違うところを使いたくなったらこういう本をたまに読むのも良いかもしれません。
 

 

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叩けば分かる

2014-05-27 23:06:42 | Weblog

 土木施設管理の新技術を担当している本省の担当者が北海道の現場視察に来てくれました。

 今回は、トンネル内部の老朽化診断をするロボット技術を公募しているのだそうで、応募された試作ロボットを実証実験するためのフィールドとして国内いくつかの実際のトンネルを使うということになっています。

 今回は道内の積丹半島方面にあって、建設から20年程度が経過した国道のトンネルを候補として提案してあり、その現状を見に来たというわけです。

 トンネル内部はコンクリートで覆われているのですが、そこに亀裂が入っていたり、背面が空洞化していたりするなどの老朽化・劣化症状があると修繕が必要になります。

 そしてその適切なタイミングを計る上で、現在の状況を自動的に効率的に安価に把握できる技術が求められているのです。

 実際の亀裂や空洞化をどのように正確にとらえ診断ができるかは、募集に応募してくるメーカーのアイディア次第。

 例えばまずは写真を撮影して亀裂の有無やその大きさを把握することや、超音波などで見えない奥の状況を把握する方法、さらにはハンマーでポコポコ叩いてその打音を解析して空洞の有無を知るなどという方法が考えられます。

 実際に調査するとなるとトンネル内を通行止めや片側通行にしなければいけないので、交通に与える影響を少なくするために、できるだけ短時間で検査できることが望ましいと言えます。

 どのような知恵とアイディアが集まるのか、そして北海道のトンネルがフィールドとして採用されるのかが楽しみです。

 
 昨日現場を見てもらった感想を伺うと、「適度に年数が経過しているのと、交通量が少ないことが魅力ですね。あれだけ少ない交通量は関東地域ではありえないので、交通規制もしやすいと思います」という評価でした。

 交通量が少ないことが評価されるというのもちょっと悔しいですが、それはそれとして受け止めて、技術発展に貢献したいものです。


     ◆   ◆   ◆


 

 さて、コンクリートの検査を打音で行うと言うことは、かつては熟練の技術者の耳に頼るところが大きく、記録にも残らないという難しさがありました。
 
 それを、テストハンマーの衝撃をコンピューターで記録し解析することで把握するという『高精度非破壊検査装置』を開発したのが、オホーツクの雄武町という小さな町にある日東建設株式会社。

 ここの久保社長は、先細りする建設業の将来を憂いつつ本業に近いところでの異業種参入を目指してこの技術開発に取り組み、ついに簡便で正確にコンクリートの状態を捉えることが出来てしかもそれを記録することが出来ます。

 今やこの製品は日本ものづくり大賞も受賞して、世界に羽ばたきつつあります。

 アイディアを形にして未来社会に貢献する。そしてそれが経済として自分たちに跳ね返ってくるという素晴らしい成果。

 小さな町である雄武町から世界に向かって羽ばたくアイディアと製品が出ていることは道民の心に勇気を与えてくれますね。


【ものづくり日本大賞に雄武町の日東建設】

http://jmf.or.jp/monodzukuri03/article/p20/index.html



 

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良い友を得るために学ぶ

2014-05-26 22:16:23 | Weblog

 最近、早朝鼻炎が酷くて目が覚めてしまいます。

 もうそろそろシラカバ花粉の時期は終わりつつあるので安心していたのですが鼻水と鼻づまりが以前にも増して酷くたまりません。おまけに起きてから薬を飲んでも昼過ぎまで調子の悪い状態が続いています。

 このような、朝起きがけにくしゃみや鼻水などの鼻炎症状が顕著になる状態を「モーニングアタック」というのだそうです。

 原因は寝室にある布団などのホコリのほかに、自律神経の調整が考えられるとのこと。

 体の機能は、活動時に盛んに働く交感神経と、休息時に盛んに働く副交感神経によって自律的に調整されています。

 ところが、朝目が覚めたときはこの副交感神経から交感神経へ移行するタイミングにもかかわらず、鼻炎の人はこの調整がうまくいかず、副交感神経神経が優位の状態のまま推移しやすいのだそう。

 そしてこの副交感神経が優位の時には鼻水などが出やすくなるのです。

 
 今までは朝起きた時に薬を飲んでいたのですが、モーニングアタック対策としては夜に薬を飲んでおくのが良いということですので、今度試してみようと思います。

 ちょっとしたことでも医学的なアドバイスが受けられると心強くなるものですね。


      ◆     

 

 そんなことを話していたら、ある道内でも指折りの進学校である高校を卒業した知人は、「僕たちはそういうときはネットで同期の医者になったやつに訊くんですよ。『これこれこういう症状なんだけどどうかな』って。すると何人かから、『それはたいしたことない』とか、『それはちゃんと精密検査を受けろ』といったコメントが入るので参考になるんです。見ず知らずの医者の意見よりも、少しは自分のことを知っていて心配してくれる医者の言葉の方が信頼できそうな気がするじゃないですか(笑)」と言っていました。

 なるほど、「持つべきものは友」と言いますが、中でも医者と弁護士とあとは何でしたっけ?(笑)

 いずれにしても実利的なアドバイスがもらえる友人がいるというのは良いですね。

 「子供の時から頑張って良い学校へ入るということは、良い学校にいる友達に恵まれるということだ。だから良い友達が出来るように、友達にあなたも役立つために勉強をしなさい」というアドバイスはどうでしょうか。

 何のために勉強をするのか、という子供からの問いへの良い答えだと思いますがいかがでしょう。

 
 まあ医者と弁護士の友達でも、相談するようなことがないのが一番ですが(笑)

 

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認知症800万人時代の迎え方~自助はどこまで可能なのか

2014-05-25 21:47:53 | Weblog

 今朝のフジテレビ系『報道2001』という番組で、認知症のお年寄り問題がテーマになっていました。

 認知症のお年寄りが徘徊を始め、帰る場所が分からなくなってしまい同じところをぐるぐる回り続けたり、同じ相談所に何度も訪ねてくるということが繰り返されるのだと。

 もうこうなると家族という繋がりで必然的に世話ができる範囲を完全に超えていると思わせます。
 
 先日はまた、認知症の徘徊で鉄道事故を起こした事故の損害に関する裁判で、名古屋高裁が男性の妻に対して賠償命令を出すという判決が出されました。

【賠償命令が出た裁判】 http://huff.to/1ou4L0o

「これでは、在宅介護をすることがリスクになり皆施設に預けようとするのではないか」というのが識者のコメント。

 これに対して政府側の出席者からは国の財政の限界から、施設を増やすのは難しいという説明があり、福祉の世界を給付する国の側から見るか、受給する国民の側から見るかで意見はこうも違うものかと思いました。

 出す方はもう出せないと思っているし、もらう方はとにかくもっともらわなくては世話ができない、というジレンマ。

 先の徘徊による事故の補償責任の問題だって、個人が保証しないとなれば国、またはJRが負担することになり、それは結局国民の税金かJRの利用料金として徴収されるわけです。

 つまり法律ができたとしても、新たに発生する被害を誰がどうやって負担するかという負担と給付のバランスの問題でしかありません。

 社会にどれだけぶら下がれるか、社会をどれだけ支えられるか、そのどちらに自分は身を置くことになるのかを真剣に考えたいものです。


     ◆ 

 
 ところで先の認知症の徘徊老人の問題。

 先日ある知人と会話をしていて、その方の奥さんのお父さんがやはり認知症になり、奥さんが長く介護をすることになったのだそう。

 先日、認知症の方が6年間にわたって保護されていたのに本人の名前を警察が登録ミスしていたために本人と分からなかったということがありました。

「うちの妻に言わせると、あんなんじゃダメだ、ということなんだって」
「ではどうすれば良かったのですか?」

「うちの妻は、本人の住所と連絡先、そして妻の携帯電話番号を書いた布きれをお父さんの来ていた服からシャツ、下着の一枚一枚に全部縫い付けていたよ。そうすれば大体はいなくなっても携帯電話に連絡が来て、迎えに行けたんだと」
「そこまでしないと徘徊の実害を防ぐことは難しいんですね。なるほど、勉強になりました」

 
 認知症のお年寄りの問題は大変ですが、まずは自分だけはそうなるまいという自助努力をした方が良さそうです。

 身の回りのことや料理、洗濯、掃除など細々したことに頭を巡らせて体を動かすことは認知症の予防に良いそうです。

 男性もいつまでも「わしゃできん」とふんぞり返っていればよい時代ではありません。明日からでもできることを一つずつ増やしていきましょう。

 もはやそれは国民の義務のひとつかもしれません。 


【報道2001 認知症800万人時代 家族の介護に頼れるか】
 http://bit.ly/1mas8d4

 

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道東随一都市として

2014-05-24 23:23:54 | Weblog

 先日、釧路市役所職員の友人が訪ねてきて、釧路市の話題をいろいろと教えてくれました。

 私がいた当時から懸案だったことが今でも解決していないこと、当時の計画がそのままうまくすすんだこと、当時は考えもしなかったようなことが起きていて対応策を講じていることなど、様々です。

 それでも、「阿寒湖の世界自然遺産認定に向けた動きは少しずつですが進んでいます」と言われると、微力ながら関わった者としては関心を持たずにはいられません。

 最近は北海道新聞でもときどき阿寒湖のマリモの話や世界自然遺産の記事を目にすることが増えてきたような気がしていて、いつか花開くことを心から願っています。

 ところで気になるのはやはり市を取り巻く経済状況です。

 アベノミクスと言うと大都市では景気が良すぎて人出不足が叫ばれ、その余波で北海道を含む地方でも人手が足りなくなっていると言われます。

「市の財政は大丈夫ですか?心配なんだけど」
「それなんですが、実は昨年度予算の決算が意外なほど成績が良くて大きな黒字が出ているみたいですよ」

「へえ、日銀のかつてないほどの金融緩和とか言われているけれど、地方都市でもその恩恵がありますか。やっぱり公共事業で地元の建設業者さんたちの景気が良いのかね」
「いえ、そうじゃなくて、実は法人市民税が予想以上に入ってきていることが大きいんじゃないかと言っていました」

「法人市民税と言えば、やはり企業でしょ。公共事業?」
「それは確かにありますが、それよりは東京本店でも釧路に支店がある企業の企業収益が非常に良かったんです。法人税は従業員数などで頭割りをして支店があるところには納税されますので、これが非常に大きかったみたいです」

「なるほど、釧路は大都市から離れているし道東の中心都市だから支店は多いよね」
「そうなんです、地方の中核的都市という都市の格が生きてきたんだな、と我ながらちょっと見直しています」


 こんな会話をして話が盛り上がりました。

 地方の都市にとっては中央の大企業の支店があるということは税金に大きなメリットになるのです。

 ところがこの流れに水を差すのは実は意外なことに高速交通体系。

 例えば現地に拠点がないと地元の人たちとのつながりが保てない、ということで支店を置いていたとしても、例えば新幹線ができると東京から日帰りで行くことが可能になるために、支店が閉鎖されたり統合されたりするということもありえます。

 釧路にも今後高速道路が伸びてゆきますし、函館までは新幹線もつながり、いずれ札幌までも伸びてゆくでしょう。

 高速交通体系の恩恵を上手に受けながら、企業メリットを引き出して地域の支店を逃がさないような戦略的な地域経営やまちづくり、企業との連携を考えなくてはなりませんね。
 
 そう、好調な時にこそ次なる一手をちゃんと打っておくことが肝要です。

 ところで釧路市はだいぶ浮いた黒字の予算をどうするのでしょうか。私だったら「基金に積んでおいて将来に備えた方がいいよ」とアドバイスするところですが、残念ながら伝えそびれました。

 こういう現状を聞くと、人生は予定通りには進まないけれど、真面目に計画を立てているからこそ変化にも耐えられるということがよくわかります。

 がんばって良い町にしてほしいものです。

 

 

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原作者からの電話

2014-05-23 22:49:11 | Weblog

 この冬は、「除雪者によろしく」という5枚の連作ポスターパネルが評判を呼び、色々なところで紹介されました。

 これは、除雪作業の大変さや苦労など除雪を取り巻く問題を「見える化しよう」ということで始まったプロジェクトの成果で、日本機械施工協会(JCMA)さんの全面的バックアップで作成されたものです。

 図柄には佐藤秀峰さんという方の作品である「ブラックジャックによろしく」という漫画のコマ割りを使って、そこに除雪ならではのセリフをいれタイトルは「除雪者によろしく」としました。もちろん「ブラックジャックによろしく」のオマージュです。

 「ブラックジャックによろしく」での絵を使うことについては、以前も書いたように、作者の佐藤さんが版権をフリーで公開していて、二次使用を広く認めていて、それ自体も話題になりましたが、原作が医療漫画なので、医療保険や薬などの宣伝素材として使われることが多かったのでした。

 それが官庁や頭の固い公益団体には珍しく、除雪の苦労を伝える表現に使われたことや、デザインの斬新さや、官と公益団体が連携して宣伝をしたことなどが受けて、いろいろなところで紹介をされました。

 パネルの中の漫画部分はせいぜい四コマから九コマ程度のコマ割りで一つの物語を伝えるという形なのですが、それでも血の通わない事実を表しただけの文章よりはずっと背景の物語が伝わる形になったと私も感心したのでした。

 するとつい先日、作成してくれたJCMAの事務局の方から、「実はあのパネル原画の佐藤秀峰さんからうちの事務局に電話連絡があったんですよ」という話が伝わってきました。

 なんと!ご本人から直接連絡があったとはどういうことでしょう。

 そこで真実を知るべく、担当の事務局長さんに詳しい話を教えてもらいました。

 すると、「佐藤さんご本人から電話があったのは本当です。こういう形で使われるのは珍しいのと、使ってくださってありがとう、という話でした」

「ほうほう、それは嬉しいですね」
「でもそれだけじゃなかったんです」

「というと?」
「実は原画は版権フリーといえども、『こういうところで使わせていただきました』という報告は必要だったのですが、それが手違いで委託した製作会社からも当協会からも連絡が行っていなかったのです。それで早く手続きをしてくださいね、という連絡があったというわけで、まあそちらの方がメインの話題でした」

 本人から連絡があったというので、すごいと思ったのですが、実は手続きをちゃんとしてくれという連絡だったというので、ちょっとガクッときましたが、それでもご本人がそれを知っていたというのは嬉しいことです。


 私はこの連作パネルの評判を受けて、あらためて漫画やアニメによる物語を伝える力は大きいなと思って、しかるべき形でちゃんと序説のオペレーターを主人公にした漫画を書いてもらいたいと思っています。

 佐藤秀峰さんは、ブラックジャックによろしくの他にも「海猿」という海上保安庁のダイバーを主人公にした漫画を書いていて、これが大評判となりドラマや映画も作られ、その結果海上保安庁勤務を志望する人が倍増したということがありました。

 除雪や地域の建設業も、地元を支える誇りある仕事なのですがそうした側面はほとんど注目されない光の当たらない仕事です。

 そこに漫画の力で光を当てることでこの世界への志望者が増えてくれないものかと期待するのです。長編漫画が無理なら短編集でも良さそうですよね。

 日頃の苦労や鬱憤を漫画ではき出せる日がいつか来ることを願っています。


【JCMA北海道支部「除雪者によろしく」】 http://www.jcmahs.jp/poster/poster001.html

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効率と無駄のバランス

2014-05-22 23:45:49 | Weblog

 妻に日中、自動車ディーラーへ行ってもらい、不具合の部品交換を終えました。

 部品は細かい電子部品を組み立てて一つの製品としたもので、こういう姿を"アセンブリ"と言います。

 例えば、ヘッドライトの場合、ライトのケース、バルブ電球、ライトカバーなど個々の部品を集めてその機能を発揮する一つのアセンブリ製品を作るというわけです。

 そのため、アセンブリの部品では故障した時に、それを分解して悪くなったところだけを修理するのではなく、アセンブリ製品をまるっこ交換するのです。

 部品が集まっている分当然一つ一つのアセンブリ製品は高価になりますが、車全体を構成する交換部品を少なくすることはでき、結果として効率化につながるやり方と言えるでしょう。

 しかし一見するとやはり資源の無駄のようにも見えることがしばしば。

 以前バンパーをちょっとぶつけて傷をつけ、保険で修理しようと思ったら、バンパー全体がアセンブリなので全部交換になって何万円もすると言われ、ほんのちょっとの絆の二、と思ったことがあります。

 以前ある人からは、ワゴン車の後部ハッチバックについているナンバーのモールをぶつけてちょっと凹んだので取り替えようと思ったら、ドア一枚交換で8万円になると言われてびっくりした、という話も聞きました。

 しかしそれでも、資材のもったいなさと効率化の折り合いをつけたバランスを取ると、これが現実的な方法なのでしょうね。

 効率には無駄がつきもの、とはいえ、バランスを常に考えたいものです。

 

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